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2024年11月23日
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【寒そうにしてるツンデレの手を握ってみた】
2010年01月25日
近頃は油断するとそのまま凍死するかもしれないくらい寒いので、登下校が辛すぎる。
そんなわけでポケットに手をつっこみつつ登校してると、小さい身体をさらに小さく縮めて歩いてる生き物発見。
「うす、ちなみ。あんまり身体を縮ませてると身長も縮むぞ」
「……タカシは別箇所が縮小している」
「しししし失敬な! これは寒いからであり普段はもうちょっとアレですよ!?」
股間付近をじーっと見られ、いやになるくらい狼狽しながら訂正する。
「……まあ、いい。……おはよう」
「あ、うん。おはよう、ちなみ」
挨拶と一緒にちなみの頭をうにうになでる。
「……タカシは事ある毎に私の頭をなでる」
「縮めって毎回呪いを込めてるんだ」
「……すなわちグッド度胸」
ちなみは無表情に俺の頬をうにーっと引っ張った。
「ふははは。しかしなんだな、超寒いな」
「……ん。氷河期に突入したらしい」
頬引っ張りに満足したのか、ちなみは俺から手を離した。そして、一緒にてくてくと学校へ向かう。
「なるほど。人類はそう遠くない未来に絶滅するな」
「……嘘を普通に受け入れた。……よし、もうちょっと嘘を誇大化しよう」
なんでもいいが、そういうことは俺に聞こえないように言った方がいいと思う。
「……ええと、氷河期なので、温もりが必要だ」
「ふむ、そうだな」
「……温もりといえば、人肌」
「ほう?」
「……だから、つまり、……えと」
ちなみの視点を辿る。なるほど、俺の手に行き着くわけなんですが、あいにくとその手はポケットに収納されている。
「こんな感じだろうか」
「わ」
ポケットから手を抜き、ちなみの手をきゅっと握る。
「うわっ、お前の手超冷てえ!」
「……胸のない人間は冷血だとタカシが誹謗する」
胸のことは一切言っておりません。
「ていうか、マジでお前の手冷たいな」
両手でちなみの手を包み込み、さすさすとさする。
「わ、わ、わ」
「どだ? ちっとは温もったか?」
「……ち、ちっとは」
ちなみはそっぽを向きながら、ぽつぽつと呟いた。まあ、顔も赤くなっているようだし、多少は温くなったようだ。
「……で、でも、もちょっと」
今度は両手が差し出された。うつむいているので表情はうかがい知れないが、髪から覗く耳が真っ赤なので、まあそれに準じているだろう。
「寒いから仕方ないよね」
「……ま、全くだ。本当はタカシなんかに触られるなんてすごく嫌だけど、寒いから仕方ない。ああ嫌だ嫌だ」
「ひどいことを言う」
ちなみの両手を包み込み、ゆっくりさする。片手は既に温まっていたが、もう片方は結構な冷え方をしていた。
「お前さ、冬の間だけでも手袋とかした方がいいんじゃないか?」
「……いい」
「いい、って」
「……ま、また、こーやってタカシをこき使う。こき使われるタカシ、哀れ」
「あー」
「あ、あーとか言うな。違う、別にタカシに手繋いで欲しいとか思ってない。迷惑。ぷんぷん」
「さういうことは赤面しないで言うといいと思うます」
「し、してない。錯覚。タカシの錯覚。……て、ていうか、見るな。こっち見るの禁止」
ちなみは手を振って俺を制止しようとしたが、あいにくとその手は俺に包まれているので、ぶんぶんとシェイクハンドするだけに終わった。
「しかし、両手を温めると言うことはすなわち向き合っているということなので、どうしてもちなみの顔を見ることになるのだが」
「……ふ、ふん。……じゃ、手、繋いでるときだけ、見るの許す。特別。……感謝しろ」
明後日の方を見ながら、ちなみは真っ赤な顔で呟くのだった。
そんなわけでポケットに手をつっこみつつ登校してると、小さい身体をさらに小さく縮めて歩いてる生き物発見。
「うす、ちなみ。あんまり身体を縮ませてると身長も縮むぞ」
「……タカシは別箇所が縮小している」
「しししし失敬な! これは寒いからであり普段はもうちょっとアレですよ!?」
股間付近をじーっと見られ、いやになるくらい狼狽しながら訂正する。
「……まあ、いい。……おはよう」
「あ、うん。おはよう、ちなみ」
挨拶と一緒にちなみの頭をうにうになでる。
「……タカシは事ある毎に私の頭をなでる」
「縮めって毎回呪いを込めてるんだ」
「……すなわちグッド度胸」
ちなみは無表情に俺の頬をうにーっと引っ張った。
「ふははは。しかしなんだな、超寒いな」
「……ん。氷河期に突入したらしい」
頬引っ張りに満足したのか、ちなみは俺から手を離した。そして、一緒にてくてくと学校へ向かう。
「なるほど。人類はそう遠くない未来に絶滅するな」
「……嘘を普通に受け入れた。……よし、もうちょっと嘘を誇大化しよう」
なんでもいいが、そういうことは俺に聞こえないように言った方がいいと思う。
「……ええと、氷河期なので、温もりが必要だ」
「ふむ、そうだな」
「……温もりといえば、人肌」
「ほう?」
「……だから、つまり、……えと」
ちなみの視点を辿る。なるほど、俺の手に行き着くわけなんですが、あいにくとその手はポケットに収納されている。
「こんな感じだろうか」
「わ」
ポケットから手を抜き、ちなみの手をきゅっと握る。
「うわっ、お前の手超冷てえ!」
「……胸のない人間は冷血だとタカシが誹謗する」
胸のことは一切言っておりません。
「ていうか、マジでお前の手冷たいな」
両手でちなみの手を包み込み、さすさすとさする。
「わ、わ、わ」
「どだ? ちっとは温もったか?」
「……ち、ちっとは」
ちなみはそっぽを向きながら、ぽつぽつと呟いた。まあ、顔も赤くなっているようだし、多少は温くなったようだ。
「……で、でも、もちょっと」
今度は両手が差し出された。うつむいているので表情はうかがい知れないが、髪から覗く耳が真っ赤なので、まあそれに準じているだろう。
「寒いから仕方ないよね」
「……ま、全くだ。本当はタカシなんかに触られるなんてすごく嫌だけど、寒いから仕方ない。ああ嫌だ嫌だ」
「ひどいことを言う」
ちなみの両手を包み込み、ゆっくりさする。片手は既に温まっていたが、もう片方は結構な冷え方をしていた。
「お前さ、冬の間だけでも手袋とかした方がいいんじゃないか?」
「……いい」
「いい、って」
「……ま、また、こーやってタカシをこき使う。こき使われるタカシ、哀れ」
「あー」
「あ、あーとか言うな。違う、別にタカシに手繋いで欲しいとか思ってない。迷惑。ぷんぷん」
「さういうことは赤面しないで言うといいと思うます」
「し、してない。錯覚。タカシの錯覚。……て、ていうか、見るな。こっち見るの禁止」
ちなみは手を振って俺を制止しようとしたが、あいにくとその手は俺に包まれているので、ぶんぶんとシェイクハンドするだけに終わった。
「しかし、両手を温めると言うことはすなわち向き合っているということなので、どうしてもちなみの顔を見ることになるのだが」
「……ふ、ふん。……じゃ、手、繋いでるときだけ、見るの許す。特別。……感謝しろ」
明後日の方を見ながら、ちなみは真っ赤な顔で呟くのだった。
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