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2024年11月25日
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【オレオレ詐欺】
2010年05月18日
家の電話が鳴った。りーんって。
「はい、別府ですか?」
「……え? あ、いや、おまえタカシ?」
「その可能性は極めて高いですが、今この瞬間記憶喪失になったら俺がタカシである可能性は露と消えるでしょう」
「……まぁ、その馬鹿っぷりはタカシだな。オレ、オレだよ」
灰色の脳細胞が閃いた。これはオレオレ詐欺だ。間違いない。よし、遊んでやれ。
「ああ、佐藤か? 久しぶりだな、元気だったか」
「違う、オレだよオレ! ……久しぶりだし、分かんねぇかな」
「ああ! なんだ佐藤か。久しぶりだな、元気だったか」
「だから違うって言ってんだろ! おまえ人の話聞いてんのか!?」
「聞いてるけど、気にしてない」
「……はぁ。オレだよ、かつみだよ」
かつみと聞き、幼いころ別れた男まさりな少女の姿が浮かぶ。
「ああ、かつみか! 随分と久しぶりだな。どうした? ちんこ生えた報告か?」
「生えねぇよ! ったく、随分と久しぶりだってのに相変わらずだな、おまえは」
「しかし、本当に久しぶりだな。ガキの頃以来だから……ええと……久しぶりだな! かなり!」
「そんなのも計算できねぇのかよ……やっぱ馬鹿なんだな」
「馬鹿にするために電話してきたのか?」
だとしたらかなりの暇人といえるだろう。
「ちげーよ! ……え、ええとな、実はおまえのいる高校に転校することになってな」
「夜逃げか?」
「違う! ……で、でな、そっちのことあんまり詳しくないから……その、おまえに案内してもらえたらって思って、その……な!」
「ああ、そういうことなら任せろ。案内してもらったことを後悔するようなプランを練って待ってるぞ」
「普通に案内しろ! ……と、とにかく頼むぞ! 明日そっち行くから!」
一方的にそう言って、電話は切れた。
しかし、明日か……急な話だが、逆に面白い。
旧友との再会に、俺は心から楽しませてやろうと早速プランを練った。
「はい、別府ですか?」
「……え? あ、いや、おまえタカシ?」
「その可能性は極めて高いですが、今この瞬間記憶喪失になったら俺がタカシである可能性は露と消えるでしょう」
「……まぁ、その馬鹿っぷりはタカシだな。オレ、オレだよ」
灰色の脳細胞が閃いた。これはオレオレ詐欺だ。間違いない。よし、遊んでやれ。
「ああ、佐藤か? 久しぶりだな、元気だったか」
「違う、オレだよオレ! ……久しぶりだし、分かんねぇかな」
「ああ! なんだ佐藤か。久しぶりだな、元気だったか」
「だから違うって言ってんだろ! おまえ人の話聞いてんのか!?」
「聞いてるけど、気にしてない」
「……はぁ。オレだよ、かつみだよ」
かつみと聞き、幼いころ別れた男まさりな少女の姿が浮かぶ。
「ああ、かつみか! 随分と久しぶりだな。どうした? ちんこ生えた報告か?」
「生えねぇよ! ったく、随分と久しぶりだってのに相変わらずだな、おまえは」
「しかし、本当に久しぶりだな。ガキの頃以来だから……ええと……久しぶりだな! かなり!」
「そんなのも計算できねぇのかよ……やっぱ馬鹿なんだな」
「馬鹿にするために電話してきたのか?」
だとしたらかなりの暇人といえるだろう。
「ちげーよ! ……え、ええとな、実はおまえのいる高校に転校することになってな」
「夜逃げか?」
「違う! ……で、でな、そっちのことあんまり詳しくないから……その、おまえに案内してもらえたらって思って、その……な!」
「ああ、そういうことなら任せろ。案内してもらったことを後悔するようなプランを練って待ってるぞ」
「普通に案内しろ! ……と、とにかく頼むぞ! 明日そっち行くから!」
一方的にそう言って、電話は切れた。
しかし、明日か……急な話だが、逆に面白い。
旧友との再会に、俺は心から楽しませてやろうと早速プランを練った。
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