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2024年11月22日
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【ケーキちなみん】
2010年04月18日
そういえば、最近ケーキなんて代物食ってなかったなぁ、と思う。
だけど、別に俺が望んでたモノはこんなのじゃない。
「……ケーキです。ふわふわ、甘くておいしーです」
部屋に入ると、ケーキの格好をしたちなみがベッドの上にちょこんと鎮座していた。
「や、悪い。甘いものは苦手なんだ」
「……おかしいですね。昨日、タカシが喫茶店でパフェを満面の笑みで食べてるところを見たのですが」
知らぬ間に弱みを握られていた。
「今日から貴方様の奴隷です」
「わ、やたっ。……ええと、それじゃ、なでなで……」
ちなみの頭に手をかける。……このまま握りつぶして、秘密を守るか?
「……何か嫌なオーラを感じるので、やっぱいいです。……ケーキとして、食べてください」
「……食えるのか、その着ぐるみ」
「あ、ちょっと待ってください。いま、脱ぎますから」
「え」
ちなみは器用に一人で着ぐるみを脱いだ。そして、その下には──
「お、お、お、おまっ、おまえ、おまえーッ!!!」
「……ちょっとだけ恥ずかしいのは、秘密です」
ちなみは、その、なんというか、……ボディペイントのように、生クリームを全身に塗りたくっていた。
「嫁入り前の娘さんが、なんとはしたない格好を! お兄さんは悲しいぞ!」
「……目を皿のようにして私の胸を見てるのは、気のせいでしょうか」
ちなみは思ったより俺をしっかり見てて困る。
「……まぁ、いちおう水着の上から生クリームを塗ってるので大丈夫です。はしたなくないです。大和撫子です」
大和撫子は男の部屋で生クリームまみれにはならない。
「と、いうわけで。……召し上がれ」
ずい、とちなみが一歩こっちに寄ってきた。思わず一歩後ずさる。
「ざ、残念、スプーンがない。これじゃ食べれないなぁ。は、はは、ははははは」
「……仕方ないです、舐めて食べてください」
墓穴を掘ったようだ。全身から汗がふき出す。
「や、その、舐められたら、ちなみもくすぐったくて大変だろうし、ね?」
「……だいじょぶ」
ちなみは自分の体についたクリームをすくい取り、俺のほっぺにつけた。
「……ぺろっ」
「んなっ!?」
そして、俺のほっぺを舐めた。
「……ほら、くすぐったくないです」
くすぐったいとかそんなのはよく分からんが、心臓がバクバク鳴ってるのだけはよく分かる。
「男は度胸、です。……ふぁいと」
「どどど度胸とかそんなじゃなくて! そ、そうだ! 先日うどん食ってる時に誤って舌を噛み切ったから舐められないんだ」
「……じゃあ、どうやって喋ってるんでしょう」
「二枚舌だから、もう一枚あるんだ」
「……じゃ、舐めれますね」
ちなみは思ったより賢かった。
「タカシが馬鹿なだけです」
ちなみはすぐ俺の思考を読むので勘弁してほしい。
「……心配しなくても、おいしいですよ?」
「おっ、おいしいとかそんなことは心配してなくて! つーかちなみが美味そうなのは見れば分かるわけで!」
「……私が言ってるのは、クリームの話なんですが」
しまった。ていうか、それしかないのにどうして俺はこんなにエロいのか!
「……私、食べられるんでしょうか?」
言葉は不安そうだが、顔が期待に満ち満ちているのはなぜでしょう。
「大丈夫、俺は紳士だから食べたりしない」
「…………」
とても不満そうに睨まれた。どうしろというのだ。
「ここまでして手出さないなんて……まさか、同性愛者なんですか?」
「失礼な! 今もちなみの痴態に死ぬほどドキドキしてるぞ! 必死に理性で押さえ込んでるだけなのら!」
興奮のあまり語尾がおかしくなった。
「……私、おいしいですよ?」
ああ、ダメだ。そんな、小首を傾げられたら、もう。
「い、い、いっただっきまーす!」
いざ、ルパン跳び!
「うるさいわよー、タカシ」
ぴょいんと飛びついた先には、不思議なことに母さんが。
「……はい、そうです。誤解です」
ものっそい殴られた後、正座して事情を説明する。
「つまり、アンタはちなみちゃんを襲うつもりが、誤って母親である私を襲いそうになった、と」
「まさにそう! いやぁ話が早くて助かる。まぁ仮に間違ったとしても、義理だしいいよね? 母さん童顔だし」
「こづかい三ヶ月カット」
事情を説明したのにこの仕打ち。世の中にはまだまだ不思議な事があるもんだ。
だけど、別に俺が望んでたモノはこんなのじゃない。
「……ケーキです。ふわふわ、甘くておいしーです」
部屋に入ると、ケーキの格好をしたちなみがベッドの上にちょこんと鎮座していた。
「や、悪い。甘いものは苦手なんだ」
「……おかしいですね。昨日、タカシが喫茶店でパフェを満面の笑みで食べてるところを見たのですが」
知らぬ間に弱みを握られていた。
「今日から貴方様の奴隷です」
「わ、やたっ。……ええと、それじゃ、なでなで……」
ちなみの頭に手をかける。……このまま握りつぶして、秘密を守るか?
「……何か嫌なオーラを感じるので、やっぱいいです。……ケーキとして、食べてください」
「……食えるのか、その着ぐるみ」
「あ、ちょっと待ってください。いま、脱ぎますから」
「え」
ちなみは器用に一人で着ぐるみを脱いだ。そして、その下には──
「お、お、お、おまっ、おまえ、おまえーッ!!!」
「……ちょっとだけ恥ずかしいのは、秘密です」
ちなみは、その、なんというか、……ボディペイントのように、生クリームを全身に塗りたくっていた。
「嫁入り前の娘さんが、なんとはしたない格好を! お兄さんは悲しいぞ!」
「……目を皿のようにして私の胸を見てるのは、気のせいでしょうか」
ちなみは思ったより俺をしっかり見てて困る。
「……まぁ、いちおう水着の上から生クリームを塗ってるので大丈夫です。はしたなくないです。大和撫子です」
大和撫子は男の部屋で生クリームまみれにはならない。
「と、いうわけで。……召し上がれ」
ずい、とちなみが一歩こっちに寄ってきた。思わず一歩後ずさる。
「ざ、残念、スプーンがない。これじゃ食べれないなぁ。は、はは、ははははは」
「……仕方ないです、舐めて食べてください」
墓穴を掘ったようだ。全身から汗がふき出す。
「や、その、舐められたら、ちなみもくすぐったくて大変だろうし、ね?」
「……だいじょぶ」
ちなみは自分の体についたクリームをすくい取り、俺のほっぺにつけた。
「……ぺろっ」
「んなっ!?」
そして、俺のほっぺを舐めた。
「……ほら、くすぐったくないです」
くすぐったいとかそんなのはよく分からんが、心臓がバクバク鳴ってるのだけはよく分かる。
「男は度胸、です。……ふぁいと」
「どどど度胸とかそんなじゃなくて! そ、そうだ! 先日うどん食ってる時に誤って舌を噛み切ったから舐められないんだ」
「……じゃあ、どうやって喋ってるんでしょう」
「二枚舌だから、もう一枚あるんだ」
「……じゃ、舐めれますね」
ちなみは思ったより賢かった。
「タカシが馬鹿なだけです」
ちなみはすぐ俺の思考を読むので勘弁してほしい。
「……心配しなくても、おいしいですよ?」
「おっ、おいしいとかそんなことは心配してなくて! つーかちなみが美味そうなのは見れば分かるわけで!」
「……私が言ってるのは、クリームの話なんですが」
しまった。ていうか、それしかないのにどうして俺はこんなにエロいのか!
「……私、食べられるんでしょうか?」
言葉は不安そうだが、顔が期待に満ち満ちているのはなぜでしょう。
「大丈夫、俺は紳士だから食べたりしない」
「…………」
とても不満そうに睨まれた。どうしろというのだ。
「ここまでして手出さないなんて……まさか、同性愛者なんですか?」
「失礼な! 今もちなみの痴態に死ぬほどドキドキしてるぞ! 必死に理性で押さえ込んでるだけなのら!」
興奮のあまり語尾がおかしくなった。
「……私、おいしいですよ?」
ああ、ダメだ。そんな、小首を傾げられたら、もう。
「い、い、いっただっきまーす!」
いざ、ルパン跳び!
「うるさいわよー、タカシ」
ぴょいんと飛びついた先には、不思議なことに母さんが。
「……はい、そうです。誤解です」
ものっそい殴られた後、正座して事情を説明する。
「つまり、アンタはちなみちゃんを襲うつもりが、誤って母親である私を襲いそうになった、と」
「まさにそう! いやぁ話が早くて助かる。まぁ仮に間違ったとしても、義理だしいいよね? 母さん童顔だし」
「こづかい三ヶ月カット」
事情を説明したのにこの仕打ち。世の中にはまだまだ不思議な事があるもんだ。
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