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2024年11月23日
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【ツンデレに貧乳も良いよって言ったら】

2010年05月18日
 ちなみが貧乳に悩んでいるらしい。
「もっと大人っぽくなりたいです……」
 自分の胸を見下ろしてはため息をつくちなみに、俺は優しく言った。
「ちなみ、貧乳もいいよ。ていうか貧乳以外はダメダメだよ」
 ドン引きされた。おかしい、嘘は言ってないのに。
「……タカシは、ロリコンさんですか?」
「まぁ、つるぺたを求めると、どうしてもそっちに流れてしまうな。ちっちゃい子でも可だが、胸がないなら誰でも……おや?」
 なぜか犯罪者を見るような目で見られている。おかしい。
「……よく分からんのだが、俺は何かまずいことを言っているのか?」
「……そんなのも分からないのですか。やっぱり馬鹿ですね」
「ええい馬鹿にしおって! そんなに貧乳が嫌なら悪の巨乳になってしまえ!」
 雄叫びと共にちなみの極めて薄い胸をもむ。……薄い、つーかぺたんこだ。もむのも一苦労。
「…………」
「ん? どうした震えて。感激で泣けてきたなら、俺の胸を貸ぐげぇ」
 周囲の女子生徒たちがよってたかって俺に殴る蹴るの暴行を加えた。何がそんなに気に食わないと言うのだ。
 結局、パンツ一丁で屋上の網から吊るされることで許された。大したことなくてよかった。
「……タカシはお馬鹿さんです」
 ゆらりゆらりと揺れてると、ちなみの声が頭上から聞こえた。
「おお、ちなみか。ちょうどよかった、助けてくれ」
「……質問に答えてくれたら、助けてあげます」
「いいぞ。なんでも答える。性の目覚めはTVでやってた」
「そんなものは聞きたくありません。……その、貧乳が好きって、本当、ですか……?」
「無論だ。そんなことで嘘をつくわけないじゃないか」
「……じゃ、じゃあ、私の胸も、その……」
「当然、その範疇に入る。ほれ、答えたぞ。助けてくれ」
「……ありがとうございます。じゃ」
 そんな声と、屋上のドアが閉まる音が無常にも響いた。
「え? あれ? ちなみさーん? 助けてくれないのー? 俺、明日までこのまま?」
 結局一日そのまま過ごした。でも、翌日ちなみを見るとなんだかふっきれた顔してたから、まぁいいかと思った。

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