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2024年11月24日
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【席替えして、男が「かなみと離れてショックだ…」と言ったのが聞こえたツンデレ】
2010年03月05日
6時間目のHR、先生が席替えしようと言い出した。隣の席のタカシの目が光る。……また何かする気ね。
「じゃあ大谷先生の席と俺の席を交換してくれ」
「えっ、えっ? そ、それ無理……」
タカシがまた変なこと言って大谷先生を困らせてる。
「大谷先生は生徒の純粋な願いを突っぱねると言うのか? それならそれ相応の価値ある何かをくれ。……そうな、その歳に似つかわしくない、まるで小学生のような幼い肢体を俺にまさぐらせもがもがもが」
「先生、ちゃっちゃとやっちゃってください」
馬鹿言ってるタカシの口を塞いで話を進めさせる。まったく、タカシがいたらいつまで経っても席替えが終わらない。
「は、はい。えっと、……じゃーん♪ くじを作ってきたので、みんな引いてくださいねー♪」
可愛らしい効果音をつけながら、大谷先生は小さな箱を取り出し教卓の上に置いた。みんなぞろぞろ教卓に向かう。
「もがもが……かなみ、いーかんげん手離せ」
「大谷先生に酷いこと言わない?」
「言う」
「そんなこと言われて離すわけないじゃないっ! アンタはあたしに口塞がれたままクジ引きさない!」
「もが」
タカシの口を塞いだまま、一緒に教卓の前へ。
「はい、引いてください」
にっこり笑って箱を持つ大谷先生のほっぺを、タカシは何の躊躇もなく引っ張った。
「痛い痛い痛いです! ほっぺじゃないです、くじを引くんです!」
「アンタわざとでしょっ! ちっちゃい子をいじめるなっ!」
「ちっちゃくないです、大人です! ないすばでーです!」
「子供は黙ってなさい!」
「こ、子供!? なんてこと言うですかっ! 先生は大人です! かなみちゃんこそ胸は子供じゃないですか!」
「な、なんですって!? それこそ大谷先生に言われたくないわよ、この小学生教師!」
「こらこら子供たち、喧嘩はやめなさい。身長と胸、違いはあるが共に子供なんだ。手に手を取り合ってはどうかな」
穏やかな顔をしてタカシがあたしたちの仲裁に入った。
「誰のせいで喧嘩してると思ってるのよっ!」
「誰のせいで喧嘩してると思ってるんですかっ!」
あたしと大谷先生が同時にタカシに怒った。
「やあ、怒られた」
「怒られた、じゃないです! 別府くん、あなたは先生を馬鹿にしすぎです! あとでいっぱい先生が説教するので、放課後職員室に来なさい!」
「嫁に行けない体にされてもいいなら行く」
「う、うわーん! 別府くんが先生の大人の魅力に魅了されて、えっちなことをー!」
大谷先生が涙目になり、壁まで走ってカーテンの影に隠れた。
「先生を怯えさせるな、ばかっ! ほら、謝って来なさいよ」
タカシの頭を叩いて先生に謝罪を促す。
「分かったよ……先生、来い来い」
「うー……もう先生のこといじめない?」
カーテンから頭だけ出して、涙目の先生がタカシに問いかける。
「いじめるよ」
「うわーんっ!!」
「冗談はいい加減にしろっ!」
タカシの頭をすぱーんとはたく。
「いや、いつだって俺は本気だ」
「なお悪いわっ! 先生、タカシはあたしが抑えてるから、出てきて大丈夫ですよ」
「ほ、ホント……? じゃ、……ひっ!」
一瞬出ようとした先生だが、あたしの後ろを見た瞬間また戻ってしまった。不思議に思って振り返ると、タカシが邪悪な顔をしてた。
「いらんことばっかすんなっ!」
思い切りタカシの胃を握り締める。
「痛い痛い痛い! 胃が取れる!」
「あーもう、ホントにHR終わっちゃうじゃない……ちょっとみんな、この馬鹿捕まえてて!」
あたしの呼び声に、何人かの女子がタカシに群がった。
「おや、ハーレムですね」
「いらんことしたら引き千切る」
ドスの効いた声でそう言ったらタカシの動きが止まったので、先生の救助にあたる事にする。
「ほら、もう大丈夫ですから」
「うー……」
怖々とだが、先生はやっとカーテンから出てきてくれた。
「ほら、大丈夫だったー」
「……えへ。ありがとね、かなみちゃん」
先生と手を繋いで教卓の前へ行き、くじを引く。
「ほらタカシ、アンタの番……」
「別府くんって、なんだか甘やかしたくなるよねー」
「あー分かる分かる。なんか弟っぽいって言うか、弟オーラ出してるよね」
「うちの弟より弟っぽいもん。すりすりー♪」
女子みんなが膝枕したり頭なでたりすりすりしたりして、タカシを甘やかしていた。
「甘露甘露! ゆくゆくは弟力で世界を掌握するのも悪くは……」
あたしが見ているのに気づいて、タカシの顔色がゆっくり青くなっていった。
「……何か言い残すことは?」
「誰か助けてください!」
「古いッ!」
べこんぼこんにした。
「……というわけで、席替えかんりょーです。みなさん、これから一ヶ月その席で頑張ってくださいねー♪」
動かなくなったタカシに無理矢理くじを引かせ、どうにか席替えが終わった。タカシと席が離れられて、これで面倒見なくていいとちょっと安心。……まぁ、ちょっとつまんないけど。
しばらく先生の話を聞いてると、タカシが身体を起こした。やっと目を覚ましたみたい。
「……んあ、なんだ。もう終わったのか、ちぇ」
アイツ、先生の話また聞いてない。注意して……っとと、もう面倒見なくていいんだ。ほっとこう。
「……あれ、かなみ隣じゃないのか。……ふむ、少しショックかもな」
……え? え、でも……え? ショックって、それって……そういうこと?
授業が終わるのを待ち、タカシの席へ向かう。……へ、平常心よ、平常心。
「は、はろー」
「外人だ、逃げろ!」
「なんで普通に受け答えできないのよ、アンタは!」
逃げようとするタカシの首根っこを掴んで、その場に押しとどめる。
「性分なので。いやしかし、かなみと席離れちゃったなあ」
「そ、そうね。まぁ、あたしは嬉しいけど」
「そっか」
…………。
「そ、そっかじゃなくて。他に何か言うことないの?」
「最近面白いエロゲ買った?」
「んなこと女性に聞くなっ! じゃなくてさ、ほ、ほら。何か言うことあるでしょ?」
「俺はこの間“ひまわりのチャペルできみと”を買った。面白かったよ」
「アンタのエロゲの近況報告なんて聞きたくないっ!」
「じゃあ残るはアニメとゲームと漫画の話題しかありませんが」
「はぁ……もういい。アンタに期待したあたしが馬鹿だった」
タカシのことだ、どうせはっきりも言わないだろうし、別にいっか。聞き間違いだったかもしれないし。
「あ、帰るのか、一緒に帰ろうぜ」
「いい。アンタと一緒にいたら恥ずかしい」
「今日は服脱がないから」
「いっつも服着てるでしょ! さもいつも服脱いでるみたいに言うなっ!」
「脱いだ方がいい?」
「そういう話じゃないっ! ……ぜはーぜはー」
タカシと話してると、いっつも疲れる。……まぁ、退屈はしないけど。
「じゃあ服着てるから、一緒に帰ろうぜ。席離れちゃったし、帰る時くらい一緒にどうでしょうか?」
あ……。
「ど、どうしてもって言うなら、一緒に帰ってあげてもいいわよ。心優しいあたしに感謝しなさいよね」
「話を要約すると、かなみ教を立ち上げろと? 無茶を言うが、頑張ろう。教団心得1.貧乳は絶対である」
「言ってないっ! どんな要約のしかたよっ! 貧乳言うなっ!」
「言わないので、帰りましょう」
「はぁ……しょうがないわね。一緒に帰ってあげるわよ」
仕方なく、というフリをしてそう言ったら、タカシはにっこり笑った。
「そか。じゃ、どっか寄ってくか?」
「あ、買い食いはいけないのよ?」
「じゃあ買わない食いをする」
「犯罪よっ!」
タカシの頭を叩きながら、教室を出た。
……うん、席が離れても、関係なく楽しくやれそう。タカシの笑顔を見てたら、そう思えた。
「じゃあ大谷先生の席と俺の席を交換してくれ」
「えっ、えっ? そ、それ無理……」
タカシがまた変なこと言って大谷先生を困らせてる。
「大谷先生は生徒の純粋な願いを突っぱねると言うのか? それならそれ相応の価値ある何かをくれ。……そうな、その歳に似つかわしくない、まるで小学生のような幼い肢体を俺にまさぐらせもがもがもが」
「先生、ちゃっちゃとやっちゃってください」
馬鹿言ってるタカシの口を塞いで話を進めさせる。まったく、タカシがいたらいつまで経っても席替えが終わらない。
「は、はい。えっと、……じゃーん♪ くじを作ってきたので、みんな引いてくださいねー♪」
可愛らしい効果音をつけながら、大谷先生は小さな箱を取り出し教卓の上に置いた。みんなぞろぞろ教卓に向かう。
「もがもが……かなみ、いーかんげん手離せ」
「大谷先生に酷いこと言わない?」
「言う」
「そんなこと言われて離すわけないじゃないっ! アンタはあたしに口塞がれたままクジ引きさない!」
「もが」
タカシの口を塞いだまま、一緒に教卓の前へ。
「はい、引いてください」
にっこり笑って箱を持つ大谷先生のほっぺを、タカシは何の躊躇もなく引っ張った。
「痛い痛い痛いです! ほっぺじゃないです、くじを引くんです!」
「アンタわざとでしょっ! ちっちゃい子をいじめるなっ!」
「ちっちゃくないです、大人です! ないすばでーです!」
「子供は黙ってなさい!」
「こ、子供!? なんてこと言うですかっ! 先生は大人です! かなみちゃんこそ胸は子供じゃないですか!」
「な、なんですって!? それこそ大谷先生に言われたくないわよ、この小学生教師!」
「こらこら子供たち、喧嘩はやめなさい。身長と胸、違いはあるが共に子供なんだ。手に手を取り合ってはどうかな」
穏やかな顔をしてタカシがあたしたちの仲裁に入った。
「誰のせいで喧嘩してると思ってるのよっ!」
「誰のせいで喧嘩してると思ってるんですかっ!」
あたしと大谷先生が同時にタカシに怒った。
「やあ、怒られた」
「怒られた、じゃないです! 別府くん、あなたは先生を馬鹿にしすぎです! あとでいっぱい先生が説教するので、放課後職員室に来なさい!」
「嫁に行けない体にされてもいいなら行く」
「う、うわーん! 別府くんが先生の大人の魅力に魅了されて、えっちなことをー!」
大谷先生が涙目になり、壁まで走ってカーテンの影に隠れた。
「先生を怯えさせるな、ばかっ! ほら、謝って来なさいよ」
タカシの頭を叩いて先生に謝罪を促す。
「分かったよ……先生、来い来い」
「うー……もう先生のこといじめない?」
カーテンから頭だけ出して、涙目の先生がタカシに問いかける。
「いじめるよ」
「うわーんっ!!」
「冗談はいい加減にしろっ!」
タカシの頭をすぱーんとはたく。
「いや、いつだって俺は本気だ」
「なお悪いわっ! 先生、タカシはあたしが抑えてるから、出てきて大丈夫ですよ」
「ほ、ホント……? じゃ、……ひっ!」
一瞬出ようとした先生だが、あたしの後ろを見た瞬間また戻ってしまった。不思議に思って振り返ると、タカシが邪悪な顔をしてた。
「いらんことばっかすんなっ!」
思い切りタカシの胃を握り締める。
「痛い痛い痛い! 胃が取れる!」
「あーもう、ホントにHR終わっちゃうじゃない……ちょっとみんな、この馬鹿捕まえてて!」
あたしの呼び声に、何人かの女子がタカシに群がった。
「おや、ハーレムですね」
「いらんことしたら引き千切る」
ドスの効いた声でそう言ったらタカシの動きが止まったので、先生の救助にあたる事にする。
「ほら、もう大丈夫ですから」
「うー……」
怖々とだが、先生はやっとカーテンから出てきてくれた。
「ほら、大丈夫だったー」
「……えへ。ありがとね、かなみちゃん」
先生と手を繋いで教卓の前へ行き、くじを引く。
「ほらタカシ、アンタの番……」
「別府くんって、なんだか甘やかしたくなるよねー」
「あー分かる分かる。なんか弟っぽいって言うか、弟オーラ出してるよね」
「うちの弟より弟っぽいもん。すりすりー♪」
女子みんなが膝枕したり頭なでたりすりすりしたりして、タカシを甘やかしていた。
「甘露甘露! ゆくゆくは弟力で世界を掌握するのも悪くは……」
あたしが見ているのに気づいて、タカシの顔色がゆっくり青くなっていった。
「……何か言い残すことは?」
「誰か助けてください!」
「古いッ!」
べこんぼこんにした。
「……というわけで、席替えかんりょーです。みなさん、これから一ヶ月その席で頑張ってくださいねー♪」
動かなくなったタカシに無理矢理くじを引かせ、どうにか席替えが終わった。タカシと席が離れられて、これで面倒見なくていいとちょっと安心。……まぁ、ちょっとつまんないけど。
しばらく先生の話を聞いてると、タカシが身体を起こした。やっと目を覚ましたみたい。
「……んあ、なんだ。もう終わったのか、ちぇ」
アイツ、先生の話また聞いてない。注意して……っとと、もう面倒見なくていいんだ。ほっとこう。
「……あれ、かなみ隣じゃないのか。……ふむ、少しショックかもな」
……え? え、でも……え? ショックって、それって……そういうこと?
授業が終わるのを待ち、タカシの席へ向かう。……へ、平常心よ、平常心。
「は、はろー」
「外人だ、逃げろ!」
「なんで普通に受け答えできないのよ、アンタは!」
逃げようとするタカシの首根っこを掴んで、その場に押しとどめる。
「性分なので。いやしかし、かなみと席離れちゃったなあ」
「そ、そうね。まぁ、あたしは嬉しいけど」
「そっか」
…………。
「そ、そっかじゃなくて。他に何か言うことないの?」
「最近面白いエロゲ買った?」
「んなこと女性に聞くなっ! じゃなくてさ、ほ、ほら。何か言うことあるでしょ?」
「俺はこの間“ひまわりのチャペルできみと”を買った。面白かったよ」
「アンタのエロゲの近況報告なんて聞きたくないっ!」
「じゃあ残るはアニメとゲームと漫画の話題しかありませんが」
「はぁ……もういい。アンタに期待したあたしが馬鹿だった」
タカシのことだ、どうせはっきりも言わないだろうし、別にいっか。聞き間違いだったかもしれないし。
「あ、帰るのか、一緒に帰ろうぜ」
「いい。アンタと一緒にいたら恥ずかしい」
「今日は服脱がないから」
「いっつも服着てるでしょ! さもいつも服脱いでるみたいに言うなっ!」
「脱いだ方がいい?」
「そういう話じゃないっ! ……ぜはーぜはー」
タカシと話してると、いっつも疲れる。……まぁ、退屈はしないけど。
「じゃあ服着てるから、一緒に帰ろうぜ。席離れちゃったし、帰る時くらい一緒にどうでしょうか?」
あ……。
「ど、どうしてもって言うなら、一緒に帰ってあげてもいいわよ。心優しいあたしに感謝しなさいよね」
「話を要約すると、かなみ教を立ち上げろと? 無茶を言うが、頑張ろう。教団心得1.貧乳は絶対である」
「言ってないっ! どんな要約のしかたよっ! 貧乳言うなっ!」
「言わないので、帰りましょう」
「はぁ……しょうがないわね。一緒に帰ってあげるわよ」
仕方なく、というフリをしてそう言ったら、タカシはにっこり笑った。
「そか。じゃ、どっか寄ってくか?」
「あ、買い食いはいけないのよ?」
「じゃあ買わない食いをする」
「犯罪よっ!」
タカシの頭を叩きながら、教室を出た。
……うん、席が離れても、関係なく楽しくやれそう。タカシの笑顔を見てたら、そう思えた。
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