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2024年11月21日
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【ツンデレに手の冷えを訴えたら】

2012年10月14日
 なんだか最近急に冷え込んできたので、おててが冷たいよ。
「そこで、貴様に俺様の手を温める権利を与えよう」
「なんの罰ゲームなのじゃ……?」
 のっけから泣きそうな顔をするまつりだった。
「いや、ほら、寒いから」
「知らんのじゃ。ほれ、燐寸(マッチ)をやるから燃えて全身火だるまになって温まって死ぬがよい」
「お、大魔王みたいな言い方が気に入った。よし、燃やせ」
「それじゃわらわが悪い人になっちゃって捕まっちゃうから嫌なのじゃ! 自分で燃えて死んじゃうがいいのじゃ」
「自殺は趣味じゃないのでいいです。なので、妥協案として俺の手を握って温めてはくれまいか」
「くれないのじゃ」
「股の間に挟んで温めるのでもいいから」
「もっと嫌なのじゃ!」
 なんか半泣きで嫌がられた。そこまで嫌がらなくてもいいのに。
「贅沢だなあ。じゃ、温めてくれるなら、代わりに今日はエッチしないでいいから」
「は、ってなんなのじゃ、はって! そんなことされたことないのじゃ! 今日も人聞きが悪いのじゃ!」
 まつりはふがーって怒った。鼻の穴が開いてる。ふがー。
「どうどう。落ち着け」(なでなで)
「あぅ……き、気安くなでるでない、愚か者」
 なでられ血流がよくでもなったのか、まつりはほんのり頬を染めながらそう言った。
「ああっ、まつりの頭をなでるだなんて、緊張してどうにかなっちゃいそうだよ!」(なでなで)
「気安くなければなでてよいという話ではないっ!」
 女の子との会話は難しい。
「ところで、手の摩擦によりもう暖かくなってしまった現在、俺はどうすればいいんでしょうか」(なでなで)
「そりゃ幸いじゃ。金輪際わらわに近づかなればもっと幸いじゃ。あとなでるでない」
「はい!」(なでなで)
「満面の笑みで嘘をついちゃダメなのじゃー!」
「だって、手を繋いでくれないというのだから、なでなでで我慢するしかないじゃあないですか」(なでなで)
「どっちも我慢せい!」
「はい!」(なでなで ぎゅっ)
「なでながらわらわの手をぎゅっと!? また笑顔で嘘をついたのじゃ!」
 なんかびっくりしてるまつりだった。けどまあ、振り解かれなかったのでそのまま手を繋いでました。

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