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2024年11月24日
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【ライムグリーンアルビノベルツノガエルちなみん】
2010年05月24日
雨が降る日はうっとうしい。特に、玄関先に蛙っぽいちなみがいるような朝は、格別だ。
「……ライムグリーンアルビノベルツノガエルです。けろけろ」
「長い! 長すぎる! ええい粘液を出すな!」
どこまで凝ってんだ。その無駄な努力を別の場所で生かせ。
「……ライムグリーンアルビノベルツノガエルは、待ち伏せして餌を食べます。……ですので、待ち伏せしてます」
「……分かった。分かったけど、名前長い。もうちょっと短くしろ」
「……ライムたん、とか?」
なんだ、そのそこらのダメ漫画に出てきそうな名前は。あと、たんとか言うな。
「……悪くないです。今日からライムたんです。……つまり、ライムちなみたん?」
「やめて。お願い」
「……けろけろ」
不満そうにちなみは鳴いた。気に入ってたのか。
「もういいから学校行くぞ……」
朝っぱらから疲れ果てた。ちなみの横を通り過ぎて玄関を抜けようとしたら、視界に端に赤い何かが飛び込んできた。
「ん?」
その赤い何かは俺の体に巻きつき、かなりの力でちなみの方へ引っ張った。そして、俺は蛙に食われた。
「な、なんだ? 何が起きた?」
「……捕獲成功、です」
ぎゅっ、とちなみが俺の胸に抱きつく。
「……ライムちなみたんには、舌を高速で射出し、目標を捕獲する機能があるのです」
だから、なんでそんな無駄に凄いんだよ。すりすりしてないで聞いて。
「……この着ぐるみはかなり大きいので、二人入ってもへっちゃらへーです」
「……そっかぁ。へっちゃらへーかぁ。うんうん。馬鹿」
ちなみは、ぷーと頬を膨らませた。
「……馬鹿じゃないです。馬鹿なのはタカシの方です。最近構ってくれないから……ちょっと、つまんないです」
「あー……最近補習ばっかだったからな。でも、昨日で補習も終わったから、今日からまた遊べるぞ」
「……じゃ、放課後どこか遊びに行きましょう。……当然、タカシのおごりで」
財布の中身を思い出し軽く冷や汗が出たが、ちなみを放っておいた罰だと無理やり思い込み、俺は笑ってうなずいた。
「……ライムグリーンアルビノベルツノガエルです。けろけろ」
「長い! 長すぎる! ええい粘液を出すな!」
どこまで凝ってんだ。その無駄な努力を別の場所で生かせ。
「……ライムグリーンアルビノベルツノガエルは、待ち伏せして餌を食べます。……ですので、待ち伏せしてます」
「……分かった。分かったけど、名前長い。もうちょっと短くしろ」
「……ライムたん、とか?」
なんだ、そのそこらのダメ漫画に出てきそうな名前は。あと、たんとか言うな。
「……悪くないです。今日からライムたんです。……つまり、ライムちなみたん?」
「やめて。お願い」
「……けろけろ」
不満そうにちなみは鳴いた。気に入ってたのか。
「もういいから学校行くぞ……」
朝っぱらから疲れ果てた。ちなみの横を通り過ぎて玄関を抜けようとしたら、視界に端に赤い何かが飛び込んできた。
「ん?」
その赤い何かは俺の体に巻きつき、かなりの力でちなみの方へ引っ張った。そして、俺は蛙に食われた。
「な、なんだ? 何が起きた?」
「……捕獲成功、です」
ぎゅっ、とちなみが俺の胸に抱きつく。
「……ライムちなみたんには、舌を高速で射出し、目標を捕獲する機能があるのです」
だから、なんでそんな無駄に凄いんだよ。すりすりしてないで聞いて。
「……この着ぐるみはかなり大きいので、二人入ってもへっちゃらへーです」
「……そっかぁ。へっちゃらへーかぁ。うんうん。馬鹿」
ちなみは、ぷーと頬を膨らませた。
「……馬鹿じゃないです。馬鹿なのはタカシの方です。最近構ってくれないから……ちょっと、つまんないです」
「あー……最近補習ばっかだったからな。でも、昨日で補習も終わったから、今日からまた遊べるぞ」
「……じゃ、放課後どこか遊びに行きましょう。……当然、タカシのおごりで」
財布の中身を思い出し軽く冷や汗が出たが、ちなみを放っておいた罰だと無理やり思い込み、俺は笑ってうなずいた。
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