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2024年11月23日
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【みことに憧れる百合の後輩と共同戦線を張ったら】
2010年03月12日
どうにかしてみことと仲良くしたいのだけど、うまくいかない。
「うう……お姉さま、ちっとも私に振り向いてくれません。こんなに好きなのに、どうしてなの?」
そして、後輩であり、百合属性を保持している百合子も俺と同じ悩みを持っているようだ。一人より二人、共に頑張ってみよう。
「百合子、俺と共同戦線を張らないか?」
「あなたみたいな人と一緒になんていたくありませんっ! だいたい、あなたと私はライバルなんです! そんな人と馴れ合うつもりはないですっ!」
「いや、俺も馴れ合うつもりは毛頭ない。そうじゃなくて、お互いに情報を交換するんだ。みことの好みとか知ったら、仲良くなりやすいんじゃないか?」
「いいです。結構です。私ひとりでやります」
「……そうか。そこまで言うなら、俺はもう何も言わん」
「それがいいです。じゃ、私はお姉さまを探しに……」
「が、断るとお前で色々想像……いや、妄想する」
「え?」
「ふむ……綺麗なピンク色か。素敵だね」
百合子の胸元をねちっこく見ながらつぶやく。
「なななっ、何を想像してるですかっ!?」
百合子は顔を真っ赤にしながら胸元を隠した。
「そりゃもちろん、ちく」
「分かりましたっ、分かりましたからやめてくださいっ!」
誠実なる説得の甲斐あって、百合子と共同戦線を張ることと相成りました。
「じゃ、協議開始ー。まずおまえの知ってるみこと情報を」
近所のマックに移動し、相談開始。
「えっとですねー、お姉さまは凛々しくて、でも時々可愛らしいんです。あとあと、すっごく美人で」
「や、そういうのじゃなくて、好きな食い物とか、趣味とか」
「そういうのは、クラスメイトであるせんぱいの方が詳しいんじゃないですか?」
「近づくと警戒されるので、全然分からない」
「せんぱい使えなさすぎです! あーあ、これじゃ共同作戦の意味ないですよぅ。……あーっ、私のジュース取った!」
失礼な後輩からジュースを失敬する。
「先輩を敬わない後輩に対する罰だ」
「うう、年功序列なんて大嫌いです……」
「ずずず……あ、これって間接キスだな」
「うっきゃーーーーーーーっ! 嫌ですやめてください今すぐストローから口を離してくださいっ!」
「んな嫌がらなくても……」
「いいから早くって言ってるのになんで飲み続けてるですか!?」
「オレンヂジュースは嫌いじゃないからな。ずずずーっ」
「そういう状況じゃないことに早く気づいてくださいっ!」
「お前はリアクションが大きいから、一緒にいると楽しいな」
「私はせんぱいといると、すっごく疲れますぅぅぅ……」
「んなぐったりすんな。ほれ、これ飲め」
「あ、ありがとうございます」
飲みかけのオレンヂジュースを渡すと、百合子は何も考えずにストローを口を含んだ。
「ずずずーっ」
「そして再び間接キスの図式、完成!」
「ぶぶぶーっ!」
盛大にオレンヂ汁をぶっかけられた。
「げほっげほっ……な、なにをするですか! うっかりしてて気づきませんでしたよ! 気づいてたなら先に言ってください!」
「……その前に何か言うことは?」
「え? ……せんぱい、なんでそんなビショビショなんですか?」
「お前のせいだ、このたわけーーーーーっ!」
「ご、ごめんなさいぃぃぃぃっ!」
そんなこんなで、騒いだだけで終わった。こんなのと共同戦線はったのは、早計だったかもしれない。
「……せんぱい、まだ怒ってるですか?」
店から出た後も、百合子は俺の様子をうかがっていた。
「あーもー怒ってないから早く帰りなさい。あんまり遅くなると御母堂様が心配するぞ」
「うう、ごめんなさいです。……ところで、なんでそんなお母さんの所だけかしこまった言い方なんですか?」
「その方がかっこいいからだ」
「ほえー……せんぱいって、やっぱり変な人なんですね」
「なんだとコンチクショウ!」
「あははっ。それじゃせんぱい、また明日ですー。明日こそ、ちゃんとお姉さまの情報探ってきてくださいよー」
手を振って、百合子は帰っていった。
……んー、早計だったかもしれないけど、面白いし、いっか。
「うう……お姉さま、ちっとも私に振り向いてくれません。こんなに好きなのに、どうしてなの?」
そして、後輩であり、百合属性を保持している百合子も俺と同じ悩みを持っているようだ。一人より二人、共に頑張ってみよう。
「百合子、俺と共同戦線を張らないか?」
「あなたみたいな人と一緒になんていたくありませんっ! だいたい、あなたと私はライバルなんです! そんな人と馴れ合うつもりはないですっ!」
「いや、俺も馴れ合うつもりは毛頭ない。そうじゃなくて、お互いに情報を交換するんだ。みことの好みとか知ったら、仲良くなりやすいんじゃないか?」
「いいです。結構です。私ひとりでやります」
「……そうか。そこまで言うなら、俺はもう何も言わん」
「それがいいです。じゃ、私はお姉さまを探しに……」
「が、断るとお前で色々想像……いや、妄想する」
「え?」
「ふむ……綺麗なピンク色か。素敵だね」
百合子の胸元をねちっこく見ながらつぶやく。
「なななっ、何を想像してるですかっ!?」
百合子は顔を真っ赤にしながら胸元を隠した。
「そりゃもちろん、ちく」
「分かりましたっ、分かりましたからやめてくださいっ!」
誠実なる説得の甲斐あって、百合子と共同戦線を張ることと相成りました。
「じゃ、協議開始ー。まずおまえの知ってるみこと情報を」
近所のマックに移動し、相談開始。
「えっとですねー、お姉さまは凛々しくて、でも時々可愛らしいんです。あとあと、すっごく美人で」
「や、そういうのじゃなくて、好きな食い物とか、趣味とか」
「そういうのは、クラスメイトであるせんぱいの方が詳しいんじゃないですか?」
「近づくと警戒されるので、全然分からない」
「せんぱい使えなさすぎです! あーあ、これじゃ共同作戦の意味ないですよぅ。……あーっ、私のジュース取った!」
失礼な後輩からジュースを失敬する。
「先輩を敬わない後輩に対する罰だ」
「うう、年功序列なんて大嫌いです……」
「ずずず……あ、これって間接キスだな」
「うっきゃーーーーーーーっ! 嫌ですやめてください今すぐストローから口を離してくださいっ!」
「んな嫌がらなくても……」
「いいから早くって言ってるのになんで飲み続けてるですか!?」
「オレンヂジュースは嫌いじゃないからな。ずずずーっ」
「そういう状況じゃないことに早く気づいてくださいっ!」
「お前はリアクションが大きいから、一緒にいると楽しいな」
「私はせんぱいといると、すっごく疲れますぅぅぅ……」
「んなぐったりすんな。ほれ、これ飲め」
「あ、ありがとうございます」
飲みかけのオレンヂジュースを渡すと、百合子は何も考えずにストローを口を含んだ。
「ずずずーっ」
「そして再び間接キスの図式、完成!」
「ぶぶぶーっ!」
盛大にオレンヂ汁をぶっかけられた。
「げほっげほっ……な、なにをするですか! うっかりしてて気づきませんでしたよ! 気づいてたなら先に言ってください!」
「……その前に何か言うことは?」
「え? ……せんぱい、なんでそんなビショビショなんですか?」
「お前のせいだ、このたわけーーーーーっ!」
「ご、ごめんなさいぃぃぃぃっ!」
そんなこんなで、騒いだだけで終わった。こんなのと共同戦線はったのは、早計だったかもしれない。
「……せんぱい、まだ怒ってるですか?」
店から出た後も、百合子は俺の様子をうかがっていた。
「あーもー怒ってないから早く帰りなさい。あんまり遅くなると御母堂様が心配するぞ」
「うう、ごめんなさいです。……ところで、なんでそんなお母さんの所だけかしこまった言い方なんですか?」
「その方がかっこいいからだ」
「ほえー……せんぱいって、やっぱり変な人なんですね」
「なんだとコンチクショウ!」
「あははっ。それじゃせんぱい、また明日ですー。明日こそ、ちゃんとお姉さまの情報探ってきてくださいよー」
手を振って、百合子は帰っていった。
……んー、早計だったかもしれないけど、面白いし、いっか。
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