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2024年11月22日
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【クモちなみん】
2010年05月25日
今日の昼は学食。早く行かないと席が埋まってしまうので駆け足で学食へ向かう。この角を曲がれば学食だ。急いで角を曲がった途端、何かが俺の体にまとわりついた。
「うわっ! なんだ?」
「……だーいせーいこーう。いえー」
クモっぽいちなみの尻から糸が飛び出て、俺をがんじがらめにしていた。
「テメェちなみ、なんのつもりぐぁっ」
そのままちなみは廊下を駆け出した。頭が床に当たってとても痛い。
「痛い痛い痛い! おまえやめろ痛いごめんなさい許してお願いします!」
たんこぶをたくさん作ってたどり着いたところは、屋上。階段が特に痛かった。
「……実は、クモちなみでしたー。くもくも」
「知ってるよ! 最初に言ったよ! 物凄いたんこぶできたよ!」
「……でー、えっと……どこかな。……あ、あった」
あらかじめ置いてあった鞄をあさり、弁当箱を取り出した。
「……お弁当ー。いえー、はくしゅー」
「拘束されているので、できません」
「……使えないね。じゃ、いただきます」
ちなみは包みをほどき、一人で飯を食いだした。
「えええええ!? 一人で食うの!?」
「むぐむぐ……はんばーぐ、おいし」
ちなみが一人飯を食うのを見て、俺の満腹中枢が空腹を訴える。具体的には腹が鳴る。
「……おなか、空いた?」
「飯を食う前に拉致されたんだよ!」
「……食べる?」
玉子焼きを箸で挟み、俺の前にちらつかせる。今の俺に恥や外聞は存在しない!
「食う!」
「……あとで膝枕させてくれるなら、あげる」
「う……」
さすがに恥ずかしい。一瞬答えに詰まる。
「……嫌ならいいよ。……全部食べちゃうから」
「あー……分かった。分かったから、それくれ」
かなり恥ずかしいが、背に腹は代えられん。俺は笑顔のちなみに玉子焼きを食べさせてもらった。
「……どう?」
「むぐむぐむぐ……ん、うまい。おばさん腕上げたな」
「……実は、私が作った。……えへん」
「と思ったけど後味最悪だな。吐き気を催すほどまずい」
本当はすごい美味いけど、素直に言えるほど人間ができていない。
「……むー」
不機嫌そうに唸るちなみに、ほっぺをつねられる。手が出せないので無抵抗につねられるがままだ。
「いーから次よこせ。腹減ってんだ」
「……全部、自分で作ったんだけど、……いい?」
「吐き気を抑える術は知ってる。大丈夫だ」
再びつねられる。痛い。
「……タカシはいじわるだ。……えい」
ちなみは、俺の頭を自分の太ももに乗せた。……後頭部に感じる柔らかな感触、まさか生足!?
「……次嘘ついたら、ちゅーするからね。……はい、あーん」
ちなみはエビフライを掴み、俺の口を開けるよう要求した。
開けれない。素直に言える自信がなさすぎる。
「…………」
「……口、開けてよ。……ほら、あーん」
「…………」
「……えい」
……ちゅ。
「お! おま! おまえ、いま、いま、何を……むぐむぐ」
「……えへへ、口、開いた。……おいし?」
「まず……あー、いや、その、……悪くない」
ここまでされといて茶化すのは、ちょっと俺にはできない。
ほらな、案の定ちなみの奴めちゃくちゃ嬉しそうに笑うし。直視できないっての。俺の顔までにやけてきやがる。
「うわっ! なんだ?」
「……だーいせーいこーう。いえー」
クモっぽいちなみの尻から糸が飛び出て、俺をがんじがらめにしていた。
「テメェちなみ、なんのつもりぐぁっ」
そのままちなみは廊下を駆け出した。頭が床に当たってとても痛い。
「痛い痛い痛い! おまえやめろ痛いごめんなさい許してお願いします!」
たんこぶをたくさん作ってたどり着いたところは、屋上。階段が特に痛かった。
「……実は、クモちなみでしたー。くもくも」
「知ってるよ! 最初に言ったよ! 物凄いたんこぶできたよ!」
「……でー、えっと……どこかな。……あ、あった」
あらかじめ置いてあった鞄をあさり、弁当箱を取り出した。
「……お弁当ー。いえー、はくしゅー」
「拘束されているので、できません」
「……使えないね。じゃ、いただきます」
ちなみは包みをほどき、一人で飯を食いだした。
「えええええ!? 一人で食うの!?」
「むぐむぐ……はんばーぐ、おいし」
ちなみが一人飯を食うのを見て、俺の満腹中枢が空腹を訴える。具体的には腹が鳴る。
「……おなか、空いた?」
「飯を食う前に拉致されたんだよ!」
「……食べる?」
玉子焼きを箸で挟み、俺の前にちらつかせる。今の俺に恥や外聞は存在しない!
「食う!」
「……あとで膝枕させてくれるなら、あげる」
「う……」
さすがに恥ずかしい。一瞬答えに詰まる。
「……嫌ならいいよ。……全部食べちゃうから」
「あー……分かった。分かったから、それくれ」
かなり恥ずかしいが、背に腹は代えられん。俺は笑顔のちなみに玉子焼きを食べさせてもらった。
「……どう?」
「むぐむぐむぐ……ん、うまい。おばさん腕上げたな」
「……実は、私が作った。……えへん」
「と思ったけど後味最悪だな。吐き気を催すほどまずい」
本当はすごい美味いけど、素直に言えるほど人間ができていない。
「……むー」
不機嫌そうに唸るちなみに、ほっぺをつねられる。手が出せないので無抵抗につねられるがままだ。
「いーから次よこせ。腹減ってんだ」
「……全部、自分で作ったんだけど、……いい?」
「吐き気を抑える術は知ってる。大丈夫だ」
再びつねられる。痛い。
「……タカシはいじわるだ。……えい」
ちなみは、俺の頭を自分の太ももに乗せた。……後頭部に感じる柔らかな感触、まさか生足!?
「……次嘘ついたら、ちゅーするからね。……はい、あーん」
ちなみはエビフライを掴み、俺の口を開けるよう要求した。
開けれない。素直に言える自信がなさすぎる。
「…………」
「……口、開けてよ。……ほら、あーん」
「…………」
「……えい」
……ちゅ。
「お! おま! おまえ、いま、いま、何を……むぐむぐ」
「……えへへ、口、開いた。……おいし?」
「まず……あー、いや、その、……悪くない」
ここまでされといて茶化すのは、ちょっと俺にはできない。
ほらな、案の定ちなみの奴めちゃくちゃ嬉しそうに笑うし。直視できないっての。俺の顔までにやけてきやがる。
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