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2024年11月24日
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【ボクっ娘が希少価値な存在だったら】
2010年02月19日
「という体で」
「……はい?」
意味が分からない、という顔をしている梓に事細かに説明する。
「ふんふん……つまり、ボクが希少な存在っていう設定で今日は遊ぶんだね」
「設定とか言うない。じゃ、今からお前はレア的存在な。よーい始めー」
ぱしんと手を叩き、ゲーム開始。ゲーム?
「え、えっと……ボクは珍しい存在だから、もっと崇め奉らないとダメだよ、いっぱい尊敬するべきだよ、ボクを教祖としてあがめるべきだよ」
「ははー」
「ははーって言いながらボクを踏んだ!? ちっとも尊敬されてない感じだよ!」
「言葉の上では尊敬してるからいいじゃん」
「ちっともよくないよ! もっと全身全霊で尊敬しろよ!」
俺を押しのけ、梓は床をぺしぺし叩いて抗議した。
「しかしだな、お前のどこに尊敬する要素があると言うのだ、ファクターが存在すると言うのだ、小腹が空いたと言うのだ」
「ボクを馬鹿にしつつ胃の状態を言われた!? けなすか空腹を訴えるかどっちかにしろっ!」
「むぐむぐ」
「ボクのお菓子を勝手にむぐむぐと!? こらっ、それボクんだぞ、取るな!」
「これ以上ぷくぷくにならないよう、無駄なカロリーを俺が代わりに摂取しているのです、姫」
「ボクはちっともぷくぷくじゃないっ! 痩せてるもん! ガリガリだもん! 栄養失調で餓死寸前だもん!」
それはそれで問題があると思います。
「いーから寄こせっ! ボクのおこづかいで買ったお菓子だぞ!」
「まあ待て。レアキャラにこんなコモンアイテムを与えるなんてとてもできない。やはりレアキャラにはレアアイテムこそが似合ってる」
「レアアイテムって……なに?」
「はい、進呈」
「……梅じゃん! 梅干しじゃん! ちっともレアじゃないよ、どこのスーパーでも売ってるよ!」
「ばか、うちは家族全員が梅干し嫌いだから、この家にそれが存在すること自体レアなんだぞ」
「む、む~……確かにレアだけど……」
「そんなわけで、希少な梓には希少な梅干しをあげるから、俺はベタでどこにでもある菓子をいただく。ああベタだつまらないなあむしゃむしゃ」
「……すっぱい」(梅干しを食べながらも釈然としない様子)
「げふー。さて、腹も膨れたし、寝るか」
「寝るなっ! まだ遊び途中だろっ! ほら、もっと色々あるじゃん? ボクが珍しい存在だから、世界中の人から狙われて、それをタカシがびしばし撃退して、こう……らぶらぶになるとか? いっ、いや、別にボクがそれを望んでるとかそんなのじゃなくて!」
「ぐごー」
「まさかの睡眠!? こら、ボクをほって寝るな!」
「うーんむにゃむにゃ。もう食べられない」
「そんなベタな寝言あるかっ! 明らかに起きてるだろっ!」
顔面をぺしぺし叩かれたので、しぶしぶ目を開ける。
「分かった、分かったよ。らぶらぶな展開がお望みですか」
「べっ、別にお望みじゃないもん。……まあ、タカシがどうしてもって言うならやぶさかでもないケド」
「いや、全然」
期待されているようなので、当然断る。
「…………」
想像通り、超不満そう。大変愉快。
「……タカシって、基本的にいじわるだよね」
機嫌を損ねまくったのか、梓は口を尖らせた。
「いやいや、バファリンも尿漏れを起こすほど優しいぞ? 犬猫とかに」
「なんでわんわんや猫限定なんだよっ! ボクに優しくしろっ! ボクは希少なんだぞ!」
「確かに、ここまでへっぽこな輩は希少だが……」
「へっぽこってゆーなっ! そーゆー希少はのーさんきゅーだよ!」
「じゃ、どんな希少がお望みですか?」
「え? えっと……お、お姫さま?」
「…………」
「な、なんだよ。……いいじゃん、別に! ボクがお姫さまに憧れても!」
「……や、まあいいケド。じゃ、お姫さま(笑)扱いしようか?」
「(笑)をつけんなッ! 明らかに馬鹿にしてるだろっ!」
「一生お守りいたします、お姫さま(笑)」
「超嬉しくないッ!」
お姫さま(笑)扱いしたのに嫌がられた。
「……はい?」
意味が分からない、という顔をしている梓に事細かに説明する。
「ふんふん……つまり、ボクが希少な存在っていう設定で今日は遊ぶんだね」
「設定とか言うない。じゃ、今からお前はレア的存在な。よーい始めー」
ぱしんと手を叩き、ゲーム開始。ゲーム?
「え、えっと……ボクは珍しい存在だから、もっと崇め奉らないとダメだよ、いっぱい尊敬するべきだよ、ボクを教祖としてあがめるべきだよ」
「ははー」
「ははーって言いながらボクを踏んだ!? ちっとも尊敬されてない感じだよ!」
「言葉の上では尊敬してるからいいじゃん」
「ちっともよくないよ! もっと全身全霊で尊敬しろよ!」
俺を押しのけ、梓は床をぺしぺし叩いて抗議した。
「しかしだな、お前のどこに尊敬する要素があると言うのだ、ファクターが存在すると言うのだ、小腹が空いたと言うのだ」
「ボクを馬鹿にしつつ胃の状態を言われた!? けなすか空腹を訴えるかどっちかにしろっ!」
「むぐむぐ」
「ボクのお菓子を勝手にむぐむぐと!? こらっ、それボクんだぞ、取るな!」
「これ以上ぷくぷくにならないよう、無駄なカロリーを俺が代わりに摂取しているのです、姫」
「ボクはちっともぷくぷくじゃないっ! 痩せてるもん! ガリガリだもん! 栄養失調で餓死寸前だもん!」
それはそれで問題があると思います。
「いーから寄こせっ! ボクのおこづかいで買ったお菓子だぞ!」
「まあ待て。レアキャラにこんなコモンアイテムを与えるなんてとてもできない。やはりレアキャラにはレアアイテムこそが似合ってる」
「レアアイテムって……なに?」
「はい、進呈」
「……梅じゃん! 梅干しじゃん! ちっともレアじゃないよ、どこのスーパーでも売ってるよ!」
「ばか、うちは家族全員が梅干し嫌いだから、この家にそれが存在すること自体レアなんだぞ」
「む、む~……確かにレアだけど……」
「そんなわけで、希少な梓には希少な梅干しをあげるから、俺はベタでどこにでもある菓子をいただく。ああベタだつまらないなあむしゃむしゃ」
「……すっぱい」(梅干しを食べながらも釈然としない様子)
「げふー。さて、腹も膨れたし、寝るか」
「寝るなっ! まだ遊び途中だろっ! ほら、もっと色々あるじゃん? ボクが珍しい存在だから、世界中の人から狙われて、それをタカシがびしばし撃退して、こう……らぶらぶになるとか? いっ、いや、別にボクがそれを望んでるとかそんなのじゃなくて!」
「ぐごー」
「まさかの睡眠!? こら、ボクをほって寝るな!」
「うーんむにゃむにゃ。もう食べられない」
「そんなベタな寝言あるかっ! 明らかに起きてるだろっ!」
顔面をぺしぺし叩かれたので、しぶしぶ目を開ける。
「分かった、分かったよ。らぶらぶな展開がお望みですか」
「べっ、別にお望みじゃないもん。……まあ、タカシがどうしてもって言うならやぶさかでもないケド」
「いや、全然」
期待されているようなので、当然断る。
「…………」
想像通り、超不満そう。大変愉快。
「……タカシって、基本的にいじわるだよね」
機嫌を損ねまくったのか、梓は口を尖らせた。
「いやいや、バファリンも尿漏れを起こすほど優しいぞ? 犬猫とかに」
「なんでわんわんや猫限定なんだよっ! ボクに優しくしろっ! ボクは希少なんだぞ!」
「確かに、ここまでへっぽこな輩は希少だが……」
「へっぽこってゆーなっ! そーゆー希少はのーさんきゅーだよ!」
「じゃ、どんな希少がお望みですか?」
「え? えっと……お、お姫さま?」
「…………」
「な、なんだよ。……いいじゃん、別に! ボクがお姫さまに憧れても!」
「……や、まあいいケド。じゃ、お姫さま(笑)扱いしようか?」
「(笑)をつけんなッ! 明らかに馬鹿にしてるだろっ!」
「一生お守りいたします、お姫さま(笑)」
「超嬉しくないッ!」
お姫さま(笑)扱いしたのに嫌がられた。
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