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2024年11月23日
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【朝起きたらツンデレが横にいた】
2010年04月20日
起きたら、隣に藪坂がいて気持ち良さそうに寝息を立ててるんだけど、これはどういうことか。
1:無意識のうちにお持ち帰りかな? ……かな?
2:藪坂が夜中に遊びに来たものの俺が寝てることに憤慨し、嫌がらせで隣に寝た
3:夢
「3だ。間違いない」
というわけでもう一度布団に潜り込み、藪坂のささやかな膨らみに顔を埋める。
ぅおっ、すげー気持ちいい。顔がとろけそうだ。
「んぅ……ん?」
しかし、夢にしては感覚がやけにリアルだ。近頃の夢は感触まで再現できるんだな。長生きしてよかった。
「……何やってんだ、別府」
「おっぱい」
頭上からの声に答えると超殴られた。
「夢なのに痛みがあるってのはどういう仕様だコンチクショウ!」
「なんでお前がキレてんだ! 朝っぱらから人の胸に顔埋めんな!」
「すいません、次は夜にします」
「そういうことを言ってるんじゃない!」
日本語はなかなか難しい、と顔を真っ赤にして胸をかばってる藪坂を見て思った。
「まぁ胸に顔を埋めたのは少しばかり悪かった。けど、おまえも人の布団に忍び込むのはよくないぞ? わざわざ俺の家まで来て……悪い気はしないがな」
「これはオレにあてがわれた布団! 加えて言うなら、ここは教室! さらに言うなら、ここには女子しかいない!」
藪坂の言葉に、ゆっくり周囲を見渡す。確かにここは教室で、パジャマ姿の女子たちが俺を胡散臭そうに見ていた。
「おお、そういや今は文化祭の準備期間。んで、昨晩は泊り込みしたんだったな。はっはっは」
女子たちの冷たい視線なんて、笑って誤魔化せ。……無理っぽいなぁ。
「……で、なんで別府がここにいるんだ? 事と次第によっちゃあ先生に突き出す」
冷や汗が背中を伝う。そんな理由、俺が知りたい。
「え、えーとえーと、その……」
「その?」
「その、……愛しの藪坂に逢いたくて」
女子達から黄色い声があがる。一瞬遅れて、藪坂の顔から火が吹いた。
「なっ、ななな、なに言ってんだよ馬鹿ッ!」
「俺には一晩なんて時間、長すぎる。……耐えられなかったんだ」
そう言って、藪坂をぎゅっと抱きしめる。
口からでまかせで煙に巻くのは得意中の得意だ。ただ、自分自身が煙に巻かれることも多々ある。
「あ、あぅあぅ、あぅ……」
藪坂は顔を真っ赤にして訳の分からない言葉を呟いていた。
それにしても、こうして藪坂の暖かな体を抱いてると、なんだか落ち着く。
「あ、あのさ、オレ、べ、別府のこと、嫌いじゃないし、そ、その、……でも、こんなみんな見てる前で……」
「ぐー」
「寝んなぁッ!」
落ち着きすぎて眠ってしまった。
「えーと、まぁそういう訳だ。誤解が解けたところで戻る」
「あれ? でも別府くん、昨日の夜にフラっとやってきて、『ねるー』とか言って普通に藪坂さんの布団に入ってたよね?」
童顔な女生徒に言われ、昨夜の記憶がうっすらよみがえる。
「ああ! そういや昨夜便所行って、男子のとこ戻らないで、いつもの教室に戻ったような記憶あるなぁ。寝ボケてたんだな、きっと」
理由も解けて気分スッキリ、さぁ今日も準備頑張ろうと教室を出ようとしたら、手を掴まれた。藪坂だ。
「……オレが愛しくて逢いに来たんじゃなかったのか?」
鬼も裸足で逃げ出すような表情でそんなこと言われても、俺にできることなんて尿を漏らすことぐらいだ。
「ち、違うんです、これには訳が!」
「……10秒待ってやる。オレが納得できる理由を言えたら、許してやる」
ベキボキと指を鳴らす藪坂を見ながら、俺は10秒後に訪れるであろう自身の運命に涙した。
1:無意識のうちにお持ち帰りかな? ……かな?
2:藪坂が夜中に遊びに来たものの俺が寝てることに憤慨し、嫌がらせで隣に寝た
3:夢
「3だ。間違いない」
というわけでもう一度布団に潜り込み、藪坂のささやかな膨らみに顔を埋める。
ぅおっ、すげー気持ちいい。顔がとろけそうだ。
「んぅ……ん?」
しかし、夢にしては感覚がやけにリアルだ。近頃の夢は感触まで再現できるんだな。長生きしてよかった。
「……何やってんだ、別府」
「おっぱい」
頭上からの声に答えると超殴られた。
「夢なのに痛みがあるってのはどういう仕様だコンチクショウ!」
「なんでお前がキレてんだ! 朝っぱらから人の胸に顔埋めんな!」
「すいません、次は夜にします」
「そういうことを言ってるんじゃない!」
日本語はなかなか難しい、と顔を真っ赤にして胸をかばってる藪坂を見て思った。
「まぁ胸に顔を埋めたのは少しばかり悪かった。けど、おまえも人の布団に忍び込むのはよくないぞ? わざわざ俺の家まで来て……悪い気はしないがな」
「これはオレにあてがわれた布団! 加えて言うなら、ここは教室! さらに言うなら、ここには女子しかいない!」
藪坂の言葉に、ゆっくり周囲を見渡す。確かにここは教室で、パジャマ姿の女子たちが俺を胡散臭そうに見ていた。
「おお、そういや今は文化祭の準備期間。んで、昨晩は泊り込みしたんだったな。はっはっは」
女子たちの冷たい視線なんて、笑って誤魔化せ。……無理っぽいなぁ。
「……で、なんで別府がここにいるんだ? 事と次第によっちゃあ先生に突き出す」
冷や汗が背中を伝う。そんな理由、俺が知りたい。
「え、えーとえーと、その……」
「その?」
「その、……愛しの藪坂に逢いたくて」
女子達から黄色い声があがる。一瞬遅れて、藪坂の顔から火が吹いた。
「なっ、ななな、なに言ってんだよ馬鹿ッ!」
「俺には一晩なんて時間、長すぎる。……耐えられなかったんだ」
そう言って、藪坂をぎゅっと抱きしめる。
口からでまかせで煙に巻くのは得意中の得意だ。ただ、自分自身が煙に巻かれることも多々ある。
「あ、あぅあぅ、あぅ……」
藪坂は顔を真っ赤にして訳の分からない言葉を呟いていた。
それにしても、こうして藪坂の暖かな体を抱いてると、なんだか落ち着く。
「あ、あのさ、オレ、べ、別府のこと、嫌いじゃないし、そ、その、……でも、こんなみんな見てる前で……」
「ぐー」
「寝んなぁッ!」
落ち着きすぎて眠ってしまった。
「えーと、まぁそういう訳だ。誤解が解けたところで戻る」
「あれ? でも別府くん、昨日の夜にフラっとやってきて、『ねるー』とか言って普通に藪坂さんの布団に入ってたよね?」
童顔な女生徒に言われ、昨夜の記憶がうっすらよみがえる。
「ああ! そういや昨夜便所行って、男子のとこ戻らないで、いつもの教室に戻ったような記憶あるなぁ。寝ボケてたんだな、きっと」
理由も解けて気分スッキリ、さぁ今日も準備頑張ろうと教室を出ようとしたら、手を掴まれた。藪坂だ。
「……オレが愛しくて逢いに来たんじゃなかったのか?」
鬼も裸足で逃げ出すような表情でそんなこと言われても、俺にできることなんて尿を漏らすことぐらいだ。
「ち、違うんです、これには訳が!」
「……10秒待ってやる。オレが納得できる理由を言えたら、許してやる」
ベキボキと指を鳴らす藪坂を見ながら、俺は10秒後に訪れるであろう自身の運命に涙した。
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