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2025年04月20日
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【ツンデレにキスしてやろうか?って言ったら】
2010年05月04日
休日だと言うのにかなみに呼び出された俺は、荷物持ちをさせられていた。数時間商店街を巡った後、休憩に喫茶店に入った。
「かなみ、キスしてやろうか?」
ジュースを飲みながら、俺は疲れを癒すためかなみをからかった。
「いい。ていうか嫌」
「…………」
「なに傷ついたフリしてんの? いーからそろそろ出るわよ」
「フリじゃなくて、実際に傷ついてんの!」
「はいはい。どーせキスも嘘なんでしょ? だったら傷つく必要もないじゃない」
「ぐっ……それはそうなんだが、多少は恥じらったりして欲しい男心」
「やーんキスなんて恥ずかしー」(超棒読み)
「……ははーん、さてはおまえ実は俺のこと嫌いだな?」
「うん」
「……帰る」
「ちょ、ちょっと帰らないでよ。アンタいないと荷物持って帰れないじゃない」
「……そだな、キスしてくれたら荷物持ってやるよ」
「……本気で言ってるの?」
「当然」
もちろんキスなんかしてくれる訳がない。つまり、合法的に家に帰れるってもんだ。
かなみは何かを考え込んだ後、決意したように口を開いた。
「……キスはダメだけど、……手、繋ぐくらいなら……別に、その」
「へ?」
「だから、その、アンタあたしのこと好きなんでしょ!? 手くらいなら繋いであげるって言ってんの!」
「いや、好きだなんて一言も言ってないが」
「いいから!」
かなみはテーブルの上に置かれた俺の手をむりやり握った。
「……ほ、ほら、これだけやったんだから、荷物持つわよね?」
「……俺のことが嫌いなのに、なんで顔赤くしてんだ?」
「っ! こ、これはその、ええと、……そう! もてないアンタのためのサービスよ、サービス! 勘違いしないでよ、アンタなんか大嫌いなんだから!」
なんて言いながら、かなみはますます顔を赤らめるのだった。
「かなみ、キスしてやろうか?」
ジュースを飲みながら、俺は疲れを癒すためかなみをからかった。
「いい。ていうか嫌」
「…………」
「なに傷ついたフリしてんの? いーからそろそろ出るわよ」
「フリじゃなくて、実際に傷ついてんの!」
「はいはい。どーせキスも嘘なんでしょ? だったら傷つく必要もないじゃない」
「ぐっ……それはそうなんだが、多少は恥じらったりして欲しい男心」
「やーんキスなんて恥ずかしー」(超棒読み)
「……ははーん、さてはおまえ実は俺のこと嫌いだな?」
「うん」
「……帰る」
「ちょ、ちょっと帰らないでよ。アンタいないと荷物持って帰れないじゃない」
「……そだな、キスしてくれたら荷物持ってやるよ」
「……本気で言ってるの?」
「当然」
もちろんキスなんかしてくれる訳がない。つまり、合法的に家に帰れるってもんだ。
かなみは何かを考え込んだ後、決意したように口を開いた。
「……キスはダメだけど、……手、繋ぐくらいなら……別に、その」
「へ?」
「だから、その、アンタあたしのこと好きなんでしょ!? 手くらいなら繋いであげるって言ってんの!」
「いや、好きだなんて一言も言ってないが」
「いいから!」
かなみはテーブルの上に置かれた俺の手をむりやり握った。
「……ほ、ほら、これだけやったんだから、荷物持つわよね?」
「……俺のことが嫌いなのに、なんで顔赤くしてんだ?」
「っ! こ、これはその、ええと、……そう! もてないアンタのためのサービスよ、サービス! 勘違いしないでよ、アンタなんか大嫌いなんだから!」
なんて言いながら、かなみはますます顔を赤らめるのだった。
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【ツンデレがふざけて取った男のシャープペンを、胸ポケットに入れた。男はどうする?】
2010年05月03日
かなみが勉強を教えてくれと家に来たので、おっぱいを見せてくれればと言ったら二階の窓から捨てられた。
「うっうっ……教えさせていただきます」
「ったく、最初からそうすればいいのよ」
傷まみれの俺を見もせず、かなみはそそくさと勉強の用意を始めた。
「で、お馬鹿なかなみはどこが分からないんだ?」
「…………」
殺意を感じたので、懇切丁寧に教えることにした。そして勉強を続けること30分。
「……飽きたー。アンタ教え方下手なのよ」
「もうちょっと頑張れ。あと少しで終わるから」
「うー、……えいっ」
かなみが俺のシャーペンを奪った。
「あっ、何しやがる!」
「へっへー。取れるもんなら取ってみなさいよ。無理よね? じゃ、休憩休憩♪」
そう言って、かなみはシャーペンを自分の胸ポケットに入れた。
「取っていいのか? 随分サービス旺盛だな」
俺はためらいもせずにかなみの薄い乳を触った。
「うっきゃああああ! 何すんのよ変態ッ!」
「げはぁッ!?」
みぞおちにかなみの拳が突き刺さった。超痛い。
「なんで胸を揉むのよ!」
「う……つ、つい本能が目を覚まして。それから、揉めるほどないことをここに報告する」
無言で何度も何度も踏まれる。口から内臓出そう。
「うううっ……こんな奴に触られるなんて。……しかも、馬鹿にされるなんて……!」
「はははっ、恨むならつるぺたい体を、そして、つるぺた大好きマンの元にやって来たお前自身を呪うがいいさ!」
「つるぺたつるぺた言うなッ!」
「可愛いぞ? まるで穢れを知らぬ子供のようだ。あ、でも最近の子供は発育いいから、小学生の方がかなみよりボインボイーンかも」
「……なるほど、死にたいのね」(にっこりと)
マウントポジションで殴られすぎて意識が飛びそうなので、勉強会はまた今度。
「うっうっ……教えさせていただきます」
「ったく、最初からそうすればいいのよ」
傷まみれの俺を見もせず、かなみはそそくさと勉強の用意を始めた。
「で、お馬鹿なかなみはどこが分からないんだ?」
「…………」
殺意を感じたので、懇切丁寧に教えることにした。そして勉強を続けること30分。
「……飽きたー。アンタ教え方下手なのよ」
「もうちょっと頑張れ。あと少しで終わるから」
「うー、……えいっ」
かなみが俺のシャーペンを奪った。
「あっ、何しやがる!」
「へっへー。取れるもんなら取ってみなさいよ。無理よね? じゃ、休憩休憩♪」
そう言って、かなみはシャーペンを自分の胸ポケットに入れた。
「取っていいのか? 随分サービス旺盛だな」
俺はためらいもせずにかなみの薄い乳を触った。
「うっきゃああああ! 何すんのよ変態ッ!」
「げはぁッ!?」
みぞおちにかなみの拳が突き刺さった。超痛い。
「なんで胸を揉むのよ!」
「う……つ、つい本能が目を覚まして。それから、揉めるほどないことをここに報告する」
無言で何度も何度も踏まれる。口から内臓出そう。
「うううっ……こんな奴に触られるなんて。……しかも、馬鹿にされるなんて……!」
「はははっ、恨むならつるぺたい体を、そして、つるぺた大好きマンの元にやって来たお前自身を呪うがいいさ!」
「つるぺたつるぺた言うなッ!」
「可愛いぞ? まるで穢れを知らぬ子供のようだ。あ、でも最近の子供は発育いいから、小学生の方がかなみよりボインボイーンかも」
「……なるほど、死にたいのね」(にっこりと)
マウントポジションで殴られすぎて意識が飛びそうなので、勉強会はまた今度。
【男が他の女の子に告白されているのを目撃してしまうツンデレ】
2010年04月29日
放課後、かなみが家に帰ろうと中庭を通りがかると、遠目に見知った顔を見つけた。
「あっ、タカシだ。あの馬鹿、また余計なことしたんじゃないでしょ……」
かなみの動きが止まった。タカシともう一人、女生徒がいた。
その女生徒は、彼に何事か必死で訴えかけているいるようだった。
「……告白?」
その女生徒はかなみも知っている子だった。同性であるかなみから見ても愛らしく、誰からも好感をもたれる素直な性格の少女だった。
そんな少女が、タカシに告白している。
「……罰ゲーム、よね、きっと。……タカシ、変な奴だから、もてないし」
自分に言い聞かせるように、かなみは小さく呟いた。しかし、自身が嘘と思っている言葉をどうして信じられようか。
タカシは確かに変だが、面白くて優しいと女生徒の間で密かに人気があった。
「……け、けど、どうせ無理よね。アイツ、なんだかんだ言ってあたしのこと好きみたいだし」
それは、ほのかな自信。タカシは普段馬鹿ばかりしているが、辛い時、悲しい時、いつも側にいてくれる。
大丈夫、きっと大丈夫。かなみは、ただその言葉を唱え続けていた。
「あっ……!」
タカシが何事か言うと、少女が彼に抱きついた。そしてタカシの手が、少女の肩に優しく置かれた。
タカシが、告白を、受け入れた……?
「嘘……」
茫然自失なまま、かなみはその場を離れた。
気がつくと、かなみは自室にいた。どうやってここまで来たのか、まるで覚えていない。
「……へ、平気よ。あんな奴に恋人ができたぐらいで、なんであたしが……」
枕に顔を押し付け、かなみは泣いた。
翌日。かなみは腫れぼったい目をそのままに学校へ向かった。
結局、一晩中泣いてしまった。涙が枯れてしまうのではないかと思うほど泣いてしまった。
そして、自分がこれほどタカシを慕っているとは思ってもいなかった。
失って初めて気づくと言うけど、遅すぎるよね……。
「おっはよー、かなみ。下ばっか見て、財布でも落としたか?」
場違いなほど明るい声に、かなみは顔を上げた。そこに、さっきまで思っていた人の顔があった。
「タカシ……」
「うわ、ひでー顔だな。……どした? なんかあったのか?」
辛い時、こうして側にいてくれる。それが今は、なにより辛い。
「……なんでもない」
「……そか。言えるようになったら、言ってくれな。聞くことしか出来ねーけど」
わははと殊更明るく笑う彼に、励ましてくれてるんだと感じる。
「……よかったね、タカシ。……可愛い彼女ができて」
だから、頑張らなくちゃ。
「……まさか、昨日のアレ、見てた?」
かなみは小さく頷いた。それを見て、タカシは気まずそうに頭をかいた。
「……よかったじゃない。あの子、いい子だよ。タカシにはもったいないくらいの」
だから、祝福してあげなくちゃ。
「これであたしもアンタの世話役を降りられるわね。あーあ、しんどかった~」
だから、笑わなくちゃ。……笑わなくちゃ、いけないのに。
「……それは困るな」
「……え?」
「告白されたけど、断っちゃったから、世話してくれないと困る」
「な……なんで? なんで断ったの?」
「ん……と、その、まぁなんつーか、……色々だよ、色々!」
タカシはかなみの顔を何か言いたげに見つめた後、後ろを向いてしまった。
……そっか、断ったんだ。
「……もったいないわね。あんないい子、金輪際アンタなんかに寄ってきてくれないわよ?」
「いーの。つーわけで、もうちっと俺の世話役頼むな。かなみがいてくれないと、色々困るんだよ」
「ふ……ふんっ! アンタみたいな変な奴の世話できるのなんて、あたしくらいだからね。……しょうがないから、面倒見てあげる」
お互いに顔を背けたまま、かなみは言葉とは裏腹に笑っていた。
「あっ、タカシだ。あの馬鹿、また余計なことしたんじゃないでしょ……」
かなみの動きが止まった。タカシともう一人、女生徒がいた。
その女生徒は、彼に何事か必死で訴えかけているいるようだった。
「……告白?」
その女生徒はかなみも知っている子だった。同性であるかなみから見ても愛らしく、誰からも好感をもたれる素直な性格の少女だった。
そんな少女が、タカシに告白している。
「……罰ゲーム、よね、きっと。……タカシ、変な奴だから、もてないし」
自分に言い聞かせるように、かなみは小さく呟いた。しかし、自身が嘘と思っている言葉をどうして信じられようか。
タカシは確かに変だが、面白くて優しいと女生徒の間で密かに人気があった。
「……け、けど、どうせ無理よね。アイツ、なんだかんだ言ってあたしのこと好きみたいだし」
それは、ほのかな自信。タカシは普段馬鹿ばかりしているが、辛い時、悲しい時、いつも側にいてくれる。
大丈夫、きっと大丈夫。かなみは、ただその言葉を唱え続けていた。
「あっ……!」
タカシが何事か言うと、少女が彼に抱きついた。そしてタカシの手が、少女の肩に優しく置かれた。
タカシが、告白を、受け入れた……?
「嘘……」
茫然自失なまま、かなみはその場を離れた。
気がつくと、かなみは自室にいた。どうやってここまで来たのか、まるで覚えていない。
「……へ、平気よ。あんな奴に恋人ができたぐらいで、なんであたしが……」
枕に顔を押し付け、かなみは泣いた。
翌日。かなみは腫れぼったい目をそのままに学校へ向かった。
結局、一晩中泣いてしまった。涙が枯れてしまうのではないかと思うほど泣いてしまった。
そして、自分がこれほどタカシを慕っているとは思ってもいなかった。
失って初めて気づくと言うけど、遅すぎるよね……。
「おっはよー、かなみ。下ばっか見て、財布でも落としたか?」
場違いなほど明るい声に、かなみは顔を上げた。そこに、さっきまで思っていた人の顔があった。
「タカシ……」
「うわ、ひでー顔だな。……どした? なんかあったのか?」
辛い時、こうして側にいてくれる。それが今は、なにより辛い。
「……なんでもない」
「……そか。言えるようになったら、言ってくれな。聞くことしか出来ねーけど」
わははと殊更明るく笑う彼に、励ましてくれてるんだと感じる。
「……よかったね、タカシ。……可愛い彼女ができて」
だから、頑張らなくちゃ。
「……まさか、昨日のアレ、見てた?」
かなみは小さく頷いた。それを見て、タカシは気まずそうに頭をかいた。
「……よかったじゃない。あの子、いい子だよ。タカシにはもったいないくらいの」
だから、祝福してあげなくちゃ。
「これであたしもアンタの世話役を降りられるわね。あーあ、しんどかった~」
だから、笑わなくちゃ。……笑わなくちゃ、いけないのに。
「……それは困るな」
「……え?」
「告白されたけど、断っちゃったから、世話してくれないと困る」
「な……なんで? なんで断ったの?」
「ん……と、その、まぁなんつーか、……色々だよ、色々!」
タカシはかなみの顔を何か言いたげに見つめた後、後ろを向いてしまった。
……そっか、断ったんだ。
「……もったいないわね。あんないい子、金輪際アンタなんかに寄ってきてくれないわよ?」
「いーの。つーわけで、もうちっと俺の世話役頼むな。かなみがいてくれないと、色々困るんだよ」
「ふ……ふんっ! アンタみたいな変な奴の世話できるのなんて、あたしくらいだからね。……しょうがないから、面倒見てあげる」
お互いに顔を背けたまま、かなみは言葉とは裏腹に笑っていた。
【ツンデレと雪合戦】
2010年04月26日
雪が積もっていたので、通行人めがけ雪玉をぶつけていたら、偶然通りがかったかなみにしこたま怒られた。
「何考えてんのよアンタは!」
「雪合戦。ただ、誰もやり返してこないのが理解に苦しむ」
「アンタがやってんのはただの迷惑行為よ!」
「ところで、そろそろ正座やめていいか? 雪の上に正座ってのは想像以上に辛いんだが」
「アンタは今日そこで一日正座してなさい!」
酷いことを言われたので、雪玉をかなみにぶつける。
「わぷっ、何すんのよ!」
「雪玉女王が怒ったー、それ逃げろー」
すかさず逃げだし、物陰に隠れて雪玉を作る。
「待ちなさい! 今日という今日はみっちり叱って……わぷっ」
物陰からかなみめがけ雪玉発射。みごと顔に命中。
「やーいやーい、雪まみれん」
「……この、馬鹿! 絶対許さないから!」
かなみは地面にしゃがみ込み、雪玉を作っては俺に投げた。しかし俺は華麗なフットワークで全てかわした。
かなみは血が上っているので、スピードはあるがコントロールがなってない。かわすのも簡単だ。
「ぐぎぃぃぃぃ! よけないでよ!」
「下手っぴ」
軽く雪玉を投げる。かなみの真っ赤な顔に命中した。
「わはははは! かなみは顔で受けるのうまいな。……お、ちょっとエッチな発想をしてしまいました」
「そこ動くな! 絶対当てる! その後殺す!」
かなみは一心不乱に雪玉を作っては投げ、作っては投げ、と繰り返すが一向に当たらない。
「ううううう、こんな奴に、こんな奴相手に負けるなんて……悔しいぃぃぃ!」
「勝ち負けなんて二の次さ、楽しければいいのさ」
「その余裕がムカツク! 絶対殺す!」
闘志をみなぎらせ、かなみが大きく足を上げて雪玉を振りかぶった。
「おおっ、パンツ全開! この寒いのにミニスカート履いて、その上パンチラまで見せてくれるなんて……かなみは偉いなぁ」
「見るな、変態ーッ!」
唸りをあげて雪玉が飛んできたようだけど、パンツを網膜に焼き付けるのに忙しくてそれどころではない。
「げはッ!?」
雪にしてはあまりに痛すぎる衝撃に、思わずその場にうずくまる。
「やった、当たった! ふふん、どーよ?」
「う……いててて、おまえこれ中になんか入れたろ!?」
「いしー♪」
「…………」
笑顔が怖いので、抗議できません。
「はぁ、なんかタカシに当てたらすっきりしちゃった。たまには雪合戦も面白いわね」
「それを知ってもらうために、俺は通行人に雪玉をぶつけてたんだ」
「……それは嘘ね」
「えへへぇ」
なんか知らんが殴られたけど、楽しかったので今日は100点!
「何考えてんのよアンタは!」
「雪合戦。ただ、誰もやり返してこないのが理解に苦しむ」
「アンタがやってんのはただの迷惑行為よ!」
「ところで、そろそろ正座やめていいか? 雪の上に正座ってのは想像以上に辛いんだが」
「アンタは今日そこで一日正座してなさい!」
酷いことを言われたので、雪玉をかなみにぶつける。
「わぷっ、何すんのよ!」
「雪玉女王が怒ったー、それ逃げろー」
すかさず逃げだし、物陰に隠れて雪玉を作る。
「待ちなさい! 今日という今日はみっちり叱って……わぷっ」
物陰からかなみめがけ雪玉発射。みごと顔に命中。
「やーいやーい、雪まみれん」
「……この、馬鹿! 絶対許さないから!」
かなみは地面にしゃがみ込み、雪玉を作っては俺に投げた。しかし俺は華麗なフットワークで全てかわした。
かなみは血が上っているので、スピードはあるがコントロールがなってない。かわすのも簡単だ。
「ぐぎぃぃぃぃ! よけないでよ!」
「下手っぴ」
軽く雪玉を投げる。かなみの真っ赤な顔に命中した。
「わはははは! かなみは顔で受けるのうまいな。……お、ちょっとエッチな発想をしてしまいました」
「そこ動くな! 絶対当てる! その後殺す!」
かなみは一心不乱に雪玉を作っては投げ、作っては投げ、と繰り返すが一向に当たらない。
「ううううう、こんな奴に、こんな奴相手に負けるなんて……悔しいぃぃぃ!」
「勝ち負けなんて二の次さ、楽しければいいのさ」
「その余裕がムカツク! 絶対殺す!」
闘志をみなぎらせ、かなみが大きく足を上げて雪玉を振りかぶった。
「おおっ、パンツ全開! この寒いのにミニスカート履いて、その上パンチラまで見せてくれるなんて……かなみは偉いなぁ」
「見るな、変態ーッ!」
唸りをあげて雪玉が飛んできたようだけど、パンツを網膜に焼き付けるのに忙しくてそれどころではない。
「げはッ!?」
雪にしてはあまりに痛すぎる衝撃に、思わずその場にうずくまる。
「やった、当たった! ふふん、どーよ?」
「う……いててて、おまえこれ中になんか入れたろ!?」
「いしー♪」
「…………」
笑顔が怖いので、抗議できません。
「はぁ、なんかタカシに当てたらすっきりしちゃった。たまには雪合戦も面白いわね」
「それを知ってもらうために、俺は通行人に雪玉をぶつけてたんだ」
「……それは嘘ね」
「えへへぇ」
なんか知らんが殴られたけど、楽しかったので今日は100点!
【パンツが無い!】
2010年04月23日
かなみが風呂から上がり脱衣場に戻ると、置いてあったパンツがなかった。
そして、パンツを頭に被り、忍び足で脱衣場から出ようとするタカシの姿を発見した。
「またか、このド変態ッ!」
「右!? いや、正面か!」
かなみの投擲した石鹸を巧みなステップでかわし、タカシは不敵な笑みを浮かべた。
「ぬわっはっはっは、甘いぞかなみ! そんなことで、この俺様を捕まえることなど不可能ぐわっ」
続けて投げられた桶を顔面で受け、タカシは倒れ伏した。
「……で、なんで毎度毎度パンツを盗もうとするの?」
正座させられたタカシの前で、かなみはバスタオル一丁の姿で仁王立ちしていた。
「いや、その、パンツには抗し難い魅力がありまして、その力の前に男はひれ伏すしかないのです」
「だからって盗むな馬鹿!」
「それから、ちょっと黄ばんでたぞ。トイレから出る時はよく注意して」
「それ以上喋るなッ!」
タカシの頭を殴ると、かなみは呆れたように息を吐いた。
「いーかげんにしないとマジで警察呼ぶわよ?」
「いや、あいつら冗談が通じないから勘弁願いたい」
「……どーしよっかな♪」
かなみが意地の悪い笑みを浮かべると、タカシは苦虫を噛み潰したような表情で言った。
「……何が望みだ?」
「もうすぐ私の誕生日って知ってる?」
その言葉だけで、タカシは全て理解した。
「……あんま高いのは無理だぞ。前にもこうやって奢らされた記憶があるし」
「あ、だいじょーぶだいじょーぶ。そんな高くなかったから」
「……ったく、んじゃ次の休みにでも見に行くか。で、どんなパンツなんだ? ローレグ?」
「違うわよッ!」
タカシは理解しているようでしていなかった。
「いいから、予定空けといてよね。罰なんだから、ちゃんとエスコートしなさいよ?」
機嫌よさげに笑うかなみとは対照的に、タカシは暗たんたる気持ちで財布の残りを計算するのだった。
そして、パンツを頭に被り、忍び足で脱衣場から出ようとするタカシの姿を発見した。
「またか、このド変態ッ!」
「右!? いや、正面か!」
かなみの投擲した石鹸を巧みなステップでかわし、タカシは不敵な笑みを浮かべた。
「ぬわっはっはっは、甘いぞかなみ! そんなことで、この俺様を捕まえることなど不可能ぐわっ」
続けて投げられた桶を顔面で受け、タカシは倒れ伏した。
「……で、なんで毎度毎度パンツを盗もうとするの?」
正座させられたタカシの前で、かなみはバスタオル一丁の姿で仁王立ちしていた。
「いや、その、パンツには抗し難い魅力がありまして、その力の前に男はひれ伏すしかないのです」
「だからって盗むな馬鹿!」
「それから、ちょっと黄ばんでたぞ。トイレから出る時はよく注意して」
「それ以上喋るなッ!」
タカシの頭を殴ると、かなみは呆れたように息を吐いた。
「いーかげんにしないとマジで警察呼ぶわよ?」
「いや、あいつら冗談が通じないから勘弁願いたい」
「……どーしよっかな♪」
かなみが意地の悪い笑みを浮かべると、タカシは苦虫を噛み潰したような表情で言った。
「……何が望みだ?」
「もうすぐ私の誕生日って知ってる?」
その言葉だけで、タカシは全て理解した。
「……あんま高いのは無理だぞ。前にもこうやって奢らされた記憶があるし」
「あ、だいじょーぶだいじょーぶ。そんな高くなかったから」
「……ったく、んじゃ次の休みにでも見に行くか。で、どんなパンツなんだ? ローレグ?」
「違うわよッ!」
タカシは理解しているようでしていなかった。
「いいから、予定空けといてよね。罰なんだから、ちゃんとエスコートしなさいよ?」
機嫌よさげに笑うかなみとは対照的に、タカシは暗たんたる気持ちで財布の残りを計算するのだった。