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2024年11月24日
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【しにがみちなみん】
2010年03月21日
ちなみが死神になった、と言い張る。
「じゃーん。……さくさく魂狩るるるる。……かっこいい?」
「馬鹿」
自分の身長ほどあるでっかい鎌持って変なポーズつけてたので、でこぴんしてあげた。
「うう……タカシは死神すら凌駕するでこぴん力を持ってる。……いわば、でこぴん王」
嫌な王にされた。
「で、死神さんはわざわざ俺をでこぴん王に任命しに来たのか?」
「……やれやれ、私はそんな暇な人じゃないです。……はっ、えっと、……そんな暇な死神じゃないです」
別に言い直す必要はないです。
「……じゃあ、本題です。……死神なので、魂ください」
「嫌です」
「……30円あげますよ?」
金でどうにかするにしても、30円はあんまりかと。
「安い。もっと高値で」
「……32えん?」
「ダメだ、コイツ思ったより馬鹿だ」
「……むっ、ばかじゃないです。タカシの魂なんて、それ位の値段です。超安値です。やーいばーかばーか」
なぜ魂を32円で買い叩かれた上、馬鹿呼ばわりされないといけないのだろう。
「……じゃ、32えんあげますから魂ください」
「金の話は置いとくとして、どうやって魂取んの? そのでっけー鎌で俺の心臓を貫いたりするのか?」
「……これ、ゴム」
ちなみは鎌の先端を持ち、クニクニ折り曲げた。
「……安全設計。……お子様にも安心して持たせられます」
「なるほど、確かにお子様が持ってるな」
「……? ……はっ、今のは私がお子様であるという皮肉を込めた、タカシ流のジョーク。略してタョーク」
「最初気づいてなかった事を指摘する前に、一つ質問。どうやって発音した?」
「たょーく、です。かんたーん。……タカシには無理だけど。ぷぷー」
なんかムカついたので、でこぴんしてやった。
「……うう、でこぴん王が私を攻める」
「その名で俺を呼ぶな。んで、どうやってゴムの鎌で俺の魂取るの?」
「……頑張れば、だいじょぶ」
「いや、無理だから」
俺の胸をゴム鎌で押すが、鎌がくにくに折れ曲がるだけ。どう頑張っても魂は取れそうになかった。
「……むぅ。しょうがないので、どうにかなるまで住むことにします」
「一緒に住んでもどうにかならない。住むな。すごい迷惑」
「……こんな可愛い子が一緒に住んであげるというのに、すごい迷惑、とタカシは言う。……はっ、まさか、……ゲイ?」
「俺にそんな趣味ないッ! 気持ち悪いこと言うなッ!」
「……俺はロリコンなので目の前の死神みたいなつるぺたが一番、とタカシは言う」
誓ってもいいがそんなことは言ってない。
「……と、いうわけで、お世話になります」
「ダメ。お世話しない。三つ指つくな。頭下げて谷間を見せようとするな。どうがんばっても谷間できないから」
ちなみの頬がふくれた。怒ったようだ。
「……えっちなえっちなことをしないと住んではいけない、とタカシは言う。やれやれ、タカシはえっちで困る」
再び誓うが、そんなこと言ってない。
「……はぁ、もういいから帰れ」
「……じゃあ、頭なでてくれたら帰ります」
「お嬢ちゃん、何歳?」
「……タカシと同い年、です」
自分でも恥ずかしいと思ったのか、ちなみの頬が赤く染まった。
「……やっぱいいです。もう帰ります。スピードワ……じゃない、死神はクールに去るぜ、です」
「あー待て待て。忘れ物だ」
恥ずかしさのあまり逃げようとしていたちなみを引きとめる。
「ないです帰ります死神はクールに去るので……」
わにゃわにゃ言ってるちなみの優しく頭をなでる。
「はい、忘れ物終わり。で、家まで送って行きたい気分の人がいますが、どうだろう?」
「……どうしてもと言うなら、許可してもいい気分の人も、います」
スカートをぎゅっと握り、下を向いてもごもご言うちなみの頭をもう一度なでてから、俺たちは一緒に家を出たのだった。
「じゃーん。……さくさく魂狩るるるる。……かっこいい?」
「馬鹿」
自分の身長ほどあるでっかい鎌持って変なポーズつけてたので、でこぴんしてあげた。
「うう……タカシは死神すら凌駕するでこぴん力を持ってる。……いわば、でこぴん王」
嫌な王にされた。
「で、死神さんはわざわざ俺をでこぴん王に任命しに来たのか?」
「……やれやれ、私はそんな暇な人じゃないです。……はっ、えっと、……そんな暇な死神じゃないです」
別に言い直す必要はないです。
「……じゃあ、本題です。……死神なので、魂ください」
「嫌です」
「……30円あげますよ?」
金でどうにかするにしても、30円はあんまりかと。
「安い。もっと高値で」
「……32えん?」
「ダメだ、コイツ思ったより馬鹿だ」
「……むっ、ばかじゃないです。タカシの魂なんて、それ位の値段です。超安値です。やーいばーかばーか」
なぜ魂を32円で買い叩かれた上、馬鹿呼ばわりされないといけないのだろう。
「……じゃ、32えんあげますから魂ください」
「金の話は置いとくとして、どうやって魂取んの? そのでっけー鎌で俺の心臓を貫いたりするのか?」
「……これ、ゴム」
ちなみは鎌の先端を持ち、クニクニ折り曲げた。
「……安全設計。……お子様にも安心して持たせられます」
「なるほど、確かにお子様が持ってるな」
「……? ……はっ、今のは私がお子様であるという皮肉を込めた、タカシ流のジョーク。略してタョーク」
「最初気づいてなかった事を指摘する前に、一つ質問。どうやって発音した?」
「たょーく、です。かんたーん。……タカシには無理だけど。ぷぷー」
なんかムカついたので、でこぴんしてやった。
「……うう、でこぴん王が私を攻める」
「その名で俺を呼ぶな。んで、どうやってゴムの鎌で俺の魂取るの?」
「……頑張れば、だいじょぶ」
「いや、無理だから」
俺の胸をゴム鎌で押すが、鎌がくにくに折れ曲がるだけ。どう頑張っても魂は取れそうになかった。
「……むぅ。しょうがないので、どうにかなるまで住むことにします」
「一緒に住んでもどうにかならない。住むな。すごい迷惑」
「……こんな可愛い子が一緒に住んであげるというのに、すごい迷惑、とタカシは言う。……はっ、まさか、……ゲイ?」
「俺にそんな趣味ないッ! 気持ち悪いこと言うなッ!」
「……俺はロリコンなので目の前の死神みたいなつるぺたが一番、とタカシは言う」
誓ってもいいがそんなことは言ってない。
「……と、いうわけで、お世話になります」
「ダメ。お世話しない。三つ指つくな。頭下げて谷間を見せようとするな。どうがんばっても谷間できないから」
ちなみの頬がふくれた。怒ったようだ。
「……えっちなえっちなことをしないと住んではいけない、とタカシは言う。やれやれ、タカシはえっちで困る」
再び誓うが、そんなこと言ってない。
「……はぁ、もういいから帰れ」
「……じゃあ、頭なでてくれたら帰ります」
「お嬢ちゃん、何歳?」
「……タカシと同い年、です」
自分でも恥ずかしいと思ったのか、ちなみの頬が赤く染まった。
「……やっぱいいです。もう帰ります。スピードワ……じゃない、死神はクールに去るぜ、です」
「あー待て待て。忘れ物だ」
恥ずかしさのあまり逃げようとしていたちなみを引きとめる。
「ないです帰ります死神はクールに去るので……」
わにゃわにゃ言ってるちなみの優しく頭をなでる。
「はい、忘れ物終わり。で、家まで送って行きたい気分の人がいますが、どうだろう?」
「……どうしてもと言うなら、許可してもいい気分の人も、います」
スカートをぎゅっと握り、下を向いてもごもご言うちなみの頭をもう一度なでてから、俺たちは一緒に家を出たのだった。
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