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2024年11月23日
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【ツンデレと一緒に映画鑑賞】
2010年04月13日
日曜日。ちなみと話してると、映画でも観に行こうかという話になった。
「なに観る? コメディ? アクション?」
映画館への道すがら、何を観るかちなみと相談する。
「……うーん、そんな気分でもない。……ホラーとか、どう? 内臓ぴゅーって」
「貴様、俺を泣かす気か! 自慢じゃないが、ホラーは大の苦手だぞ!」
「……本当に自慢にもならないことを、タカシは誇らしげに言う」
いいじゃん、怖いんだから。
「そういや、今なんかファンタジーのやってるよな。なんつったっけ?」
「……ナルニア国物語。……ライオンさんが出てる」
「そう、そのライオンのやつ。それ観るか」
「……しかたない、そんなにタカシが観たいなら付き合ってあげる」
「いや、そんなどうしても観たいわけじゃ」
「……タカシはライオンさんがどうしても観たいと言う。……おこちゃま。ぷぷー」
んなこと一言も言ってません。言ってませんが、どうせ話がこじれるだけだしいいか。ちなみも観たいようだし。
しばらく歩いて映画館に着いたはいいが、ちなみが観たいと言った映画は大人気で、立ち見しなければならないようだった。
「どーする、ちなみ?」
「うう……2時間以上立ちっぱなしは、イヤ。……残念だけど、別の観よ」
「別のって……今観れるの、恋愛モノだけだぞ」
「……ん~、一緒に観る相手がタカシってのがアレだけど、……まーいっか」
アレってどういうことか詳しく聞こうとしたが、ちなみは一人でチケット売り場に行ってしまった。
俺もちなみに続いてチケットを買い、適当な席に座る。しばらく話してると、ブザー音が鳴り響いた。
「……この瞬間、好き」
「お、ちなみもか。なんかこう、ワクワクしてくるよな」
場内の明かりが落ち、予告編が始まった。
「……映画って、予告編の方が面白かったりするよね」
「確かにな。色んな予告編だけ集めたDVDとか出ないかな? 俺、出たら買うぞ」
「……また変なことを。……でも、確かにちょっと欲しいかも」
なんてことを話してるうちに予告編も終わり、本編が始まった。
映画の中身はなんということはない、ありきたりな恋愛モノだった。
なんというか……話の先が見えてしまって、退屈極まりない。俳優たちのオーバーアクションと相まって、あくび出そう。
ちなみも退屈してるだろうに、と隣を見ると、ちなみさん頬を染めて恍惚としてますよ!?
「はぅぅ、いいなぁ……」
スクリーンに映されてる甘々シーンに、ちなみは羨ましそうに息を漏らした。面白い奴。
……ここで手とか握ったら、驚くかな? やってみよう、えい。
「……! た、タカシ?」
なんでもないようにスクリーンを見る。……さ、どうでる?
「……は、はぅ……ふにゅ」
ちなみは変な響きを漏らし、うつむいてしまった。
……ええと。てっきり「……タカシはすぐえろいことする」とか言って振りほどくと思ったのだけど、……どうしよう。
「う……にゅ」
いかん、ちなみが猫っぽくなってきた。手を離すべきか!?
「……にゅ♪」
……なんか幸せそうだし、いっか。
結局、1時間近く手を繋いだままスクリーンを眺めてました。柔らかいとか気持ちいいとか小さい指だなとか、そんな感想しか思いつきません。
「……え、えと、面白かったね」
近くの喫茶店で休みながらちなみと映画の感想を交わす……が、感想なんて上記したことしかありません。
「そ、そうだな。はは、ははは」
「……あ、あの、また今度、一緒に映画、観に行こっか……?」
顔を赤く染めたまま、ちなみは恐る恐る切り出した。
「あ、そ、そだな。次こそナルニアを……」
「そ、それもいいけど、……また恋愛モノがいいな、……なんて」
「う……」
ちなみの手の平の感触を思い出し、俺は顔が熱くなるのを感じながらコクコクと頷くのだった。
「なに観る? コメディ? アクション?」
映画館への道すがら、何を観るかちなみと相談する。
「……うーん、そんな気分でもない。……ホラーとか、どう? 内臓ぴゅーって」
「貴様、俺を泣かす気か! 自慢じゃないが、ホラーは大の苦手だぞ!」
「……本当に自慢にもならないことを、タカシは誇らしげに言う」
いいじゃん、怖いんだから。
「そういや、今なんかファンタジーのやってるよな。なんつったっけ?」
「……ナルニア国物語。……ライオンさんが出てる」
「そう、そのライオンのやつ。それ観るか」
「……しかたない、そんなにタカシが観たいなら付き合ってあげる」
「いや、そんなどうしても観たいわけじゃ」
「……タカシはライオンさんがどうしても観たいと言う。……おこちゃま。ぷぷー」
んなこと一言も言ってません。言ってませんが、どうせ話がこじれるだけだしいいか。ちなみも観たいようだし。
しばらく歩いて映画館に着いたはいいが、ちなみが観たいと言った映画は大人気で、立ち見しなければならないようだった。
「どーする、ちなみ?」
「うう……2時間以上立ちっぱなしは、イヤ。……残念だけど、別の観よ」
「別のって……今観れるの、恋愛モノだけだぞ」
「……ん~、一緒に観る相手がタカシってのがアレだけど、……まーいっか」
アレってどういうことか詳しく聞こうとしたが、ちなみは一人でチケット売り場に行ってしまった。
俺もちなみに続いてチケットを買い、適当な席に座る。しばらく話してると、ブザー音が鳴り響いた。
「……この瞬間、好き」
「お、ちなみもか。なんかこう、ワクワクしてくるよな」
場内の明かりが落ち、予告編が始まった。
「……映画って、予告編の方が面白かったりするよね」
「確かにな。色んな予告編だけ集めたDVDとか出ないかな? 俺、出たら買うぞ」
「……また変なことを。……でも、確かにちょっと欲しいかも」
なんてことを話してるうちに予告編も終わり、本編が始まった。
映画の中身はなんということはない、ありきたりな恋愛モノだった。
なんというか……話の先が見えてしまって、退屈極まりない。俳優たちのオーバーアクションと相まって、あくび出そう。
ちなみも退屈してるだろうに、と隣を見ると、ちなみさん頬を染めて恍惚としてますよ!?
「はぅぅ、いいなぁ……」
スクリーンに映されてる甘々シーンに、ちなみは羨ましそうに息を漏らした。面白い奴。
……ここで手とか握ったら、驚くかな? やってみよう、えい。
「……! た、タカシ?」
なんでもないようにスクリーンを見る。……さ、どうでる?
「……は、はぅ……ふにゅ」
ちなみは変な響きを漏らし、うつむいてしまった。
……ええと。てっきり「……タカシはすぐえろいことする」とか言って振りほどくと思ったのだけど、……どうしよう。
「う……にゅ」
いかん、ちなみが猫っぽくなってきた。手を離すべきか!?
「……にゅ♪」
……なんか幸せそうだし、いっか。
結局、1時間近く手を繋いだままスクリーンを眺めてました。柔らかいとか気持ちいいとか小さい指だなとか、そんな感想しか思いつきません。
「……え、えと、面白かったね」
近くの喫茶店で休みながらちなみと映画の感想を交わす……が、感想なんて上記したことしかありません。
「そ、そうだな。はは、ははは」
「……あ、あの、また今度、一緒に映画、観に行こっか……?」
顔を赤く染めたまま、ちなみは恐る恐る切り出した。
「あ、そ、そだな。次こそナルニアを……」
「そ、それもいいけど、……また恋愛モノがいいな、……なんて」
「う……」
ちなみの手の平の感触を思い出し、俺は顔が熱くなるのを感じながらコクコクと頷くのだった。
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