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2024年11月23日
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【ツンデレが男とスーパーに行ったら】
2010年04月14日
備蓄が尽きそうなので、姉さんと一緒に買い物に行くことになった。
「買い物くらい一人で行きなさいよねぇ……もう、私忙しいのに」
「気のせいか、部屋でせんべい食ってたように見えましたが」
「気のせいよ」
断言しやがった。このクソ姉め、炊事洗濯全部俺に押し付け、自分はせんべい片手に優雅に読書か!
「姉さん、炊事とか交代制にしない?」
「ダメよ。本当は私が全部やってあげたいけど、タカくんのためにならないから涙を呑んでタカくんにやらせてるのよ?」
「……姉さん、とてもとても嘘くさいです」
「あら、私の言うこと信じられないの? 久しぶりにお仕置きかしらね♪」
「ぼく、炊事洗濯大好きさ! だからお仕置きだけは!」
嬉々としてポシェットから怪しげな器具を取り出す姉に、慌てて謝る。
「はぁ、最初っからそう言えばいいのに」
「すいませんでした」
「まぁいいわ。ほら、入るわよ」
近所のスーパーに入り、適当な物を買い物カゴに入れていく。
「タカくん、あんまりインスタント食品ばっかり買ったらダメよ。体に悪いわ」
「大丈夫だって、俺頑丈だから」
「だれもタカくんの心配なんてしてないわよ。私の体を心配してるの」
「……そっスか」
「お肌に悪いから、少しだけね」
そう言って、姉は自分の好みのインスタント食品だけカゴに残し、後は全部戻してしまった。
「姉さん、レトルトカレー食べたい……」
「ダメよ、辛いの嫌いだもの」
ダメ元で言ってはみたが、やっぱりダメだった。たまにはボンカレー食いたい。
「甘口食えばいいじゃん」
「ダメよ。大人の女性が甘口食べてるなんて誰かに知られたら、恥ずかしいわ」
「……胸は子供のクセに」
「……何か言った、タカくん?」
極めて小声で言ったのに、姉の耳に届いてしまったようだ。
「気のせいです、美しく優しいお姉様」
「あら、そうかしら? ……タカくん、人の身体的欠陥をけなすなんて、間違ってるよね?」
「ま、まったくです! で、でも、俺は別に……」
「『乳小さき者は人に在らず』なんて、タカくんも随分なこと言うわね」
言ってない。さすがにそこまで思ってないし、思っても言えない。
「大体ね、言うほど私小さくないわよ。タカくんが勘違いしてるだけよ」
「そ、その通りです、お姉様」
「もうちょっとでBに届くし、毎日豊胸トレーニングしてるし、すぐDにまでなるわよ」
「いや、それはさすがに無理かと……」
思わず本音が口をつく。姉の顔に笑みが張り付いた。
「ね、姉さん、違うんだ。今のはその、ええと!」
「……うふふ、今日はどんなお仕置きにしようかな~♪」
にこやかにポシェットを漁る姉に、どうしようもないことを悟る。
……だがしかし! 諦めたらそこで終わりだ。粘れ、俺!
「で、でも、小さい方がいいこともあるよね? 走るとき邪魔にならないし、匍匐前進も楽だし!」
「今日はスペシャルコースがいいのね、タカくん」
いかん、状況がさらに悪化した。
「お、俺は小さい方が好きだよ! 姉さんの小ぶりな胸、大好きさ!」
……って、これじゃ逆効果じゃん! 小さいの気にしてるのに、なに言ってるかな俺は! 確かに小さい方が好きだけど、今言うことじゃないだろ!
恐る恐る姉を見る。姉さんは困ったように息を漏らした。
「まったく、しょうがない子ね」
「え、それじゃ……」
「大まけにまけて通常コースにしてあげる。よかったね、タカくん」
「わぁい! ……え、でもそれって結局お仕置きされるってことじゃ……」
「ほら、買い物続けるわよ。ぼーっとしないの」
とにかく、よく分からないけど機嫌が直ってよかった。
ただ、やっぱりお仕置きされた。何度やられても恥ずかしいやら悔しいやらもうお婿に行けない。畜生。
「大丈夫よ。その時は、私がもらってあげるわよ」
器具を片付けながら、冗談とも本気ともとれることを言う姉さんだった。
「買い物くらい一人で行きなさいよねぇ……もう、私忙しいのに」
「気のせいか、部屋でせんべい食ってたように見えましたが」
「気のせいよ」
断言しやがった。このクソ姉め、炊事洗濯全部俺に押し付け、自分はせんべい片手に優雅に読書か!
「姉さん、炊事とか交代制にしない?」
「ダメよ。本当は私が全部やってあげたいけど、タカくんのためにならないから涙を呑んでタカくんにやらせてるのよ?」
「……姉さん、とてもとても嘘くさいです」
「あら、私の言うこと信じられないの? 久しぶりにお仕置きかしらね♪」
「ぼく、炊事洗濯大好きさ! だからお仕置きだけは!」
嬉々としてポシェットから怪しげな器具を取り出す姉に、慌てて謝る。
「はぁ、最初っからそう言えばいいのに」
「すいませんでした」
「まぁいいわ。ほら、入るわよ」
近所のスーパーに入り、適当な物を買い物カゴに入れていく。
「タカくん、あんまりインスタント食品ばっかり買ったらダメよ。体に悪いわ」
「大丈夫だって、俺頑丈だから」
「だれもタカくんの心配なんてしてないわよ。私の体を心配してるの」
「……そっスか」
「お肌に悪いから、少しだけね」
そう言って、姉は自分の好みのインスタント食品だけカゴに残し、後は全部戻してしまった。
「姉さん、レトルトカレー食べたい……」
「ダメよ、辛いの嫌いだもの」
ダメ元で言ってはみたが、やっぱりダメだった。たまにはボンカレー食いたい。
「甘口食えばいいじゃん」
「ダメよ。大人の女性が甘口食べてるなんて誰かに知られたら、恥ずかしいわ」
「……胸は子供のクセに」
「……何か言った、タカくん?」
極めて小声で言ったのに、姉の耳に届いてしまったようだ。
「気のせいです、美しく優しいお姉様」
「あら、そうかしら? ……タカくん、人の身体的欠陥をけなすなんて、間違ってるよね?」
「ま、まったくです! で、でも、俺は別に……」
「『乳小さき者は人に在らず』なんて、タカくんも随分なこと言うわね」
言ってない。さすがにそこまで思ってないし、思っても言えない。
「大体ね、言うほど私小さくないわよ。タカくんが勘違いしてるだけよ」
「そ、その通りです、お姉様」
「もうちょっとでBに届くし、毎日豊胸トレーニングしてるし、すぐDにまでなるわよ」
「いや、それはさすがに無理かと……」
思わず本音が口をつく。姉の顔に笑みが張り付いた。
「ね、姉さん、違うんだ。今のはその、ええと!」
「……うふふ、今日はどんなお仕置きにしようかな~♪」
にこやかにポシェットを漁る姉に、どうしようもないことを悟る。
……だがしかし! 諦めたらそこで終わりだ。粘れ、俺!
「で、でも、小さい方がいいこともあるよね? 走るとき邪魔にならないし、匍匐前進も楽だし!」
「今日はスペシャルコースがいいのね、タカくん」
いかん、状況がさらに悪化した。
「お、俺は小さい方が好きだよ! 姉さんの小ぶりな胸、大好きさ!」
……って、これじゃ逆効果じゃん! 小さいの気にしてるのに、なに言ってるかな俺は! 確かに小さい方が好きだけど、今言うことじゃないだろ!
恐る恐る姉を見る。姉さんは困ったように息を漏らした。
「まったく、しょうがない子ね」
「え、それじゃ……」
「大まけにまけて通常コースにしてあげる。よかったね、タカくん」
「わぁい! ……え、でもそれって結局お仕置きされるってことじゃ……」
「ほら、買い物続けるわよ。ぼーっとしないの」
とにかく、よく分からないけど機嫌が直ってよかった。
ただ、やっぱりお仕置きされた。何度やられても恥ずかしいやら悔しいやらもうお婿に行けない。畜生。
「大丈夫よ。その時は、私がもらってあげるわよ」
器具を片付けながら、冗談とも本気ともとれることを言う姉さんだった。
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