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2024年11月22日
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【プレステちなみん】

2010年05月11日
 学校も終わり、楽しい放課後。
 よし、今日はとっとと家に帰って、先日買ったひざの上の同居人をしよう。
 早足で帰宅し、プレステを起動する。ぽちっとな。
「んっ……今日のタカシはワイルドです」
 ボタンを押してもプレステは起動せず、悩ましげな声をあげるばかり。おかしい、連打。
「んっ、あっ、んっ、あぅっ、きゅふっ」
「って、ちなみじゃねえか」
 プレステの着ぐるみを着たちなみが、荒い息を吐いていた。
「はぁはぁ……ぷ、プレステちなみです。……はぁはぁ、気がつかなかったんですか?」
「気づいてたけど、乳首を押すいい機会だし」
 はい、電源ボタンを押すと銘して乳首を押しました。とても幸せです。
「……最低です。ドエロ魔人です」
「うるさい。で、本物のプレステは?」
「……はぁはぁ、捨てました。二つも同じの持ってても仕方ないですし」
 ゴミ箱を見ると、無残にも破壊しつくされたプレステがあった。
「あああああ! なんてことをするのか君は!」
 思わず倒置法を使ってしまうくらいショックだ。
「……最近ゲームばっかりして遊んでくれない罰です」
「だからって壊すやつがあるか! 俺のプレステが……」
 これは一言申さねばなるまい、とちなみを見ると、口を尖らせていた。
「そんな怒らなくてもいいじゃないですか。……タカシは怒りんぼです」
 いや、人の物壊されたら普通怒ります。
「……でもいいです、私の心は広いですから許してあげます」
 あれ、許すとかは俺が決めることじゃないの?
「とにかく、今日は私がゲーム機です。どんなゲームでも遊べますよ」
「へぇ? じゃ、これ」
 棚からゲームを取り出し、ちなみに差し出す。
「『ひざの上の同居人』? ……普通女の子がいるのにギャルゲーしますか。しかもネコミミ……」
「うっせ。面白いんだぞ」
「……まぁいいです。うぃーんうぃーん、……ええと、にゃー」
「…………」
「にゃー、にゃー」
「…………」
「……以上です」
「えええええ!?」
「……うるさいです」
「え、だって、え? 終わり? にゃーって言っただけじゃん」
「女の子がにゃーにゃー言うゲームなんでしょう? これで充分です」
「違う! ネコミミの娘っ子がにゃーにゃー言って甘えてきたり恋仲になったりするのら!」
 興奮のあまり語調がおかしくなった。
「……はぁ、仕方ないです」
 ちなみは小さくため息をつくと、着ぐるみを脱ぎだした。
「ええっ、……えええええ!?」
 ちなみはプレステの着ぐるみの下に、猫スーツを着込んでいた。そして、ネコミミを装着する。
「……こんな感じです。タカシがやってるゲームなんてお見通しです。どーん、にゃ」
 指で撃たれた。心を撃ち抜かれた。
「……猫っ子が甘えたり恋仲になったりするゲームなので、代わりに私がします」
 ころん、と猫っぽいちなみが俺の胸に倒れこんできた。
「……にゃ」
 上目遣いに“にゃ”とか言われた。ああ、もうダメだ。
 ぎゅっと抱きしめ、頭をなでまくる。
「にゃ、うにゃにゃ……」
 ああもういいよな、最後までいっちゃってもいいよな?
 ちなみの柔らかそうな口に、ち、ち、ちゅーを……!
「おーっす! 遊びに来てやったぞ!」
 こんにちは、かなみ。少年漫画のようなタイミングですね。
「3Pする?」

 骨折が三箇所で済んだのは、ラッキーだった。

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