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2024年11月22日
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【喫茶店で朝食をとっているとツンデレがやってきました】
2010年01月24日
休日の朝は喫茶店でモーニングを。……かっこいい、かっこよすぎる。もし俺が乙女であれば、今すぐ全裸で飛びついているところだろう。
「あっ、タカシだ。……なんで来たの?」
そんなことを夢想しながらコーヒーを傾けていると、エプロン姿のボクっ娘が店の奥からやってきた。
「貴様、俺の朝の素晴らしい妄想をボクっ娘特有の甘ったるい声で汚すなっ!」
「朝から酷い! 何もかもが!」
困ったことに何も反論できない。
「まあいいや。お座りなさいな」
「もー……なんで朝から怒鳴られなくちゃなんないんだよ」
文句を言いながらも対面のソファに腰を沈めるボクっ娘。
「朝から不愉快だよ。だからご飯おごりね」
「すいません、味噌トーストを目の前のばかっぽい娘に一つ与えてください」
「そんなのないし、ばかっぽいってなんだよ!」
髭顔のマスターにめぬーを伝えると、梓が怒った。
「訂正。おばかな娘にひとつ作ってやってはくれませんか」
「うー!」
「痛いです」
涙目で人の頬を全力で引っ張るボクっ娘な人。
「もー! いじわるばっか言って! おとーさん、ボクトースト。あとホットミルクちょーだい」
「おとーさん? 果て面妖な、お前は髭面の人物をお父さんと呼ぶ習慣があるのですか?」
「ここボクの家! で、あっこでせまそーにちょこまかしてるのボクのおとーさん! 何度も来てるんだから知ってるだろ!」
ちらりとマスターに視線を向けると、会釈された。……お父さん?
「ええと、マジで?」(ひそひそ)
「あれ、知らなかった? ボク、てっきり知ってるもんだと思ってたけど」
いったいどこの遺伝子が目の前のぽややんとした生き物に伝達されたのか検討もつかないが、カウンターの向こうでミルク入れてる熊みたいな生物はこやつの親らしい。
「ひ、髭サイコー。俺も将来は髭生やすんだー」
「別に怒ってないと思うよ。ていうか、おとーさんが怒ってるところ見たことないし」
「ほう。では、俺がお前を嫁に貰うと言っても怒らないのだな?」
「よっ、よよよよよ嫁っ!?」
ぐしゃり、と何かが潰れる音がした。見ると、マスターの持っていたケトルの柄が砕けていた。なんつー力だ。
「見ろ、梓。あれが俺の未来予想図だ」
「潰れるの!?」
「それも已む無し、かなあ」
上半身は平常を保ちつつ下半身ガクガク震わせていると、マスターがやってきた。潰れるの?
「お、おとーさん、ダメだよ、こんなのでもいちおー友達なんだよ! 全然、恋人とかじゃないから!」
「確かに。だが、友達以上恋人未満の状態にあると自負している」
「なななんでこんな時にそんな自殺わーどを口にするんだよっ!?」
親父さんの手がこちらに向かってくる。死んだに違いない、と思ってたら、目の前にアイスが置かれた。
「これ、サービス。今後もよろしく」
そう言って小さく地響きを立てながらカウンターの向こう(棲家)に戻っていく熊、もとい梓の親父さん。
「……ふー。いやはや、死んだと思った」
「じゃーあーゆーことわざわざ言うなっ、ばかっ!」
「いやあ、将来の親に嘘を言うのもなんだし」
「まったくもー。……へ?」
「もしゃもしゃ。む、このアイスうまい」
「え、あの、それ自家製なの。じゃなくて、今の……え?」
「お前も食うか? ほい、あーん」
「じゃなくてじゃなくて! さっき! なんか! すっごいワードが飛び出したよーな!」
「あーん」
「だから! そじゃなくて!」
「あーん」
「……も、もう。あ、あーん」
ためらいがちに開いた口に、アイスを入れる。
「もにゅもにゅ。……うー、おいしい。おいしーけど、おとーさんの前でこーゆーことするの、……ちょっと恥ずかしーよ」
「お前は恥ずかしいで済むが、俺は死の危険と隣り合わせと言うことをお忘れなく」
さっきから熊(梓の親父)が俺を超睨んでるし!
「じゃあなんですんだよ!」
「本当はするつもりなんてなかったんだけど、梓を目の前にすると我慢できなくなった」
「う!? ……う、うー!」
「鼻を摘まむな」
「そ、そっちこそ恥ずかしーこと真顔でゆーな、ばかっ!」
「一発芸、ヘリウムを吸い込んだ声」
「鼻つまんでたら誰でもそーなるの!」
朝からやかましい俺たちだった。
「あっ、タカシだ。……なんで来たの?」
そんなことを夢想しながらコーヒーを傾けていると、エプロン姿のボクっ娘が店の奥からやってきた。
「貴様、俺の朝の素晴らしい妄想をボクっ娘特有の甘ったるい声で汚すなっ!」
「朝から酷い! 何もかもが!」
困ったことに何も反論できない。
「まあいいや。お座りなさいな」
「もー……なんで朝から怒鳴られなくちゃなんないんだよ」
文句を言いながらも対面のソファに腰を沈めるボクっ娘。
「朝から不愉快だよ。だからご飯おごりね」
「すいません、味噌トーストを目の前のばかっぽい娘に一つ与えてください」
「そんなのないし、ばかっぽいってなんだよ!」
髭顔のマスターにめぬーを伝えると、梓が怒った。
「訂正。おばかな娘にひとつ作ってやってはくれませんか」
「うー!」
「痛いです」
涙目で人の頬を全力で引っ張るボクっ娘な人。
「もー! いじわるばっか言って! おとーさん、ボクトースト。あとホットミルクちょーだい」
「おとーさん? 果て面妖な、お前は髭面の人物をお父さんと呼ぶ習慣があるのですか?」
「ここボクの家! で、あっこでせまそーにちょこまかしてるのボクのおとーさん! 何度も来てるんだから知ってるだろ!」
ちらりとマスターに視線を向けると、会釈された。……お父さん?
「ええと、マジで?」(ひそひそ)
「あれ、知らなかった? ボク、てっきり知ってるもんだと思ってたけど」
いったいどこの遺伝子が目の前のぽややんとした生き物に伝達されたのか検討もつかないが、カウンターの向こうでミルク入れてる熊みたいな生物はこやつの親らしい。
「ひ、髭サイコー。俺も将来は髭生やすんだー」
「別に怒ってないと思うよ。ていうか、おとーさんが怒ってるところ見たことないし」
「ほう。では、俺がお前を嫁に貰うと言っても怒らないのだな?」
「よっ、よよよよよ嫁っ!?」
ぐしゃり、と何かが潰れる音がした。見ると、マスターの持っていたケトルの柄が砕けていた。なんつー力だ。
「見ろ、梓。あれが俺の未来予想図だ」
「潰れるの!?」
「それも已む無し、かなあ」
上半身は平常を保ちつつ下半身ガクガク震わせていると、マスターがやってきた。潰れるの?
「お、おとーさん、ダメだよ、こんなのでもいちおー友達なんだよ! 全然、恋人とかじゃないから!」
「確かに。だが、友達以上恋人未満の状態にあると自負している」
「なななんでこんな時にそんな自殺わーどを口にするんだよっ!?」
親父さんの手がこちらに向かってくる。死んだに違いない、と思ってたら、目の前にアイスが置かれた。
「これ、サービス。今後もよろしく」
そう言って小さく地響きを立てながらカウンターの向こう(棲家)に戻っていく熊、もとい梓の親父さん。
「……ふー。いやはや、死んだと思った」
「じゃーあーゆーことわざわざ言うなっ、ばかっ!」
「いやあ、将来の親に嘘を言うのもなんだし」
「まったくもー。……へ?」
「もしゃもしゃ。む、このアイスうまい」
「え、あの、それ自家製なの。じゃなくて、今の……え?」
「お前も食うか? ほい、あーん」
「じゃなくてじゃなくて! さっき! なんか! すっごいワードが飛び出したよーな!」
「あーん」
「だから! そじゃなくて!」
「あーん」
「……も、もう。あ、あーん」
ためらいがちに開いた口に、アイスを入れる。
「もにゅもにゅ。……うー、おいしい。おいしーけど、おとーさんの前でこーゆーことするの、……ちょっと恥ずかしーよ」
「お前は恥ずかしいで済むが、俺は死の危険と隣り合わせと言うことをお忘れなく」
さっきから熊(梓の親父)が俺を超睨んでるし!
「じゃあなんですんだよ!」
「本当はするつもりなんてなかったんだけど、梓を目の前にすると我慢できなくなった」
「う!? ……う、うー!」
「鼻を摘まむな」
「そ、そっちこそ恥ずかしーこと真顔でゆーな、ばかっ!」
「一発芸、ヘリウムを吸い込んだ声」
「鼻つまんでたら誰でもそーなるの!」
朝からやかましい俺たちだった。
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