[PR]
2024年11月22日
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
【昼休み】
2010年06月03日
「かなみ、メシ食おうぜメシ」
「メシメシうるさいわねぇ。ちょっとは待ちなさいよ」
「腹が減ったんだ。メシが食いたいメシがメシメシメシメシメシメシ」
「うるさい!」
怒鳴られたのでシュンとなりつつ弁当をかなみの席に乗せる。
「いただきます」
もしゃもしゃ飯を食ってると、ふと脳裏によぎるものがあった。
「かなみ」
「むぐむぐ……ん?」
真剣な顔つきで、かなみの瞳を見つめながら言った。
「赤ちゃんプレイしよう」
ぶばー、と勢いよく飯粒を俺に飛ばすかなみ。
「な、なに考えてんのよこの変態!」
「したくなった。んなことより、飯粒を飛ばすな」
顔に飛んだ飯粒を拾い食い。
「な、なに食べてるのよ馬鹿!」
「飯粒」
「そうじゃなくて! ああもうこの馬鹿動くな!」
ハンカチで顔を拭われる。
「むぐむぐ……なんか甘いな。かなみ味?」
「う……」
すごい顔で睨まれる。気のせいか拭う手に力がこもっているような……。
「痛い痛い痛い痛い!」
思い切り顔を拭われる。顔が変形するくらい痛い。
「あ、あんたが変なこと言うのが悪いのよ!」
「変なことって?」
「う……そ、その、ええと……」
「?」
かなみは俺の顔を拭うのをやめ、その手を自分の両膝に乗せた。そして上目遣いに、
「……か、かなみ味、……って」
真っ赤な顔で、どうにかそれだけ搾り出した。
「あ、あははは……ま、まぁ、美味しかったしいいじゃん」
「……よくない」
「へ?」
「よくない! あんただけずるい! 私も食べる!」
椅子を吹き飛ばす勢いで立ち上がり、おかしなことを言い出すかなみ。
「な、なにを?」
「……タ、タカシ味のごはん」
「な、なに言ってるんだ?」
「食べるの! 動かないで! いい!? いいわよね! 動いたら結婚してもらうからね!」
「は、はい」
あまりの剣幕に、言われた通りじっとする。本当はすごい動きたい。
「……ごはん、もうない」
俺の弁当箱を覗いたかなみが、悲しげにつぶやく。
「早弁は俺の唯一誇れる特技だ」
「うー……」
不満そうに唸るかなみ。困ったなぁ……あ、そうだ。
「かなみ、かなみ」
「あによ……っ!」
不意打ち気味にキスする。
「な、な、な、何すんのよーーーーーーーーーーッ!!」
「俺味」
「へ? ……へ?」
「だから、タカシ味」
照れ隠しにニッ、と笑いかける。
「~~~~~~~~~~!!」
おお、真っ赤だ真っ赤。湯気出てる。
「あ、あんたは、なんでそういうことを平然と……!」
「いや、これでもドキドキしてるぞ、実は」
かなみの手を取り、自分の心臓に当てる。
「……うあ、すごいドキドキしてる」
「な?」
「でも、こんなところでさっきみたいなのは……」
「こんなところ……?」
ふと、周囲を見回す。……うあ。
そういや、ここは教室で、しかも飯時で、半分以上の生徒がここにいるわけで。更に言うなら全員こっちに注目してるわけで。
「「「別府ーーーーーーーーーーー!!!」」」
男子生徒に担ぎ上げられ教室から連れ去られる最中、かなみの呟きが耳に届いた。
「(次は……不意打ちはなしだからね!)」
その言葉があるから、屋上からロープで吊らされてても平気さ。
「メシメシうるさいわねぇ。ちょっとは待ちなさいよ」
「腹が減ったんだ。メシが食いたいメシがメシメシメシメシメシメシ」
「うるさい!」
怒鳴られたのでシュンとなりつつ弁当をかなみの席に乗せる。
「いただきます」
もしゃもしゃ飯を食ってると、ふと脳裏によぎるものがあった。
「かなみ」
「むぐむぐ……ん?」
真剣な顔つきで、かなみの瞳を見つめながら言った。
「赤ちゃんプレイしよう」
ぶばー、と勢いよく飯粒を俺に飛ばすかなみ。
「な、なに考えてんのよこの変態!」
「したくなった。んなことより、飯粒を飛ばすな」
顔に飛んだ飯粒を拾い食い。
「な、なに食べてるのよ馬鹿!」
「飯粒」
「そうじゃなくて! ああもうこの馬鹿動くな!」
ハンカチで顔を拭われる。
「むぐむぐ……なんか甘いな。かなみ味?」
「う……」
すごい顔で睨まれる。気のせいか拭う手に力がこもっているような……。
「痛い痛い痛い痛い!」
思い切り顔を拭われる。顔が変形するくらい痛い。
「あ、あんたが変なこと言うのが悪いのよ!」
「変なことって?」
「う……そ、その、ええと……」
「?」
かなみは俺の顔を拭うのをやめ、その手を自分の両膝に乗せた。そして上目遣いに、
「……か、かなみ味、……って」
真っ赤な顔で、どうにかそれだけ搾り出した。
「あ、あははは……ま、まぁ、美味しかったしいいじゃん」
「……よくない」
「へ?」
「よくない! あんただけずるい! 私も食べる!」
椅子を吹き飛ばす勢いで立ち上がり、おかしなことを言い出すかなみ。
「な、なにを?」
「……タ、タカシ味のごはん」
「な、なに言ってるんだ?」
「食べるの! 動かないで! いい!? いいわよね! 動いたら結婚してもらうからね!」
「は、はい」
あまりの剣幕に、言われた通りじっとする。本当はすごい動きたい。
「……ごはん、もうない」
俺の弁当箱を覗いたかなみが、悲しげにつぶやく。
「早弁は俺の唯一誇れる特技だ」
「うー……」
不満そうに唸るかなみ。困ったなぁ……あ、そうだ。
「かなみ、かなみ」
「あによ……っ!」
不意打ち気味にキスする。
「な、な、な、何すんのよーーーーーーーーーーッ!!」
「俺味」
「へ? ……へ?」
「だから、タカシ味」
照れ隠しにニッ、と笑いかける。
「~~~~~~~~~~!!」
おお、真っ赤だ真っ赤。湯気出てる。
「あ、あんたは、なんでそういうことを平然と……!」
「いや、これでもドキドキしてるぞ、実は」
かなみの手を取り、自分の心臓に当てる。
「……うあ、すごいドキドキしてる」
「な?」
「でも、こんなところでさっきみたいなのは……」
「こんなところ……?」
ふと、周囲を見回す。……うあ。
そういや、ここは教室で、しかも飯時で、半分以上の生徒がここにいるわけで。更に言うなら全員こっちに注目してるわけで。
「「「別府ーーーーーーーーーーー!!!」」」
男子生徒に担ぎ上げられ教室から連れ去られる最中、かなみの呟きが耳に届いた。
「(次は……不意打ちはなしだからね!)」
その言葉があるから、屋上からロープで吊らされてても平気さ。
PR
Comment