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2024年11月24日
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【かぶとむしかなみんvsくわがたちなみん】
2010年05月26日
「最近カブトムシとかクワガタとか見ないよなぁ」
なんて言ったのがそもそもの間違いだったと、今は思う。
「か、カブトムシよ。えっと、かぶかぶ?」
「……クワガタです。くわくわ」
だって、人が自室でくつろいでるのに、窓からカブトムシっぽいかなみと、クワガタっぽいちなみが侵入してくるなんて、普通思わないじゃないですか。
「……お嬢さん方。なんのつもりですか」
「その、タカシが最近カブトムシ見ないって言ってたし、えっと……」
「……さーびす?」
そんなサービスあるか。かなみも「そう、それ!」とか言うな。
「それで、どっちが可愛い?」
かたや角を上下に揺らすカブトムシ、かたや二本の角をがちがちと交差させるクワガタ。その無駄に凄いギミックがむかつく。
「いや、どっちも可愛く」
「……甲乙つけがたい、と」
そんなことは一言も言ってない。
「じゃあ勝負して白黒つけるしかないわね!」
何をどうすればそうなるんだ、かなみ。お前もなんでそんなやる気満々なんだ、ちなみ。
「賞品は前もって言っておいたように、タカシを一週間奴隷にできる権利ね」
待って。俺不在で話を進めないで。お願い。あと前もってってどういうこと? 相談済み?
「じゃあ……Fight!」
そう言って、かなみとちなみが俺の方に走ってきた。え、俺の方に?
俺を押し倒し、そのまま腕を取り、一気に肘関節を締め上げる。腕ひしぎ逆十字固めなんて、どこで覚えたの?
かなみが右腕を、ちなみが左腕を折りにかかる。
「痛い痛い痛い痛い! 折れる折れる! ていうかなんで俺がやられてんだよ!」
「……ぎぶ?」
諦めたらそこで試合終了です、というなんかの言葉が脳裏に浮かぶ。訳が分からんが負けてたまるか!
「頑張るわね……これでどう?」
かなみが思い切り関節を極める。胸に手の平を押し当てられ、天国のような感触と地獄のような苦しみの狭間でどうすればいいのか。
しかし何で俺が攻められてるんだ。ええい腹立たしい、乳もんでやれ。もにゅもにゅもにゅ。
「もむなぁぁぁ!」
本気で極められる。いかん、折れる。
「ギブギブギブギブ! 勘弁してください!」
その言葉で、ふたりとも手を離してくれた。
「ったく、馬鹿なんだから……。じゃあ私が最初に一週間タカシを奴隷にして、その後ちなみに貸してあげるわね」
「……私が最初。かなみは後で」
「なんでよっ! 私が極めたから私が最初でいいでしょ! ……そこ、逃げるな!」
忍び足で部屋から脱出しようとしたら、かなみに捕まった。ぎゅっと抱きつかれる。
「……じゃあ、二人で一緒にタカシを奴隷にしよ?」
俺の鼻をつんつんと突付きながら、さも名案であるかのようにちなみが言った。
「んー……まぁいっか。そういう訳でタカシ、今日からアンタ奴隷ね♪」
「……なんでこうなったのかなー」
二人に抱きつかれながら、俺は明日から一週間続く奴隷生活を思い、深く深くため息をついた。
なんて言ったのがそもそもの間違いだったと、今は思う。
「か、カブトムシよ。えっと、かぶかぶ?」
「……クワガタです。くわくわ」
だって、人が自室でくつろいでるのに、窓からカブトムシっぽいかなみと、クワガタっぽいちなみが侵入してくるなんて、普通思わないじゃないですか。
「……お嬢さん方。なんのつもりですか」
「その、タカシが最近カブトムシ見ないって言ってたし、えっと……」
「……さーびす?」
そんなサービスあるか。かなみも「そう、それ!」とか言うな。
「それで、どっちが可愛い?」
かたや角を上下に揺らすカブトムシ、かたや二本の角をがちがちと交差させるクワガタ。その無駄に凄いギミックがむかつく。
「いや、どっちも可愛く」
「……甲乙つけがたい、と」
そんなことは一言も言ってない。
「じゃあ勝負して白黒つけるしかないわね!」
何をどうすればそうなるんだ、かなみ。お前もなんでそんなやる気満々なんだ、ちなみ。
「賞品は前もって言っておいたように、タカシを一週間奴隷にできる権利ね」
待って。俺不在で話を進めないで。お願い。あと前もってってどういうこと? 相談済み?
「じゃあ……Fight!」
そう言って、かなみとちなみが俺の方に走ってきた。え、俺の方に?
俺を押し倒し、そのまま腕を取り、一気に肘関節を締め上げる。腕ひしぎ逆十字固めなんて、どこで覚えたの?
かなみが右腕を、ちなみが左腕を折りにかかる。
「痛い痛い痛い痛い! 折れる折れる! ていうかなんで俺がやられてんだよ!」
「……ぎぶ?」
諦めたらそこで試合終了です、というなんかの言葉が脳裏に浮かぶ。訳が分からんが負けてたまるか!
「頑張るわね……これでどう?」
かなみが思い切り関節を極める。胸に手の平を押し当てられ、天国のような感触と地獄のような苦しみの狭間でどうすればいいのか。
しかし何で俺が攻められてるんだ。ええい腹立たしい、乳もんでやれ。もにゅもにゅもにゅ。
「もむなぁぁぁ!」
本気で極められる。いかん、折れる。
「ギブギブギブギブ! 勘弁してください!」
その言葉で、ふたりとも手を離してくれた。
「ったく、馬鹿なんだから……。じゃあ私が最初に一週間タカシを奴隷にして、その後ちなみに貸してあげるわね」
「……私が最初。かなみは後で」
「なんでよっ! 私が極めたから私が最初でいいでしょ! ……そこ、逃げるな!」
忍び足で部屋から脱出しようとしたら、かなみに捕まった。ぎゅっと抱きつかれる。
「……じゃあ、二人で一緒にタカシを奴隷にしよ?」
俺の鼻をつんつんと突付きながら、さも名案であるかのようにちなみが言った。
「んー……まぁいっか。そういう訳でタカシ、今日からアンタ奴隷ね♪」
「……なんでこうなったのかなー」
二人に抱きつかれながら、俺は明日から一週間続く奴隷生活を思い、深く深くため息をついた。
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