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2024年11月24日
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【空腹なツンデレ】
2010年01月30日
「あぅー……お腹、空いたのだー……」
昼休み、もっさもっさ飯を食ってると、アフリカっぽい所からの留学生であるナコが机につっぷして何か呻いていることに気づいた。
「もぐもぐ。どした、ナコもぐ。飯食わないのかむしゃむしゃ」
「話すか喋るかどっちかにするのだ! こっちにまでご飯粒が飛んできてるのだ!」
飯を食いながらナコに話しかけると、嫌がられた。
「んぐんぐ、ごくん。……で、なんで飯食わないんだ? 悪さして親に弁当抜かれたのか?」
「ナコは悪さなんてしないのだ! 早弁しただけなのだ。分かったらどっか行くのだ、オマエ邪魔なのだ」
「邪魔とは失礼な。しかし、んな腹減ってるのなら、俺の少し分けてやろうか?」
「結構なのだ。オマエの弁当なんて食べたら、胃が内側からぱーんってなるのだ」
俺の弁当、爆弾か。
「まぁいいや。いらないならそれでいい、嫌がらせでここでゆっくり飯を食わせてもらおう」
「邪魔なのだ。どっか行け」
ナコが何か言ってるが特に気にせず、近くの席から椅子を持ってきてナコの机の上に弁当を並べる。
「どっか行けと言ってるのに……人の話を聞かない奴なのだ。頭が悪いに違いないのだ」
「うっせ。しかし、この玉子焼きが絶品なんだよなあもさもさ」
「ふん。そんなこと言われても、信じないのだ。きっとおえーおえーな味なのだ」
「別に信じなくてもいいが……いやはや、それにしてもこの弁当はうめえ。我が親ながら、褒めてやりてえ」
「……そんなおいしいのか?」(じーっ)
先ほどまでの台詞はなんだったのか、と思うほどの熱視線をナコは俺の弁当箱に送った。
「欲しいのか?」
「い、いらないのだ。最初からそう言ってるのだ。いーからどっか行くのだ」
「どこにも行かないけど、本当この玉子焼きはうまい。焼き加減もさるものながら、玉子に染み込んだ出汁がたまらない」
「……せ、せめて説明はやめるのだ! 聞いてたらお腹がぐーぐー言うのだ!」
「俺は寝てる時にぐーぐー言う」
「誰でもそーなのだ! そんなことで張り合ってどうするのだ! もー! 怒ったらお腹空いたのだ! しょうがないからオマエの弁当食ってやるのだ! よこすのだ!」
「『どうかこの卑しい猿姫にお慈悲を、ご主人様』って言うなら、考えなくもない」
「ぜっっっっったいに言わないのだっ! ナコは猿じゃないのだ! ナコはナコなのだっ! それに、オマエをご主人様って呼ぶなんて、考えただけでもおえーって感じなのだ!」
「騒がしいなあむしゃむしゃ」
「誰のせいで騒がしいと思ってるのだっ! って、そんなこと言ってるうちにもう半分以上食べてるのだーっ!」
「大丈夫だ、ナコ。残りの飯がどれほどあろうとも、お前の胃袋に入る確率は万に一つもない」
「コイツ優しさが欠片もないのだ!」
「やらしさは欠片どころか塊でごろごろしてるよ?」
「うるさいのだっ! もー知らないのだ、オマエがここで弁当食べてるのが悪いのだ、取っちゃうのだっ!」
飛来した猿姫が俺の弁当を奪っていく。
「わははーのはー! ナコ、オマエの弁当いただいたのだー! ざまーみろなのだー! もしゃもしゃ……おいしーのだ!」
「ん。何よりだ」
そう言うと、ナコはきょとんとした。
「……あ、あの、ナコ、オマエの弁当取ったんだゾ? 怒らないのか?」
「怒って欲しいのか? ナコはMなのか。俺はSだし、ちょうどいいな!」
「違うのだ! そ、そじゃなくて、……いいのか?」
「お腹空いてたんだろ? いいさ」
「う……」
ナコは申し訳なさそうに視線を弁当箱に落とした。
「……返すのだ。ちょっぴり食べちゃったけど、まだ残ってるから大丈夫なのだ」
「これって間接キスだよなって言ったら」
「ぬが!? そ、そうなのだ、これを食べられたら間接キスになるのだ。困るのだ!」
既に今の時点で間接キスしているのだが、気づいていないようだし、黙っていよう。
「うぬー……な、ナコは気にしないのだ。そんなのヘッチャラなのだ。ちゃーらー、へっちゃらー、なのだ」
「太陽拳!!!!!」
「ぬぎゃー!? お、おっきな声出すな、ばか! びっくりするのだ! それになんで太陽拳なのだ!?」
「間接キスを気にしないなら、一緒に食うか」
「コイツちっとも聞いてないのだ!? て、ていうか、そんなの無理だ、ばか!」
「やはりナコみたいなお子様は、間接キスに気後れするか?」
「な! そ、そんなわけないのだ! ヘッチャラなのだ! ちゃーらー、へっちゃらー、なのだ!」
「太陽拳!!!!!」
「みぎゃー!? な、なんでまた太陽拳するのだ! って、またコイツ人の話聞かないで弁当食べてるのだ! ナコも食べるのだ!」
その後も何度か太陽拳をかましながら、ナコと一緒に弁当をつつきました。
昼休み、もっさもっさ飯を食ってると、アフリカっぽい所からの留学生であるナコが机につっぷして何か呻いていることに気づいた。
「もぐもぐ。どした、ナコもぐ。飯食わないのかむしゃむしゃ」
「話すか喋るかどっちかにするのだ! こっちにまでご飯粒が飛んできてるのだ!」
飯を食いながらナコに話しかけると、嫌がられた。
「んぐんぐ、ごくん。……で、なんで飯食わないんだ? 悪さして親に弁当抜かれたのか?」
「ナコは悪さなんてしないのだ! 早弁しただけなのだ。分かったらどっか行くのだ、オマエ邪魔なのだ」
「邪魔とは失礼な。しかし、んな腹減ってるのなら、俺の少し分けてやろうか?」
「結構なのだ。オマエの弁当なんて食べたら、胃が内側からぱーんってなるのだ」
俺の弁当、爆弾か。
「まぁいいや。いらないならそれでいい、嫌がらせでここでゆっくり飯を食わせてもらおう」
「邪魔なのだ。どっか行け」
ナコが何か言ってるが特に気にせず、近くの席から椅子を持ってきてナコの机の上に弁当を並べる。
「どっか行けと言ってるのに……人の話を聞かない奴なのだ。頭が悪いに違いないのだ」
「うっせ。しかし、この玉子焼きが絶品なんだよなあもさもさ」
「ふん。そんなこと言われても、信じないのだ。きっとおえーおえーな味なのだ」
「別に信じなくてもいいが……いやはや、それにしてもこの弁当はうめえ。我が親ながら、褒めてやりてえ」
「……そんなおいしいのか?」(じーっ)
先ほどまでの台詞はなんだったのか、と思うほどの熱視線をナコは俺の弁当箱に送った。
「欲しいのか?」
「い、いらないのだ。最初からそう言ってるのだ。いーからどっか行くのだ」
「どこにも行かないけど、本当この玉子焼きはうまい。焼き加減もさるものながら、玉子に染み込んだ出汁がたまらない」
「……せ、せめて説明はやめるのだ! 聞いてたらお腹がぐーぐー言うのだ!」
「俺は寝てる時にぐーぐー言う」
「誰でもそーなのだ! そんなことで張り合ってどうするのだ! もー! 怒ったらお腹空いたのだ! しょうがないからオマエの弁当食ってやるのだ! よこすのだ!」
「『どうかこの卑しい猿姫にお慈悲を、ご主人様』って言うなら、考えなくもない」
「ぜっっっっったいに言わないのだっ! ナコは猿じゃないのだ! ナコはナコなのだっ! それに、オマエをご主人様って呼ぶなんて、考えただけでもおえーって感じなのだ!」
「騒がしいなあむしゃむしゃ」
「誰のせいで騒がしいと思ってるのだっ! って、そんなこと言ってるうちにもう半分以上食べてるのだーっ!」
「大丈夫だ、ナコ。残りの飯がどれほどあろうとも、お前の胃袋に入る確率は万に一つもない」
「コイツ優しさが欠片もないのだ!」
「やらしさは欠片どころか塊でごろごろしてるよ?」
「うるさいのだっ! もー知らないのだ、オマエがここで弁当食べてるのが悪いのだ、取っちゃうのだっ!」
飛来した猿姫が俺の弁当を奪っていく。
「わははーのはー! ナコ、オマエの弁当いただいたのだー! ざまーみろなのだー! もしゃもしゃ……おいしーのだ!」
「ん。何よりだ」
そう言うと、ナコはきょとんとした。
「……あ、あの、ナコ、オマエの弁当取ったんだゾ? 怒らないのか?」
「怒って欲しいのか? ナコはMなのか。俺はSだし、ちょうどいいな!」
「違うのだ! そ、そじゃなくて、……いいのか?」
「お腹空いてたんだろ? いいさ」
「う……」
ナコは申し訳なさそうに視線を弁当箱に落とした。
「……返すのだ。ちょっぴり食べちゃったけど、まだ残ってるから大丈夫なのだ」
「これって間接キスだよなって言ったら」
「ぬが!? そ、そうなのだ、これを食べられたら間接キスになるのだ。困るのだ!」
既に今の時点で間接キスしているのだが、気づいていないようだし、黙っていよう。
「うぬー……な、ナコは気にしないのだ。そんなのヘッチャラなのだ。ちゃーらー、へっちゃらー、なのだ」
「太陽拳!!!!!」
「ぬぎゃー!? お、おっきな声出すな、ばか! びっくりするのだ! それになんで太陽拳なのだ!?」
「間接キスを気にしないなら、一緒に食うか」
「コイツちっとも聞いてないのだ!? て、ていうか、そんなの無理だ、ばか!」
「やはりナコみたいなお子様は、間接キスに気後れするか?」
「な! そ、そんなわけないのだ! ヘッチャラなのだ! ちゃーらー、へっちゃらー、なのだ!」
「太陽拳!!!!!」
「みぎゃー!? な、なんでまた太陽拳するのだ! って、またコイツ人の話聞かないで弁当食べてるのだ! ナコも食べるのだ!」
その後も何度か太陽拳をかましながら、ナコと一緒に弁当をつつきました。
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