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2025年04月30日
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【不屈ちなみん】
2010年04月27日
ちなみが野球のユニフォームに身を包み、俺にボールを投げてくるので痛い。
「……不屈の根性が大事なのです」
「いきなり硬球を投げられ根性がどうとか言われても!」
噴出した鼻血をティッシュで押さえながら、俺はちなみに憤った。
「……どんな時でも根性があれば大丈夫なのです。逆境は自身を鍛えるチャンスなのです」
「逆境っていうか、ただの暴力だけどな」
口答えしたらボールが飛んでくるシステムらしい。止まりかけた鼻血がまた噴出した。
「……で、その格好はなんのつもりだ?」
「……逆境、と言えばやっぱり逆境ナインです。……読むと血潮が沸き立つので、大好きです。男に生まれてよかったと思わずにはいられません」
「いやいやいや、女じゃん」
「……タカシは細かいことを気にする。……えい、男球」
えいという軽い掛け声の割に、炎をまとい唸りをあげて俺の方に飛んでくるのは如何なる魔術なのか。
「げごぉっ!」
なぜこれほど酷い虐待を受けてるのか分からないけど、痛いからやめて頂きたい。
「……女でも、いいですよね?」
「はい、すみませんでした」
俺は暴力を好まないので、理性的に土下座で対応する。
「……それで、やる気出ましたか?」
「無理です。やる気出せというなら、それなりのサービスしてもらわないと」
「……さーびす。……うーん、さーびす」
ちなみは腕を組み、首をかくんかくんと揺らして考え込んだ。
「……分かりません。暴力を駆使し、根性を出させる方法は幾百通り思いつくのですが」
不屈ちなみんは怖かった。
「やはりお色気だろう。つるぺたいちなみでも、それなりに需要がぁッ!?」
男の尊厳に白球を当てられては、さしもの俺も死にます。
「……つるぺたいとか、変な動詞作らないでください。……つるぺたくなんかないもん」
「いやいやいや、つるぺたいぞ。どこに凹凸があるんだよ」
自分の胸元を見下ろすちなみに事実を突きつけたら、涙目で男球を投げられ意識途絶。
「……不屈の根性が大事なのです」
「いきなり硬球を投げられ根性がどうとか言われても!」
噴出した鼻血をティッシュで押さえながら、俺はちなみに憤った。
「……どんな時でも根性があれば大丈夫なのです。逆境は自身を鍛えるチャンスなのです」
「逆境っていうか、ただの暴力だけどな」
口答えしたらボールが飛んでくるシステムらしい。止まりかけた鼻血がまた噴出した。
「……で、その格好はなんのつもりだ?」
「……逆境、と言えばやっぱり逆境ナインです。……読むと血潮が沸き立つので、大好きです。男に生まれてよかったと思わずにはいられません」
「いやいやいや、女じゃん」
「……タカシは細かいことを気にする。……えい、男球」
えいという軽い掛け声の割に、炎をまとい唸りをあげて俺の方に飛んでくるのは如何なる魔術なのか。
「げごぉっ!」
なぜこれほど酷い虐待を受けてるのか分からないけど、痛いからやめて頂きたい。
「……女でも、いいですよね?」
「はい、すみませんでした」
俺は暴力を好まないので、理性的に土下座で対応する。
「……それで、やる気出ましたか?」
「無理です。やる気出せというなら、それなりのサービスしてもらわないと」
「……さーびす。……うーん、さーびす」
ちなみは腕を組み、首をかくんかくんと揺らして考え込んだ。
「……分かりません。暴力を駆使し、根性を出させる方法は幾百通り思いつくのですが」
不屈ちなみんは怖かった。
「やはりお色気だろう。つるぺたいちなみでも、それなりに需要がぁッ!?」
男の尊厳に白球を当てられては、さしもの俺も死にます。
「……つるぺたいとか、変な動詞作らないでください。……つるぺたくなんかないもん」
「いやいやいや、つるぺたいぞ。どこに凹凸があるんだよ」
自分の胸元を見下ろすちなみに事実を突きつけたら、涙目で男球を投げられ意識途絶。
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【可愛らしいくしゃみをするツンデレ】
2010年04月27日
「くちっ」
異音がしたので教室を見渡すと、ちなみが鼻をすすっていた。
「今の怪音はおまえが出したのか?」
「……怪音なんて出してない」
近寄ってからかうと、ちなみは不満そうに鼻を鳴らした。
「いや、なんかクチって。虫とか妖怪が出しそうな音が聞こえたんだが」
「……タカシは頭だけでなく、耳まで悪くなった」
そりゃどういう意味だコノヤロウ、と思っていたらちなみが大きく頭を仰け反らした。
「くちっ」
「……くち、と聞こえたけど?」
「……気のせい。耳鳴りが聞こえるなら、病院に行った方がいい」
「いやいやいや、言ったって。はっきり」
「言って……くちっ」
「…………」
ちなみは小さく頬を染めた。
「……ええと、……くしゃみ。……昔から、みんなみたいに普通にできない」
「不器用なんだな」
「…………」
ちなみは大きく頬をふくらませた。怒らせてしまったようだ。
「あ、いや、でもいいんじゃないか? ほら、個性的だし」
「……馬鹿にしてる」
「してないしてない」
「……怪音とか、虫とか妖怪が出しそうな音って言った」
「うぐっ……そ、それはつまり、ええと」
「……どうせ私は不器用だから、変なくしゃみしかできないもん」
「あ、いやな、確かに変だけど、なんかちなみらしくって可愛いと思うぞ?」
「……可愛いとか言ったら機嫌が直ると思ってる。……私はそんな単純じゃないから、意味ないもん」
単純じゃないと言ってるが、自分の頬が染まっていることにちなみは気づいているのだろうか。
異音がしたので教室を見渡すと、ちなみが鼻をすすっていた。
「今の怪音はおまえが出したのか?」
「……怪音なんて出してない」
近寄ってからかうと、ちなみは不満そうに鼻を鳴らした。
「いや、なんかクチって。虫とか妖怪が出しそうな音が聞こえたんだが」
「……タカシは頭だけでなく、耳まで悪くなった」
そりゃどういう意味だコノヤロウ、と思っていたらちなみが大きく頭を仰け反らした。
「くちっ」
「……くち、と聞こえたけど?」
「……気のせい。耳鳴りが聞こえるなら、病院に行った方がいい」
「いやいやいや、言ったって。はっきり」
「言って……くちっ」
「…………」
ちなみは小さく頬を染めた。
「……ええと、……くしゃみ。……昔から、みんなみたいに普通にできない」
「不器用なんだな」
「…………」
ちなみは大きく頬をふくらませた。怒らせてしまったようだ。
「あ、いや、でもいいんじゃないか? ほら、個性的だし」
「……馬鹿にしてる」
「してないしてない」
「……怪音とか、虫とか妖怪が出しそうな音って言った」
「うぐっ……そ、それはつまり、ええと」
「……どうせ私は不器用だから、変なくしゃみしかできないもん」
「あ、いやな、確かに変だけど、なんかちなみらしくって可愛いと思うぞ?」
「……可愛いとか言ったら機嫌が直ると思ってる。……私はそんな単純じゃないから、意味ないもん」
単純じゃないと言ってるが、自分の頬が染まっていることにちなみは気づいているのだろうか。
【ツンデレに「すっげぇすべすべ肌。ほっぺたすりすりしていい?」って言ったら】
2010年04月24日
授業中、暇なので斜め前の席に座ってるちなみを見る。真面目に授業を受けてるのかと思いきや、眠そうに船を漕いでいた。
「ちなみー、お前寝てたぞ」
授業が終わったので、ちなみに話しかける。
「……寝てない。……眠りそうになっただけ。……視姦しないでほしい」
「女の子が視姦とか言うなッ! ったく、今時の娘さんにゃあついてけません」
喋りながら、なんとなくちなみのほっぺをいじくる。
「うぉっ、すっげぇすべすべな肌だな。スベスベマンジュウガニみたい」
「……胸がつるつるな奴は肌までつるつるだな、とタカシは言う」
「一言も言ってねえ!」
ちなみに内蔵されてる言語変換機能は壊れてると思う。俺限定で。
「しかし、本当にすべすべだな。……な、ちっとでいいからすりすりしていい?」
「……みんながいる学び舎で、タカシはえっちなことをしようとする」
「えっちくねえ! ……あ、いや、ちっとはえっちぃか?」
「うう……身も心もぼろぼろにされる予感。……はっ、ちょっと悲劇のヒロインっぽい」
調子こいてる娘さんにデコピンする。
「うう……タカシはひどい。……私を暴力で手篭めにするつもりだ」
ちなみは両手でおでこを押さえ、非難するような目つきで俺を見た。
「しない! しません! もーいい、俺が悪かったよ」
自分の席に戻ろうとすると、小さく「あ……」と聞こえた。
「ん? なんだ?」
「……そ、その、……ここじゃなくて、……人がいない場所でなら、……その」
「へ?」
「……だ、だから、……べ、別に、深い意味はないけど、その、……いいけど」
ちっ、ちっ、ちっ、ちーん。計算終了。
「初めてをくれるってことだな?」
頬を引っ張られた。違うようだ。
「……そ、その、……ほっぺ。……ほっぺ、すりすりしたいって言ったから」
ちなみは俯きがちな顔を赤くして言った。
「あー……その提案は非常に嬉しいが、いいのか?」
「……このままじゃ、タカシが性犯罪者になるから」
なりません。なりませんが、そう指摘するとすりすりがなくなるのでフリをしよう。
「俺はつるつるほっぺに目がない性犯罪者なんだ~。ちなみー、ほっぺすりすりさせろ~」
「……うう、本当にヤバイ人になっちゃった。……ええと、警察……いや、病院かな」
「ごめんなさい冗談です」
いそいそと携帯を取り出したので慌てて謝る。
「じゃ、じゃあ行こうか。人来ないところ……保健室か体育倉庫、もしくは男子便所か。なんともエロいワード連発ですな」
「……ダメ。……学校終わってから、タカシの部屋で」
「それはやっぱり初めてをくれるってことじゃないのか?」
頬を引っ張られた。違うようだ。
そういうわけで放課後、ちなみを連れ自宅へ急行。長らくおあずけを食らっていたため、凄くすりすりしたいです。
「では! すりすりを! すりすりを!」
「う、うう……目が血走ってる。……早まったかなぁ」
「いいな! いいよな! ほっぺすりすりしますよ!?」
ちなみはしばらく逡巡すると、小さく頬を染めてコクンと頷いた。
「で、では、いざ!」
ちなみの肩に手を置き、ほっぺとほっぺをすり合わせる。
「う、うぉぉ……凄い」
ちなみのほっぺはとんでもなく気持ちよかった。まるで……いや、何かに例えるのも馬鹿馬鹿しい。それほど、ちなみのほっぺは魅力的だった。
「う、うう……凄いとか、言わないでほしい」
ほっぺをすり合わせているので、自然ちなみの真っ赤な顔が目の前に映る。
「いや、でも凄い気持ちいいぞ。……これは、中毒になりそうだな」
「うう……中毒って、なんか嫌な言い方」
「ダメだ、もう俺はちなみのほっぺ中毒。これは毎日すりすりしないと、生きていく希望を失うな」
「……今日だけだから、タカシは明日から生きる希望ぜろ。……やったね」
「じゃあ、ほっぺすりすりしまくって、その感触を抱いたまま明日自殺する」
「……う、困った。……じ、じゃあ、しかたないから、……明日からも、……ちょっとなら、別に」
巧みな政治交渉の結果、明日からのほっぺを確保できたので、俺は安心してちなみのほっぺをすりすりしまくった。
「ちなみー、お前寝てたぞ」
授業が終わったので、ちなみに話しかける。
「……寝てない。……眠りそうになっただけ。……視姦しないでほしい」
「女の子が視姦とか言うなッ! ったく、今時の娘さんにゃあついてけません」
喋りながら、なんとなくちなみのほっぺをいじくる。
「うぉっ、すっげぇすべすべな肌だな。スベスベマンジュウガニみたい」
「……胸がつるつるな奴は肌までつるつるだな、とタカシは言う」
「一言も言ってねえ!」
ちなみに内蔵されてる言語変換機能は壊れてると思う。俺限定で。
「しかし、本当にすべすべだな。……な、ちっとでいいからすりすりしていい?」
「……みんながいる学び舎で、タカシはえっちなことをしようとする」
「えっちくねえ! ……あ、いや、ちっとはえっちぃか?」
「うう……身も心もぼろぼろにされる予感。……はっ、ちょっと悲劇のヒロインっぽい」
調子こいてる娘さんにデコピンする。
「うう……タカシはひどい。……私を暴力で手篭めにするつもりだ」
ちなみは両手でおでこを押さえ、非難するような目つきで俺を見た。
「しない! しません! もーいい、俺が悪かったよ」
自分の席に戻ろうとすると、小さく「あ……」と聞こえた。
「ん? なんだ?」
「……そ、その、……ここじゃなくて、……人がいない場所でなら、……その」
「へ?」
「……だ、だから、……べ、別に、深い意味はないけど、その、……いいけど」
ちっ、ちっ、ちっ、ちーん。計算終了。
「初めてをくれるってことだな?」
頬を引っ張られた。違うようだ。
「……そ、その、……ほっぺ。……ほっぺ、すりすりしたいって言ったから」
ちなみは俯きがちな顔を赤くして言った。
「あー……その提案は非常に嬉しいが、いいのか?」
「……このままじゃ、タカシが性犯罪者になるから」
なりません。なりませんが、そう指摘するとすりすりがなくなるのでフリをしよう。
「俺はつるつるほっぺに目がない性犯罪者なんだ~。ちなみー、ほっぺすりすりさせろ~」
「……うう、本当にヤバイ人になっちゃった。……ええと、警察……いや、病院かな」
「ごめんなさい冗談です」
いそいそと携帯を取り出したので慌てて謝る。
「じゃ、じゃあ行こうか。人来ないところ……保健室か体育倉庫、もしくは男子便所か。なんともエロいワード連発ですな」
「……ダメ。……学校終わってから、タカシの部屋で」
「それはやっぱり初めてをくれるってことじゃないのか?」
頬を引っ張られた。違うようだ。
そういうわけで放課後、ちなみを連れ自宅へ急行。長らくおあずけを食らっていたため、凄くすりすりしたいです。
「では! すりすりを! すりすりを!」
「う、うう……目が血走ってる。……早まったかなぁ」
「いいな! いいよな! ほっぺすりすりしますよ!?」
ちなみはしばらく逡巡すると、小さく頬を染めてコクンと頷いた。
「で、では、いざ!」
ちなみの肩に手を置き、ほっぺとほっぺをすり合わせる。
「う、うぉぉ……凄い」
ちなみのほっぺはとんでもなく気持ちよかった。まるで……いや、何かに例えるのも馬鹿馬鹿しい。それほど、ちなみのほっぺは魅力的だった。
「う、うう……凄いとか、言わないでほしい」
ほっぺをすり合わせているので、自然ちなみの真っ赤な顔が目の前に映る。
「いや、でも凄い気持ちいいぞ。……これは、中毒になりそうだな」
「うう……中毒って、なんか嫌な言い方」
「ダメだ、もう俺はちなみのほっぺ中毒。これは毎日すりすりしないと、生きていく希望を失うな」
「……今日だけだから、タカシは明日から生きる希望ぜろ。……やったね」
「じゃあ、ほっぺすりすりしまくって、その感触を抱いたまま明日自殺する」
「……う、困った。……じ、じゃあ、しかたないから、……明日からも、……ちょっとなら、別に」
巧みな政治交渉の結果、明日からのほっぺを確保できたので、俺は安心してちなみのほっぺをすりすりしまくった。
【カードキャプターちなみん】
2010年04月23日
寝てると、なんか頭を殴られてる感触。
「……えいえい、起きろ、えいえい」
奇妙な衣装に身を包んだちなみが、棒で俺の頭を殴っていた。
「深夜に人の部屋に忍び込み、あまつさえ暴行を加えてるちなみさん」
「……あ、起きた。おはー」
「いや、挨拶より前に言うことがあると思うが」
「……挨拶は大事だよ?」
「そんなことを言いに忍び込んだのか?」
「……ああ、そうだ。……カードキャプター風、ちなみ。……萌える?」
「女子が萌えるとか言ってはダメですッ! それはダメな人のみに与えられた特権なのです!」
手でバッテンを作ると、ちなみは頬を膨らませて俺の頭を棒でぺしぺし殴った。
「……偉そう。えいえい」
ぺしぺし、と打撃音は軽いが、実はとても痛くて泣きそう。突端が尖っててかなりの殺傷力があります。
「で、何用ですか?」
「……カードキャプターと言えばレリース。レリース、と言えば封印。タカシの存在を封印する」
「殺すってこと?」
「……まぁ、似たようなもの」
ちなみは殺傷棒を掲げてにやりと妖しく笑った。いかん、殺される。
「どどど、童貞を殺して平気なの?」
「……平気じゃないけど、タカシなら平気」
特別扱いされてるのに、ちっとも嬉しくないのは何故だろう。
「そんなフリフリでロリロリな衣装着た娘さんが殺すとか言うのはおかしい。そういった娘さんは愛でられるべき対象にあると私ことタカシは思うのです」
「……話が長い」
棒でぺしぺし殴られた。ぺしぺし、という音なのに頭が割れるほど痛いのはどういうことか。
「簡潔に言うと、愛でたいのです」
「……なんだ、はい」
ちなみはコロンとベッドに横になった。
「へ?」
「……愛でても、いいよ?」
「……美人局?」
違う、と言いながらも棒で俺を殴ることは忘れない。忘れてください。
「……最後の晩餐。……素敵な思い出を、あなたに」
なるほど、殺されることは確定済みなのか。
「逃げてもいい?」
「……根性なし」
「ムカっ腹が立った! だがしかし、頂くと死が確定するのでサラバ!」
逃げようと窓に走り寄ると足を掴まれ顔面が床に打ち付けられて超痛ぇ。
「……別に、えっちなこととかじゃなくて、……その、すりすりとかだと、死なない予感」
腕を組んで考える。……つまり、スキンシップを図りたいだけと。他に意図はないと。
「じゃあいいや。えい」
ベッドに飛び乗り、ちなみを抱きかかえてすりすりすり。
「わ、わわ、積極的……」
「はふーっ、はふーっ」
「わ、わわ、鼻息荒い……怖い、えいえい」
棒で殴るのはもうやめてほしい。ほら、流血した。
「……血、出てるよ?」
誰が出させたのかよく考えた方がいい。手に持ってる棒が怖くて言えないけど。
「……ぺろ」
「ちっ、ちちちなみさん!?」
「……カードキャプターの唾液には、傷を癒す力があるのです」
「いいえ、ないです」
「むっ。……カードキャプター風ちなみの唾液には、あるのです」
そう言われると、信じる他ない。
「ぺろっ、ぺろぺろっ」
「……ちなみっ!」
勢い余って押し倒すとまた棒が俺の頭をぺしぺしと。そして治まりかけた血が噴出。
「……また出た。……はぁ、タカシはやっかいだ」
そんなわけで、押し倒す→棒→ぺろぺろ→押し倒すのコンボは夜明けまで続きました。
「……えいえい、起きろ、えいえい」
奇妙な衣装に身を包んだちなみが、棒で俺の頭を殴っていた。
「深夜に人の部屋に忍び込み、あまつさえ暴行を加えてるちなみさん」
「……あ、起きた。おはー」
「いや、挨拶より前に言うことがあると思うが」
「……挨拶は大事だよ?」
「そんなことを言いに忍び込んだのか?」
「……ああ、そうだ。……カードキャプター風、ちなみ。……萌える?」
「女子が萌えるとか言ってはダメですッ! それはダメな人のみに与えられた特権なのです!」
手でバッテンを作ると、ちなみは頬を膨らませて俺の頭を棒でぺしぺし殴った。
「……偉そう。えいえい」
ぺしぺし、と打撃音は軽いが、実はとても痛くて泣きそう。突端が尖っててかなりの殺傷力があります。
「で、何用ですか?」
「……カードキャプターと言えばレリース。レリース、と言えば封印。タカシの存在を封印する」
「殺すってこと?」
「……まぁ、似たようなもの」
ちなみは殺傷棒を掲げてにやりと妖しく笑った。いかん、殺される。
「どどど、童貞を殺して平気なの?」
「……平気じゃないけど、タカシなら平気」
特別扱いされてるのに、ちっとも嬉しくないのは何故だろう。
「そんなフリフリでロリロリな衣装着た娘さんが殺すとか言うのはおかしい。そういった娘さんは愛でられるべき対象にあると私ことタカシは思うのです」
「……話が長い」
棒でぺしぺし殴られた。ぺしぺし、という音なのに頭が割れるほど痛いのはどういうことか。
「簡潔に言うと、愛でたいのです」
「……なんだ、はい」
ちなみはコロンとベッドに横になった。
「へ?」
「……愛でても、いいよ?」
「……美人局?」
違う、と言いながらも棒で俺を殴ることは忘れない。忘れてください。
「……最後の晩餐。……素敵な思い出を、あなたに」
なるほど、殺されることは確定済みなのか。
「逃げてもいい?」
「……根性なし」
「ムカっ腹が立った! だがしかし、頂くと死が確定するのでサラバ!」
逃げようと窓に走り寄ると足を掴まれ顔面が床に打ち付けられて超痛ぇ。
「……別に、えっちなこととかじゃなくて、……その、すりすりとかだと、死なない予感」
腕を組んで考える。……つまり、スキンシップを図りたいだけと。他に意図はないと。
「じゃあいいや。えい」
ベッドに飛び乗り、ちなみを抱きかかえてすりすりすり。
「わ、わわ、積極的……」
「はふーっ、はふーっ」
「わ、わわ、鼻息荒い……怖い、えいえい」
棒で殴るのはもうやめてほしい。ほら、流血した。
「……血、出てるよ?」
誰が出させたのかよく考えた方がいい。手に持ってる棒が怖くて言えないけど。
「……ぺろ」
「ちっ、ちちちなみさん!?」
「……カードキャプターの唾液には、傷を癒す力があるのです」
「いいえ、ないです」
「むっ。……カードキャプター風ちなみの唾液には、あるのです」
そう言われると、信じる他ない。
「ぺろっ、ぺろぺろっ」
「……ちなみっ!」
勢い余って押し倒すとまた棒が俺の頭をぺしぺしと。そして治まりかけた血が噴出。
「……また出た。……はぁ、タカシはやっかいだ」
そんなわけで、押し倒す→棒→ぺろぺろ→押し倒すのコンボは夜明けまで続きました。
【炭酸が苦手なツンデレ】
2010年04月22日
教室でちびちびコーラを飲んでると、ちなみがじーっと俺を見つめてるのに気づいた。
「コーラ飲む様があまりにかっこ良過ぎて惚れたか? まぁ無理もないな」
「……今日も馬鹿」
ちなみは今日も辛らつだ。
「で、どした? なんか用か?」
「……コーラ、飲んでる」
「ん、ああ、飲んでるけど?」
「……コーラなんて毒飲むなんて、タカシは自殺願望アリ?」
「ないッ! 毒じゃなくて、清涼飲料水だ!」
「……あの、しゅわしゅわするのが毒。しゅわしゅわ」
しゅわしゅわと言いながらも、ちなみの視線はコーラに向け続けられていた。
「ひょっとして、飲みたいのか?」
「……まさか。しゅわしゅわするのなんて、飲めない」
「先日仕入れた情報によると、炭酸飲料を飲むと乳が膨れるらしいぞ」
「……嘘ばっかり。……タカシはすぐ嘘つくから嫌い」
「いやいやいや、マジだって。俺が嘘ついたことあるか?」
「……数え切れないくらい」
「げふんげふんげふん! まぁそれはともかくとして、一縷の可能性にかけてみないか? 運がよければその場で夢の谷間が出来るぞ」
「……うー」
ちなみはコーラと自分の平らな胸を見比べ、酷く悩んでいるようだった。
「……ホントに、胸おっきくなる?」
「なるなる、なりまくり。力士も毎日コーラ飲んでるから、あんなに胸があるんだぞ」
「……なんで例えに相撲取りを出すかなぁ。……普通、モデルさんとか言わないかなぁ」
「無論、モデルも毎日飲むぞ。モデルともなると飲料水はコーラしか飲んじゃダメなんだ」
「……すっごい嘘くさい」
まぁ、嘘だしね。
しかし、多少効果があったのだろう、ちなみは俺の飲んでいたコーラを持った。
「……じゃ、飲んでみる」
「おお、夢の谷間目指し頑張れ」
「……嘘だったら、タカシは罰ゲーム」
「無理はよくないぞ? 炭酸苦手なら飲まないことを推奨するっていうか飲まないで下さい」
ちなみはにやりと笑うと、両手でコーラを持ち、こくりこくりと飲んだ。
「……うう、ノドがしゅわしゅわする」
ちなみは苦しそうに眉根を寄せた。
「……えと、胸、おっきくなった?」
ちなみの胸を見る。相変わらず、悲しいほどのぺたんこを誇っていた。
「……変わってない」
「気のせいだろ。俺にはぼいんぼいーんなちなみが目に映る……ごめんなさい嘘です」
冷たい目で見られたので白状する。
「……罰ゲーム開始。……いぇー」
椅子に座っていた俺の膝の上に、ちなみはぽすんと座った。
「ちちちちなみさん!? こ、これは如何なる罰でせうか!?」
「……え、えと、……それは今から考えるから、とりあえずなでなでしなさい」
「え、いや、でも」
「……罰ゲームだから、しないとダメ」
ここからではちなみの表情は伺えないが、耳が赤いので、きっと照れているのではないだろうか。
「ば、罰ゲームなら、仕方ないな、うん」
「あっ……」
ちなみの頭を優しく撫でると、ちなみは小さく息を漏らした。
「ど、どうです? 罰になってますか?」
「う、うー……たぶん」
お互いに赤面しながら、俺はちなみを膝に抱いたまま頭を撫で続けた。
ああ、当然級友たちの視線に晒された状態で、ですよ。
何か言ってくれればいいのに、生暖かい視線で見られるだけなので、にんともかんとも勘弁してください。
「コーラ飲む様があまりにかっこ良過ぎて惚れたか? まぁ無理もないな」
「……今日も馬鹿」
ちなみは今日も辛らつだ。
「で、どした? なんか用か?」
「……コーラ、飲んでる」
「ん、ああ、飲んでるけど?」
「……コーラなんて毒飲むなんて、タカシは自殺願望アリ?」
「ないッ! 毒じゃなくて、清涼飲料水だ!」
「……あの、しゅわしゅわするのが毒。しゅわしゅわ」
しゅわしゅわと言いながらも、ちなみの視線はコーラに向け続けられていた。
「ひょっとして、飲みたいのか?」
「……まさか。しゅわしゅわするのなんて、飲めない」
「先日仕入れた情報によると、炭酸飲料を飲むと乳が膨れるらしいぞ」
「……嘘ばっかり。……タカシはすぐ嘘つくから嫌い」
「いやいやいや、マジだって。俺が嘘ついたことあるか?」
「……数え切れないくらい」
「げふんげふんげふん! まぁそれはともかくとして、一縷の可能性にかけてみないか? 運がよければその場で夢の谷間が出来るぞ」
「……うー」
ちなみはコーラと自分の平らな胸を見比べ、酷く悩んでいるようだった。
「……ホントに、胸おっきくなる?」
「なるなる、なりまくり。力士も毎日コーラ飲んでるから、あんなに胸があるんだぞ」
「……なんで例えに相撲取りを出すかなぁ。……普通、モデルさんとか言わないかなぁ」
「無論、モデルも毎日飲むぞ。モデルともなると飲料水はコーラしか飲んじゃダメなんだ」
「……すっごい嘘くさい」
まぁ、嘘だしね。
しかし、多少効果があったのだろう、ちなみは俺の飲んでいたコーラを持った。
「……じゃ、飲んでみる」
「おお、夢の谷間目指し頑張れ」
「……嘘だったら、タカシは罰ゲーム」
「無理はよくないぞ? 炭酸苦手なら飲まないことを推奨するっていうか飲まないで下さい」
ちなみはにやりと笑うと、両手でコーラを持ち、こくりこくりと飲んだ。
「……うう、ノドがしゅわしゅわする」
ちなみは苦しそうに眉根を寄せた。
「……えと、胸、おっきくなった?」
ちなみの胸を見る。相変わらず、悲しいほどのぺたんこを誇っていた。
「……変わってない」
「気のせいだろ。俺にはぼいんぼいーんなちなみが目に映る……ごめんなさい嘘です」
冷たい目で見られたので白状する。
「……罰ゲーム開始。……いぇー」
椅子に座っていた俺の膝の上に、ちなみはぽすんと座った。
「ちちちちなみさん!? こ、これは如何なる罰でせうか!?」
「……え、えと、……それは今から考えるから、とりあえずなでなでしなさい」
「え、いや、でも」
「……罰ゲームだから、しないとダメ」
ここからではちなみの表情は伺えないが、耳が赤いので、きっと照れているのではないだろうか。
「ば、罰ゲームなら、仕方ないな、うん」
「あっ……」
ちなみの頭を優しく撫でると、ちなみは小さく息を漏らした。
「ど、どうです? 罰になってますか?」
「う、うー……たぶん」
お互いに赤面しながら、俺はちなみを膝に抱いたまま頭を撫で続けた。
ああ、当然級友たちの視線に晒された状態で、ですよ。
何か言ってくれればいいのに、生暖かい視線で見られるだけなので、にんともかんとも勘弁してください。