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2024年11月21日
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【電車に乗ったら、眠りこけているツンデレに遭遇した】

2010年04月28日
 電車に乗ると、長椅子に座って眠ってる先輩がいた。
「…………」
 近づいて耳をそばだてると、くぴーくぴーという寝息が聞こえた。熟睡してる。よく見ると涎も垂れてる。
「あーもう、だらしねえなぁ。……ほら先輩、起きて起きて」
 ハンカチで涎を拭いてから、先輩の体を揺らす。しかし、小さくむずがるだけで起きようとしない。
「先輩、起きないと幼女と勘違いされて変態にいたづらされるよ」
 先輩の目が少し開いた。
「ていうか、俺がいたづらしたいてててて」
 半覚醒のまま、先輩が俺のほっぺを引っ張った。
「おはよう、先輩」
「…………」
「……おはようくまたん? 違うぞ先輩。俺はくまたんではなく後輩の別府タカシで、ここは電車の中だ」
 俺の言葉に、先輩はきょろきょろと周囲を見渡した。そして、小さく頬を染めて俺を睨んだ。
「…………」
「え、そんなこと知ってる? わざと言った? ……はぁ、そうですか」
「…………」
「え、信じてないだろって? ははは、当たり前じゃん」
 笑顔で先輩の頭をなでると、先輩は頬を染めたまま俺のほっぺを引っ張った。
「で、先輩はどこで降りるつもりだったんだ?」
 先輩は小さな声で駅名を告げた。
「あ~、そこはもうだいぶ前に通過してるな」
 先輩は悲しそうに目を伏せた。
「…………」
「え、俺のせい? もっと早く起こせ? いや、俺さっき乗ったとこだし」
 先輩は不満そうにほっぺを膨らませた。
「んな怒られても……じゃあ、できるだけずっと一緒にいるか? お、なんかつき合ってるみたいで素敵だな。どうだ、先輩?」
 先輩は頬を赤く赤く染めて俺の腕をがじがじ噛むのだった。

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