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2024年11月22日
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【ハムスターちなみん】
2010年05月29日
学校帰り、ちなみを誘ってペットショップへ行った。
「ああ、可愛いなぁ。ハムスター可愛いなぁ」
「…………」
「知ってるか? ハムスターはげっし目ネズミ科キヌゲネズミ亜科で、可愛いのが特徴だ」
「……興味、ないです」
「ああ可愛いなぁハムスター可愛いなぁ(聞いてない)」
「…………」
その夜。眠いので寝ようと布団をめくったら、なんかいる。
「ハムスターです……はむはむ」
「……いつの間に?」
「……タカシが一人でえっちなビデオ見てふがふが言ってる最中、窓からこっそりと」
「俺の一番かっこいいところ見やがったなコンチクショウ!」
怒っていいのか恥ずかしがっていいのか分からず、とりあえず叫ぶ。
「……夜中に叫ばないでください。近所迷惑です。……別にかっこよくもないです」
逆に怒られた。更にけなされた。
「……まぁいいや。勝手に侵入したことは不問にする。で、何か用か?」
「……ハムスター、です」
そう言って、ちなみは両手をわさわさと揺すった。
「見りゃ分かる」
ちなみは不満そうに、むー、と頬を膨らませた。
「……ハムスター、なんです」
「いや、だから分かるっての」
その言葉に、ちなみはうつむいてしまった。心なしか、着ぐるみの耳までうなだれている。
「……ハムスターちなみは……可愛くない、みたいです」
「はぁ? なんのこと……」
ペットショップでのことを思い出し、唐突に理解した。コイツは、ハムスターに対抗してるんだ。
「ひゃっ!?」
今更口でどうこう言っても信じてもらえるとは思えなかったので、抱きしめた。
「……なっ、何のつもりですか?」
「急におまえが可愛く見えたから、思わず抱きしめた」
「……い、今更嘘臭いです。詐欺っぽいです。結婚詐欺師です」
誰も結婚するとは言ってない。
「あー、本物のハムスターも可愛いけど、ハムスターちなみんはもっと可愛いなぁ。すりすりすり」
ちょっとわざとらしいけど、あえて口にしてちなみにほお擦りする。途端、ちなみの頬が真っ赤になった。
「……嘘っぽいです。……けど、騙されてあげます」
そう言って、ちなみは俺の耳を甘噛みした。お返しに、俺もちなみの耳に
親に見つかった。
なんで「挙式はいつにする?」なんて言ってるの、母さん?
え、婚約するの?
「ああ、可愛いなぁ。ハムスター可愛いなぁ」
「…………」
「知ってるか? ハムスターはげっし目ネズミ科キヌゲネズミ亜科で、可愛いのが特徴だ」
「……興味、ないです」
「ああ可愛いなぁハムスター可愛いなぁ(聞いてない)」
「…………」
その夜。眠いので寝ようと布団をめくったら、なんかいる。
「ハムスターです……はむはむ」
「……いつの間に?」
「……タカシが一人でえっちなビデオ見てふがふが言ってる最中、窓からこっそりと」
「俺の一番かっこいいところ見やがったなコンチクショウ!」
怒っていいのか恥ずかしがっていいのか分からず、とりあえず叫ぶ。
「……夜中に叫ばないでください。近所迷惑です。……別にかっこよくもないです」
逆に怒られた。更にけなされた。
「……まぁいいや。勝手に侵入したことは不問にする。で、何か用か?」
「……ハムスター、です」
そう言って、ちなみは両手をわさわさと揺すった。
「見りゃ分かる」
ちなみは不満そうに、むー、と頬を膨らませた。
「……ハムスター、なんです」
「いや、だから分かるっての」
その言葉に、ちなみはうつむいてしまった。心なしか、着ぐるみの耳までうなだれている。
「……ハムスターちなみは……可愛くない、みたいです」
「はぁ? なんのこと……」
ペットショップでのことを思い出し、唐突に理解した。コイツは、ハムスターに対抗してるんだ。
「ひゃっ!?」
今更口でどうこう言っても信じてもらえるとは思えなかったので、抱きしめた。
「……なっ、何のつもりですか?」
「急におまえが可愛く見えたから、思わず抱きしめた」
「……い、今更嘘臭いです。詐欺っぽいです。結婚詐欺師です」
誰も結婚するとは言ってない。
「あー、本物のハムスターも可愛いけど、ハムスターちなみんはもっと可愛いなぁ。すりすりすり」
ちょっとわざとらしいけど、あえて口にしてちなみにほお擦りする。途端、ちなみの頬が真っ赤になった。
「……嘘っぽいです。……けど、騙されてあげます」
そう言って、ちなみは俺の耳を甘噛みした。お返しに、俺もちなみの耳に
親に見つかった。
なんで「挙式はいつにする?」なんて言ってるの、母さん?
え、婚約するの?
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