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2024年11月24日
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【風邪をひいて弱っているツンデレ】
2010年02月18日
「体温が高いようにお見受けしますが」
「……そのような感じ」
ちなみが風邪をひいてダウンしたという情報をちなみ母→俺の母経由で聞いたので見舞いにきたら、赤ら顔でベッドに寝てるぐんにゃり娘がそこにいました。
「で、どう? 元気? 俺は超元気! Yeah!」
「……うう、お見舞いに来たと思ったのに、嫌がらせだったとは……流石はタカシ、いつも私の想像の上を行く。……今すぐ回れ右して帰ってほしい」
ベッドの脇に腰を下ろして励ますと、ちなみは大層嫌そうな顔をした。
「そう言うな。ほれ、土産のアイス。これくらいだったら食えるだろ?」
「……普通、こういう時には高級スイーツを買ってくるものかと」
「スイーツとか真顔で言う奴見ると殴りたくなるよな」
ムカつくことを言うちなみにアイスの入った袋を渡す。ちなみは体を起こし、袋からアイスを取り出した。
「……あ、雪見だいふく」
「おいしいよな、これ」
「…………」(コクコク、もぐもぐ)
「もう食ってる! なんたる早技……あ、両方ともお前のじゃなくて、一つは俺のだから、ちゃんと残しとけよ」
「……ごっくん。ケチケチしない。病人には優しくするもの。……これ、常識」
「俺は病人にはやらしい性質なんだ」
「……惜しい、一字違い。……それでは私の幼い蕾が大変なことになる」
「自分で幼いとか蕾とか言うな」
「……すじ?」
「がーっ!」
「……まったく、自分ではえろいことをぽんぽん言うくせに、私が言うと照れる。困ったものだ。……もぐもぐ」
「だから俺の分まで食うなと言っとろーが!」
「……おいしいよ?」
「感想なんて聞いてないしそれは知ってる! ……あーなんかもーいいや。俺の分まで堪能してくれ」
「……はぐはぐ♪」
「嬉しそうで何よりです」
「……もぐもぐ、ごっくん。足りない」
「たとい病人だとしても、遠慮と言うものを覚えた方がいいかと愚考する見舞人です」
「……愚考。つまり、タカシは愚か。……ぷ」
「こいつ犯してやろうか」
「……弱ってるおにゃのこを力づくでどうにかするだなんて、タカシはなんて鬼畜なんだろう」
「おにゃのこ言うな。……ま、思ったより元気そうで安心したよ。んじゃ、俺帰るな」
「え……あ、うん。……図々しい生き物が、やっと帰る。……よかった、よかった」
言葉とは裏腹に、ちなみは寂しそうな顔をしてうつむいてしまった。
「…………」
浮かしかけた腰を、再び下ろす。
「……あれ、帰らないの?」
「よく考えると帰っても暇だし、嫌がらせとして飽きるまでここにいる」
「……そ、そう。あー、本当に困った人だ。……まったく、嫌がらせの達人なのかもしれない」
ちなみはベッドに寝転び、安堵したように顔を緩ませた。まったく、こいつは。
「そんなわけなんで、大量に時間ができた。暇ですな」
「……じゃあ、私は寝るんで」
「えええええ!? せっかくおまいのために残ったのに寝るの!?」
「……嫌がらせのために残ったのでは?」
しまった。くそう、にやけ顔で俺を見てる病人が恨めしい。
「ふっふー。……私の勝ち?」
「好きにすれ」
「……じゃあ、勝利のご褒美として、……えっと、……私が寝るまでの間、手を握ってる事を要求する」
「…………」
「……ご褒美、だもん」
ちなみは恥ずかしそうに布団で顔を隠し、消え入るような声で言った。
「あー、そうな。そうですな。ご褒美だったら仕方がないよな」
ちなみの小さくて熱い手を、壊れ物を扱うように握る。
「……えへ」
「笑うな、阿呆」
「……阿呆じゃないもん。……寝るまでの間に離したら、罰ゲーム」
「大丈夫だっての。お前が嫌がろうとも絶対離さないから、安心しろ」
「……それは困ったものだ」
ちなみは安心しきった顔で微笑むと、まぶたをつむった。
「……そのような感じ」
ちなみが風邪をひいてダウンしたという情報をちなみ母→俺の母経由で聞いたので見舞いにきたら、赤ら顔でベッドに寝てるぐんにゃり娘がそこにいました。
「で、どう? 元気? 俺は超元気! Yeah!」
「……うう、お見舞いに来たと思ったのに、嫌がらせだったとは……流石はタカシ、いつも私の想像の上を行く。……今すぐ回れ右して帰ってほしい」
ベッドの脇に腰を下ろして励ますと、ちなみは大層嫌そうな顔をした。
「そう言うな。ほれ、土産のアイス。これくらいだったら食えるだろ?」
「……普通、こういう時には高級スイーツを買ってくるものかと」
「スイーツとか真顔で言う奴見ると殴りたくなるよな」
ムカつくことを言うちなみにアイスの入った袋を渡す。ちなみは体を起こし、袋からアイスを取り出した。
「……あ、雪見だいふく」
「おいしいよな、これ」
「…………」(コクコク、もぐもぐ)
「もう食ってる! なんたる早技……あ、両方ともお前のじゃなくて、一つは俺のだから、ちゃんと残しとけよ」
「……ごっくん。ケチケチしない。病人には優しくするもの。……これ、常識」
「俺は病人にはやらしい性質なんだ」
「……惜しい、一字違い。……それでは私の幼い蕾が大変なことになる」
「自分で幼いとか蕾とか言うな」
「……すじ?」
「がーっ!」
「……まったく、自分ではえろいことをぽんぽん言うくせに、私が言うと照れる。困ったものだ。……もぐもぐ」
「だから俺の分まで食うなと言っとろーが!」
「……おいしいよ?」
「感想なんて聞いてないしそれは知ってる! ……あーなんかもーいいや。俺の分まで堪能してくれ」
「……はぐはぐ♪」
「嬉しそうで何よりです」
「……もぐもぐ、ごっくん。足りない」
「たとい病人だとしても、遠慮と言うものを覚えた方がいいかと愚考する見舞人です」
「……愚考。つまり、タカシは愚か。……ぷ」
「こいつ犯してやろうか」
「……弱ってるおにゃのこを力づくでどうにかするだなんて、タカシはなんて鬼畜なんだろう」
「おにゃのこ言うな。……ま、思ったより元気そうで安心したよ。んじゃ、俺帰るな」
「え……あ、うん。……図々しい生き物が、やっと帰る。……よかった、よかった」
言葉とは裏腹に、ちなみは寂しそうな顔をしてうつむいてしまった。
「…………」
浮かしかけた腰を、再び下ろす。
「……あれ、帰らないの?」
「よく考えると帰っても暇だし、嫌がらせとして飽きるまでここにいる」
「……そ、そう。あー、本当に困った人だ。……まったく、嫌がらせの達人なのかもしれない」
ちなみはベッドに寝転び、安堵したように顔を緩ませた。まったく、こいつは。
「そんなわけなんで、大量に時間ができた。暇ですな」
「……じゃあ、私は寝るんで」
「えええええ!? せっかくおまいのために残ったのに寝るの!?」
「……嫌がらせのために残ったのでは?」
しまった。くそう、にやけ顔で俺を見てる病人が恨めしい。
「ふっふー。……私の勝ち?」
「好きにすれ」
「……じゃあ、勝利のご褒美として、……えっと、……私が寝るまでの間、手を握ってる事を要求する」
「…………」
「……ご褒美、だもん」
ちなみは恥ずかしそうに布団で顔を隠し、消え入るような声で言った。
「あー、そうな。そうですな。ご褒美だったら仕方がないよな」
ちなみの小さくて熱い手を、壊れ物を扱うように握る。
「……えへ」
「笑うな、阿呆」
「……阿呆じゃないもん。……寝るまでの間に離したら、罰ゲーム」
「大丈夫だっての。お前が嫌がろうとも絶対離さないから、安心しろ」
「……それは困ったものだ」
ちなみは安心しきった顔で微笑むと、まぶたをつむった。
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