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2024年11月21日
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【鼻炎で鼻水が止まらないツンデレ】

2010年04月28日
 風邪でも引いたのか、先輩が鼻をずるずる鳴らしている。
「先輩、風邪引いた?」
「…………」
「え、鼻炎? 大変だな」
「…………」
「え、かみすぎて鼻が痛い? もうかみたくない? そう言われても、鼻水が出るならかまないとダメだぞ」
「…………」
「え、痛いから嫌? それくらい我慢しないと」
 先輩は不満そうに俺をみつめた。
「…………」
「え、どうにかしろ? どうにか……鼻をかませてやろうか?」
 先輩は小さく頬を膨らませた。子ども扱いされて怒ってるようだ。
「ほら、恥ずかしくないからちーんして」
 ポケットからティッシュをとりだし、先輩の鼻にあてる。
「…………」
「え、子供じゃないから自分でできる? 子供みたいな見た目して何言ってんだいてててて」
 先輩は不満そうに俺のほっぺを引っ張った。
「いーからほら、ちーんしな。誰かにしてもえば、鼻炎もすぐ治るらしいぞ?」
「…………」
「え、本当に治るかって? ……も、もちろんだぞ。俺が嘘言ったことあるか?」
「…………」
「……数え切れないほど、ですか。いやでも、これは本当かもしれないぞ? もし本当なら、この苦しさから解放されるぞ?」
 先輩は少し考えた後、思い切って鼻をかんだ。
「はい、お疲れー。どうだ? すっきりしたか?」
「…………」
「え、すっきりしたけど治ってない? まぁ先輩に鼻をかませるための嘘だからな、許せ」
 先輩は半泣きで俺の腹をぽかぽか叩くのだった。

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